アイドルグループのアンジュルムが6月21日に、通算23枚目のシングル「愛さえあればなんにもいらない/ナミダイロノケツイ/魔女っ子メグちゃん」をリリース。2009年に前身のスマイレージを結成、2014年にアンジュルムに改名した。名前の由来はアンジュ(天使)とラルム(涙)というフランス語を組み合わせた造語。ビートの効いたダンサブルなサウンドとキレのあるダンスで、ミュージシャンにもファンが多い。今回の3曲で「カッコイイだけではない、違ったアンジュルムをお聴かせ出来る」と話す彼女たち。楽曲で表現したものとは? 彼女たちにとっての「ナミダイロノケツイ」とは? メンバーを代表して室田瑞希と上國料萌衣に話を聞いた。
牛タンさえあればなんにもいらない
――ニューシングルは、タイプの違った3曲が収録されていますね。
室田瑞希 3曲ともおすすめですが、特に「ナミダイロノケツイ」は、私と上國料萌衣ちゃん、佐々木莉佳子ちゃんの3人でメインボーカルをさせていただいています。シングル曲としては初のバラードなので、緊張してレコーディングした印象があります。
上國料萌衣 3曲とも曲調がまったく違うので、ファンの方には、いつものカッコイイ曲調だけでなく、かわいいものやバラードまで、違ったアンジュルムをお聴かせ出来る1枚になったと思います。
――「愛さえあればなんにもいらない」は、洋楽のR&Bのようなストリングスを採り入れたトラックで、すごくカッコイイですね。
上國料萌衣 今までのアンジュルムは、勢いがあってカッコイイという感じでした。この曲は、勢いだけではない、抑えたカッコ良さがあると思います。
室田瑞希 今までにないジャンルで、踊った翌日はいつもと違うところが筋肉痛になります(笑)。あと、振り付けが1番と2番で逆になっていたりとか、とても難解な作りになっていて、身体もそうですけど頭もすごく疲れます。覚えるのが大変で、最初は苦戦しました。
上國料萌衣 一度覚えてしまえば楽しいんですけど、覚えるまでに一番時間がかかりました。室田さんを始め、他の先輩方でも最初は苦労していたので、アンジュルム史上かなり難しいほうだったと思います。その分、素敵な楽曲に仕上がったので、たくさん聴いて欲しいです。
――曲のタイトルに掛けて、“これさえあれば他には何もいらない”というものは?
上國料萌衣 牛タンです(笑)。食べ過ぎて怒られたことがあるくらい好きで、食べ物は牛タンだけあれば他はいりません!
室田瑞希 私は、信頼できる人。家族も大切だけど、家族以外で信頼出来る人がいるかいないかで、人生はだいぶ変わると思います。
――室田さんが、今信頼する人は?
室田瑞希 私の場合は、母親です。悩みも相談出来るし、自分らしくいられるし。でも常にずっと母親が側にいてくれるわけではないので、それくらい信頼出来る人を他にも見つけたいです。
――上國料さんの信頼する人は?
上國料萌衣 私は熊本出身で、一人で上京しているので、なかなか家族に相談することも出来ません。だから、メンバーに何でも話しますね。先輩方も、親身になって相談に乗ってくださるので。
――2曲目の「ナミダイロノケツイ」の方は、ミディアムバラードで胸にグッと刺さるものがありました。歌声も、より情感たっぷりに歌っている印象でした。
室田瑞希 S/mileage/ANGERME SELECTION ALBUM『大器晩成』(通常盤)に収録曲の「交差点」がバラードでしたけど、シングルでのバラードは初めてです。
――バラードは、やはり難しいですか?
上國料萌衣 とても難しかったです。この曲はビブラートをつけて歌ったほうが良いのかなと思っていたのですが、私個人としてはビブラートが少し苦手なので、そこでちょっと不安に感じていて。でもレコーディング本番の時に「真っ直ぐ歌って良いから」と言っていただいて、その面では、歌いやすい部分がありました。でもその代わり、より気持ちを込めなくていけなくて、気持ちを乗せるのが本当に難しかったです。
――どうやって気持ちを作ったのですか?
上國料萌衣 レコーディングのときは、スタジオのブースにいながら、大きな空間や広い空をイメージして歌いました。
室田瑞希 私の場合は、かみちゃん(上國料)とは逆に「感情を入れすぎないで」と言われました。私はいつも、感情が入り過ぎたり、クセが強く出過ぎたりするので、それを抑えて歌って欲しいと。だからあえて何も意識せずに、歌詞に忠実に歌いました。
――ミュージックビデオは、バレエのような綺麗なダンスを踊られていて。
室田瑞希 コンテンポラリーダンスとジャズダンスを組み合わせたような振り付けになっています。ソロで踊るダンスショットの撮影が初めてあって、緊張もしましたけど、すごく新鮮な気持ちで臨むことが出来ました。
上國料萌衣 私は先輩たちほど踊っていないのですが、でも緊張しました。ダンスシーンだけじゃなく、リップシーンも、全部緊張しました。
――緊張したままの顔で映るわけにはいかないと思いますけど。
上國料萌衣 そこは、先輩たちがやっているのをモニタで見て、同じ表情を作って練習して。それをやっているうちに、自然とリラックス出来ました。
室田瑞希 私は、緊張しない派で、緊張よりも楽しい気持ちのほうが勝っちゃうので。むしろワクワクしていましたね。