ロックバンドのDo As Infinityが6月28日に、通算29枚目となるシングル「Alive / Iron Hornet」をリリース。伴 都美子(Vo.)と大渡 亮(Gt.&Vo.)で結成され、1999年9月にシングル「Tangerine Dream」でデビュー。「Desire」や「遠くまで」、「楽園」など数々のヒット曲をリリース。2005年11月に一度解散したものの、2008年9月に再結成。ライブ活動も精力的におこない、7月にはメキシコやアルゼンチンなど4カ国を回る自身初の南米ツアーを開催する。今作は新しいDo As Infinityを提示しようとサウンドプロデューサーに、アニメ『進撃の巨人』などのサウンドトラックを手がける澤野弘之氏を招聘。Do As Infinityの本質をさらにブラッシュアップさせたロックサウンドを完成させた。小説を元に対となる2曲を組み立て、コンセプチュアルなシングルとなった。澤野氏との出会いの経緯から制作背景、「Alive=生きる」ということについて2人に話を聞いた。
活動において大きな変革
――2015年から2016年にかけて「2 of Us」というアコースティックプロジェクトで動いていましたが、今作「Alive / Iron Hornet」は180度、ガラっと方向性を変えてきましたね。今作のサウンドプロデューサーである澤野弘之さんとの出会いはどんなものだったのでしょうか?
大渡 亮 伴も出産と育児からめでたく復帰しまして、再始動といいますか、新しいDo As Infinityの何かを提示できるといいのではないか、ということが思惑にありました。スタッフの方に僕らが今までやってきたこととリンクするような、良い作家さんがいると紹介してもらって。それが昨年の年明けぐらいだったかな。実は伴も僕もその時、澤野さんのことは存じ上げていなくて…。
――そうなのですか?
大渡 亮 現在のアニメ等のカルチャーに疎くて。アニメといったら『ルパン三世』くらいですかね(笑)。紹介してもらって、澤野さんの作品を聴かせて頂きました。そこで、確かに自分達が今までやってきたことと凄く類似するところがある、と感じまして。そんなに凄い人だったら、一度1曲作って頂けたらとお願いしました。
――スタートはまずは 1曲という形だったのですね。
大渡 亮 まずはそうでしたね。澤野さんにしても、僕達に自分の曲を提供してどういう感じになるのかということは分からなかったと思うし、自分達も新たなサウンドプロデューサーとして、どういう感じか知る必要があったので。まずはこの「Alive」という1曲を作って頂いて、それで「やっぱりこの人で間違いなかった」ということで、今回のリリースに結びつきました。
――伴さんはこの「Alive」のデモを聴いた時、どういった印象を受けましたか?
伴 都美子 「澤野さんっぽいな」と思いました。これを自分が歌ったら、どうなるのかなという興味や不安もあり…。でも単純に格好良いなと思いましたね。
――そういった不安はいつもありますか?
伴 都美子 いつもあります。今回に関しては、Do As Infinityの活動において変革というくらいの大きなプロジェクトなので。そういう変化をするとき、新しいことに取り組むときというのは、楽しみもありますが、それに伴う不安などもありますね。でも「やってみないと分からない、とにかくやってみよう」という勢いはあったので飛び込んだ、という感じです。
――実際に歌われて大変なところはありましたか?
伴 都美子 澤野さんの作るコーラスの積みやメロディラインが複雑という部分はありましたね。声を重ねる分量も普段よりは多かったです。その作業も面白かったですね。普段はメインが1本で、コーラスが上下にダブル、という感じですが、今回は倍以上入れたと思います。
――たくさん重ねると今作のような歌の響きになるのですね。
伴 都美子 面白かったですね。仕上がりを聴いて「こうなるんだ!」という達成感があって、今はホッとしています。