愛の力でどんな場所でも泳げる、SHE IS SUMMER 新作への想い
INTERVIEW

愛の力でどんな場所でも泳げる、SHE IS SUMMER 新作への想い


記者:榑林史章

撮影:

掲載:17年06月07日

読了時間:約11分

ステージ上の特大ベッドで歌うのが夢

MICOとやすだちひろ(MIN mate box)

――そもそもの話ですが、「SHE IS SUMMER」という名前は、どこから付けたのですか?

 『(500)日のサマー』(2009年公開)という映画が好きで、ヒロインのサマーがすごく魅力的な女の子で。私もステージに立っているときは、サマーみたいに魅力的な女の子になりたいという意味が1つ。それと、夏休みの何も予定がないけど何かをやってやりたいとか、何か出来そうな気がするワクワク感を、常に持っていたい気持ちも込めています。

 あと、単純に夏が好きだし、Sという文字のフォルムが好きで、頭文字を取って略した時のSISという文字の並びが好きとか、いろいろありますけどね。

――今作のタイトルの『Swimming in the Love E.P.』は、どういう意味で?

 最初は『Swimming in the Room』にしようと思っていました。部屋の中で泳ぐなんてあり得ないけど、私が作詞をする作業は、膨大な記憶の海をかきわけて、まるで泳いでいるようだし、水を浴びるように記憶を浴びているようで、気持ち良いなと思って。

 でも作品が出来上がってみたら、全部ラブソングで…。最近は水色と赤という組み合わせが好きで、「赤=Love」というイメージで、パッと見ただけでタイトルとデザインが一致するようにと思って、Loveにしました。

 そういう“超”紆余曲折があったのですが…愛の記憶の中を泳ぐとか、愛の力によって、“どこでもないところ”でも泳げてしまいそうとか、そんな意味も良いなと思って付けました。

――SHE IS SUMMERの企画イベントのタイトルも『ROOMSHARE』で、「ルーム」という言葉も好きなのですか?

 私にとっての一番のステージは、お風呂かベッドの上です。自分の内側から出る気持ちを、誰にも聴かせることなく形に出来て、一番自分の気持ちを解放できる場所、と言っても良いかもしれないです。

 ベッドの上で、謎の踊りをしながらよく歌っています。おかげでベッドのスプリングが壊れて、寝づらくなってしまいましたけど。ライブのステージに特大ベッドを置いて、その上で歌うのが夢です(笑)。

――対バン企画を、『ROOMSHARE』とネーミングするのも面白いなと思いました。

 ルームシェアって、高校生じゃ出来ないし、大人になって家庭を築くまでの、子どもじゃないし自由はあるけど大人になりきれてなくて、一番何でも出来るみたいな時期じゃないと出来ないことだと思って。

 何を持って青春と呼ぶかは人によってだと思いますが、私は今が青春だと思っています。青年期の青春と言うか。ケンカしちゃったり、ぶつかったりというのも、大人になるとなかなか出来ないことだし…。そういう“青春感”が、「ルームシェア」という言葉には凝縮されている感じです。

――7月1日には、東京・Shibuya WWWで初ワンマン『Swimming in the Live』を開催しますね。これは、どんなライブになりそうですか?

 SHE IS SUMMERを1年間やって来て、最初より成長できていると思います。誰かの目の前に広げてみたい世界観が、自分の中で選別出来るようになってきて、その上で初めてやるワンマンになります。

 ただ演奏して歌うだけじゃない、いろいろなことをやろうと考えています。きっと、私じゃないと出来ないワンマンになると思うので、楽しみにしていて欲しいです!

(取材=榑林史章)

◆SHE IS SUMMERとは ボーカルと作詞を手掛けるMICOのソロプロジェクト。2016年に1st E.P.『LOVELY FRUSTRATION E.P.』でデビュー。MICOは、2013年〜2015年にエレクトロポップ・ユニットのふぇのたすのメンバーとして活動したほか、モデルや女優としても活動。雑誌連載を多数抱える他、詩人の最果タヒさんの詩集を原作にしたショートフィルム、FOD(フジテレビオンデマンド)『さいはてれび』の中で、渋江修平監督の『ワールドタマゴボールクラシック』に主演している。

この記事の写真

記事タグ 

コメントを書く(ユーザー登録不要)

関連する記事