初めて出演した映画の初日舞台挨拶をおこなった植田真梨恵

「トモシビ 銚子電鉄6.4kmの軌跡」の初日舞台挨拶をおこなった、左から杉山泰一監督、植田真梨恵、松風理咲、前野朋哉、有野晋哉、富田靖子

 シンガーソングライター・植田真梨恵(26)出演の映画『トモシビ 銚子電鉄6.4kmの軌跡』が20日、公開初日を迎え、都内で舞台挨拶がおこなわれた。この日は、植田とともに共演の松風理咲、前野朋哉、有野晋哉(よゐこ)、富田靖子と杉山泰一監督も登壇。映画の思い出のシーンなどを語った。

 本作は、幾度の廃線の危機を潜り抜けてきた、関東の最東端を走る千葉県のローカル線・銚子電気鉄道を舞台とした小説「トモシビ-銚子電鉄の小さな奇蹟-」をベースに描いた人間ドラマ。

 高校生とローカル鉄道の競争というイベントを軸に、乗客や車掌、地元に住む撮り鉄の青年など登場人物たちの人間模様が交差する様を、群像劇で綴る。植田は、劇中に登場する一人の心に傷を負った女性・キミエ役を演じる。

 この日は映画のテーマにちなみ「思いを繋ぎたい人への大切なメッセージ」をそれぞれの登壇者が披露。

フリップに監督の名を書いた植田真梨恵

 今回、映画初出演となった植田はフリップに杉山監督の名を記し、出演決定の際に全然自信がなかったことを振り返りながら「こんな私に『大丈夫、やってみよう!』とお声を掛けてくださって、本当にすごく素晴らしい経験をさせていただいたのでありがとうございます!」と感謝の気持ちを告げた。

 劇中の印象的なシーンを尋ねられ、植田は自身が最初に登場する場面で、猫を抱いている姿が映されるもの。もともと撮影現場の一つである、銚子電鉄。君ヶ浜駅の駅長であり名物猫でもあった「きみちゃん」を劇中にも登場させる予定だったが、撮影直前に逝去してしまったため、急遽地元に住む茶虎の猫を借りて撮影。

 しかし猫の方が緊張してしまい、現場では暴れだし逃走する始末。「あの子が結構やんちゃで…何回もキックされました」と苦労の程を明かしながら「カワイイ子でした。私は猫が好きでしたし」と撮影の楽しい出会いのひと時を振り返った。

 劇中で植田は、地元の撮り鉄マニアの熊神守役を担当した前野と多く絡むシーンがあり、前野はストーカー張りに植田に付きまとうシーンなど、ドキドキした撮影のシーンを振り返る。

 特に前野は海で植田が前野を放り投げるという激しいシーンもあり、綿密な打ち合わせの上に、いいタイミングを見計らって撮影という緊張の瞬間だったことを明かすと植田は「ドキドキでしたね。あれは前野さんが自分で飛んでいってくれたんです」と派手なシーンの裏舞台をしみじみと振り返っていた。(取材・撮影=桂 伸也)

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