常にプラスになるものを、安田レイ 向かう先を指し示す光に...
INTERVIEW

常にプラスになるものを、安田レイ 向かう先を指し示す光に...


記者:榑林史章

撮影:

掲載:17年05月25日

読了時間:約9分

きっと気持ち次第で何とかなる

きみのうた【期間生産限定盤】

――カップリングには、「up to ME」を収録しています。EDMっぽいナンバーで、安田さん自身が作詞も手掛けていますね。「up to ME」は、訳すとどういう意味ですか?

 「私次第」という意味です。自分の気持ちと行動次第で、何でも変えられる。でも、自分の気持ちに嘘を付くことほど苦しいことはないので、今の自分の心の叫びというか、若い世代の気持ちを代弁しているような曲になっています。

 すごい速度で時代が変化していて、流行りが一瞬で終わってしまうこともあるし。そんな時代で、自分とは何なのか? と考え、葛藤している子は、きっと多いと思うんです。言いたいことがいっぱいあっても、大人に気を使って言えずにいて、いろんな気持ちを飲み込んで生きているんじゃないかと。

 でも、きっとみんな根っこには熱い気持ちを持って生きていると思うので、そういう気持ちやアイデンティティを大切にして欲しいという気持ちを込めました。

 夢に対してもそうで、私が「歌手になりたい」と言ったときは、「大変な仕事で、絶対に苦労するから」と、すごく反対されましたけど、どうしても歌じゃないと生きていけないと思って、その気持ちを曲げずに歩いて来ました。そのために学校を転校したりとか、いろんなことを犠牲にしてきたけど、まずは、やってみないと分からないし。

――とにかく自分を信じて貫こうと?

 いろんな人の意見を取り入れることも大事だけど、自分の気持ちを最優先にして欲しい。自分の人生だし歩いて行くのは自分自身だし。自分を見失わずに、自分の夢を見つけていって欲しい。

 みんなもっとやりたいことをやろうよ、言いたいことを言おうよと。それはとても難しいことですけど、きっと気持ち次第で何とかなると思うので。そんな気持ちを込めて書きました。

――安田さんが、歌手になりたいと思ったのは?

 幼稚園とか小学校低学年のときで、きっかけは宇多田ヒカルさんの「First Love」を聴いたことでした。歌詞の意味は分からなかったけど、漠然と世界観が好きになったと言うか。

 私はインターナショナルスクールと日本の学校の両方に通った経験があるのですが、宇多田さんもインターナショナルスクールに行っていて、そこで培ったものを大切にしていることも曲から感じて。私も、自分のアイデンティティを大切にした曲を歌いたいと、すごく思いました。

 それから、竹内まりやさんやLOVE PSYCHEDELICOさんなどを聴いていったのですが、どのアーティストもJ-POPだけど、どこか違う風が吹いていると思いました。いろんなジャンルが混ざったものが、やっぱり自分の感覚にリンクするところがあって、そういうボーダーレスな音楽をやっていきたいと思っています。

――安田レイとしてデビューする前には、元気ロケッツのボーカルとして活動していた時期もあったんですよね。

 はい。元気ロケッツで「Heavenly Star」を歌ったときは、13歳のときだったんです。

――あの曲は、世界中で聴いてもらえて。実際にボーダーレスなものになりましたよね。

 そうですね。元気ロケッツのテーマが「ノー・ボーダー」で。国境を越えて、いろんな人がピースに暮らしていける世界がテーマだったので。

 でも、元気ロケッツでボーカルとして歌っていたときは、設定やキャラクターの中でやっていたので。今、自分自身として作詞をしたり、ライブのMCで自分の気持ちを話すことが出来る場所があるというのは、本当に嬉しいんです。

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