神戸港150年記念事業の記者会見に出席した戸田恵梨香とWEAVER、久元喜造・神戸市長ら(撮影・小野眞三)

 来年、開港150年を迎える神戸港。その記念事業の記者発表会が26日、神戸市内で開催された。イメージキャラクターには神戸出身の女優・戸田恵梨香(28)を起用し、テーマソング「海のある街」を同じく神戸出身の3ピース・ピアノロックバンドのWEAVER(ウィーバー)が制作。発表会に出席した戸田は「神戸の街をさらに輝ける街にできるように」と抱負を語り、WEAVERのボーカル・杉本雄治(28)は「神戸の気持ちよい風、景色を感じてくれたら」と楽曲に込めた思いを伝え、それぞれ記念事業への意気込みを語った。

 記者会見には、神戸開港150年記念事業実行委員会会長を務める久元喜造・神戸市長、同実行委員会名誉顧問の久保昌三氏が出席。それぞれ挨拶をおこなった後、戸田を交えたトークセッションを実施した。

 中学生までの時間を神戸で過ごしたという戸田。神戸のファッションやグルメ、街の思い出に触れながら、「友人と自転車で海の方まで走って、ただただ夕日を見に行くっていうことが何度かあった。子供の頃から海は好きなので、落ち着ける街に、安心していられる街にいたんだなと今となっては思いますね」と神戸の海の記憶をしみじみと振り返った。

戸田恵梨香(撮影・小野眞三)

 さらに、神戸で撮影に臨むこともあるという戸田は、映画『DOG×POLICE』の撮影の最中、同級生の母親から話しかけられたという。「『えりかちゃんやん』って。共演者が座っている中で…。『神戸で仕事をするってこういうこと』ってすごく恥ずかしかった思い出がありますね」と笑顔で話していた。

 会見場にテーマソング「海のある街」がBGMとして流れる中、WEAVERのメンバー3人も登場。作曲を担当した杉本は、テーマソング制作の白羽の矢が当たったことに驚きを隠さない。それでも、「大役を任せてもらって大丈夫かなとも思いましたけど、素敵な曲で花を添えたいと思った」と引き受けた理由を説明した。小中高を過ごした神戸という街や景色を思い出しながら作曲に取り組んだという。

 また「神戸港から出ているナイトクルーズのアルバイトをしていたこともあった。神戸港の心地よい風を感じながら仕事をしていた」と青春時代を回顧し、テーマ曲を聴いた人が「神戸の気持ちよい風、景色を感じてくれたら」と自身の思いを伝えた。

神戸港150年記念事業の記者会見に出席した戸田恵梨香とWEAVER(撮影・小野眞三)

 作詞を担当したドラムの河邉徹(28)もまた、自身が過ごした神戸という街、景色、海からインスピレーションを得たという。「150年の歴史のある港、船という言葉には、スタートとか始まりという言葉を想起させる力があるんじゃないか」との気持ちを込め、神戸で出会った男女が仲を深め、「これからもこの街で一緒に暮らして行こうという思いを伝える歌詞」に仕上げていったことを明かした。

 テーマソング「海のある街」の印象を尋ねられた戸田は、「凄く前向きになれる歌詞。音楽がとてもアップテンポなので、『元気になれるな』と思いました」とコメント。軽快なサウンドが心地よく胸に響く楽曲の感想を語っていた。

 1868年に開港した神戸港。2017年に開港150年を迎えるにあたり、記念事業として、同年2月には国際会議が開かれ、5月には神戸開港150年音楽祭、7月には「海フェスタ」など、様々なイベントを実施する。戸田はイメージキャラクターとしてフル回転の活躍が期待され、WEAVERの「海のある街」は様々なシチュエーションで流され、記念事業を盛り上げていくことになる。

WEAVER。左から河邉徹、杉本雄治、奥野翔太(撮影・小野眞三)

 これから写真撮影など記念事業への活動が本格化してくるという戸田は「神戸の街をさらに輝ける街にできるように楽しみながら頑張りたい」と意気込みを伝えた。

 そして、WEAVERのベース・奥野翔太(28)は、自身が神戸で育った頃に聴いていた地元の曲は今でも口ずさむことができるといい「小さい時に歌った楽曲、地元の風景などが歌われた楽曲は、いつまでも自分たちの中に残るもの」とテーマソングが広く浸透することを願った。

 また、「僕たちみたいなバンドがやることで、親しみをもっていただける若い方もいると思う。全力で盛り上げていきたい」と抱負を語っていた。(取材・小野眞三)

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