6年ぶりに地元札幌で単独公演をおこなった大黒摩季

6年ぶりに地元札幌で単独公演をおこなった大黒摩季

 今年8月に本格的に歌手活動を再開させた大黒摩季が16日、地元・北海道札幌で、約6年ぶりに単独公演を開催。代表曲「DA・KA・RA」「あなただけ見つめてる」「ら・ら・ら」など全28曲を熱唱した。大黒は、集まった2300人の観客に「みなさんに会うことで少しずつ大黒摩季に近づいていく感じ。私をもう1回大黒摩季にしてください!」と語った。また、25周年を迎える来年には47都道府県をまわる全国ツアーの開催を発表した。

 2010年8月にアーティスト活動の無期限休止を発表。今年8月13日に、地元・北海道でおこなわれた音楽フェス『RISING SUN ROCK FESTIVAL 2016 in EZO』を皮切りに、本格的に歌手活動を再開させた。この日は『Maki Ohguro 2016 Live-HOP! ~Reborn To The Future☆彡~』と銘を打ち、ニトリ文化ホールで凱旋公演を実施、文字通り、未来に向けて完全復活を果たした。

 実に6年ぶりとなったワンマンライブには、開場時間を前に多くのファンが集結。その顔には大きな喜びと期待の表情が浮かび、いかに大黒摩季の活動再開が待たれていたのかが分かる。ある人は彼女との再会に思いをはせ、ある人はを友人とともに彼女との出会いを振り返る。

初ライブの1曲目で幕開け

パワフルな歌声で魅了する大黒摩季

パワフルな歌声で魅了する大黒摩季

 「摩季姉(まきねぇ)」コールが会場を包みこむと、コールに誘われるようにオープニングSEとともに会場が暗転し、バンドメンバーがステージ上に現れた。フルバンドならではの厚いサウンド、コーラスを聴かせると、大ヒットシングル「いちばん近くにいてね」のイントロが流れ、会場は早くも総立ちに。大黒のボーカルが聞こえると同時にステージに現れたのは、大黒摩季ではなくダンサーたち。ノリノリの曲に合わせて、はじけるようなダンスで会場を盛り上げていく。そして、<ずっと いつまでも このままでいれたらいいな♪>というフレーズとともに、ついに大黒摩季が登場した。

 楽曲「いちばん近くにいてね」は、大黒が1997年におこなった初ライブの1曲目を飾った曲であり、大黒がファンの前で初めて歌った曲だ。会場のボルテージも一気に上がると、息つく間もなく大ヒットナンバー、人気のロックナンバーが立て続けに披露される。

 フルバンドをバックに、スタートからフルスロットルのステージは初ライブさながらのパワーに満ち、6年というブランクを感じさせない。パワフルな歌声とパフォーマンスですっかり温まった会場の空気を確かめるように一息つくと、大黒はファンに向けて一言。

 「只今、戻ってまいりました! I Love you! My home!」。会場からは、「お帰り~」「待ってたよ~」の声があがり、この6年間という時間を埋めていくように会話のキャッチボールがされる。休止期間中は普通の生活を送ってきたということを大黒は語り、活動再開からまだ戸惑うこともあり、一歩ずつ進んでいる状態だと話す。

 「みなさんに会うことで少しずつ大黒摩季に近づいていく感じ。私をもう一回大黒摩季にしてください!」と会場を埋め尽くすファンに向けて一礼。さらに大黒は会場のファンへ、このライブでストレスを発散することを提案。「最後、ニッコニコで(みんなを)帰しますので」と宣言した。

 その言葉を裏付けるように、その後も「別れましょう私から消えましょうあなたから」「永遠の夢に向かって」といった大ヒットナンバーの数々が続く。

新曲初披露

熱唱する大黒摩季

熱唱する大黒摩季

 ライブの後半戦では、10月20日から放送開始となるテレビ朝日系ドラマ『科捜研の女』主題歌に書き下ろした新曲「My Will ~ 世界は変えられなくても ~」を初披露し、まさに問答無用の大ヒットシングル「あなただけ見つめてる」「チョット」「熱くなれ」が続くと会場の熱気はより一層高まっていく。その熱量のまま本編を終えると、会場からは即座にアンコールを求める手拍子が巻き起こる。

 アンコールでは、サプライズとして、音楽で苦しんだ時に光明を指示してくれたスタッフへの感謝を込めてピアノの弾き語りナンバーの「言えなかった“ありがとう”」をしっとりと、しかし力強く歌い上げた。家族、スタッフ、メンバー、何よりもファンへの感謝も続けて伝えると、デビューシングル「STOP MOTION」、「ら・ら・ら」へと繋ぐ。「ら・ら・ら」では会場を埋め尽くす2300人のオーディエンスとステージが一体となり大合唱が起こった。

 <ら~ら~ らら~ら~♪>と歌う大黒摩季、そしてファンの顔にはニッコニコの笑顔があった。その笑顔を受け、大ヒットナンバー満載の全28曲・3時間半に及んだ感動のライブの最後を締めくくったのは、活動再開後初めて発表された新曲「Higher↗↗ Higher↗↗」。

 活動休止中の6年間、世の中に対して感じて来た思いを込めた渾身のこの新曲は、音楽に妥協せず、人生に諦めず、“より高いところ”を目指そうとする彼女を象徴したものだ。そんな思いが通じたのか、ステージも会場もタオルを振り回し、一体感は最高潮に。「ありがとう」という言葉を残してワンマンライブを締めくくった。

47都道府県ツアー開催発表

ファン2300人と「ら・ら・ら」を熱唱

ファン2300人と「ら・ら・ら」を熱唱

 また、ライブの最後には、25周年を迎える来年、47都道府県をまわる全国ツアーの開催を発表。会場からは歓声が沸き上がった。大黒は「全国に直接元気をお届けしたい!」という思いをこのツアーに込めた。

 さらに来月11月23日には、今回のライブでも披露された大ヒットシングルを完全収録したベストアルバム『Greatest Hits 1991-2016 ~All Singles + ~』を発売。復帰後初のパッケージ作品となる今作には、過去曲だけではなく新曲も収録されており、決して立ち止まることなく、未来を常に見据える彼女の姿が見えてくる。

 6年ぶりのワンマンライブを成功させ、ベストアルバムのリリース、47都道府県のライブツアー。来年迎えるデビュー25周年に向けて大黒摩季はますます加速していく。

セットリスト

1「いちばん近くにいてね」
2「夏が来る」
3「DA・KA・RA」
4「愛してます」
5「別れましょう私から消えましょうあなたから」
6「永遠の夢に向かって」
7「Harlem Night」
8「FIRE」
9「あぁ」
10「白いGradation」
11「虹ヲコエテ」
12「My Will 〜 世界は変えられなくても 〜 (新曲)
13「空」
14「雪が降るまえに」
15「I can't make you love me / Bonnie Raitt」
16「Stay with me baby」
17「ゲンキダシテ」
18「アンバランス」
19「恋はメリーゴーランド」
20「あなただけ見つめてる」
21「チョット」
22「熱くなれ ~ album version ~」
23「アイデンティティ」
24「ROCKs」
<アンコール>
25「言えなかった“ありがとう”」(※サプライズナンバー)
26「STOP MOTION」
27「ら・ら・ら」
28「Higher↗↗ Higher↗↗」

サポートメンバー

原田喧太(G)、伊藤大貴(G)、徳永暁人(B/doa)、柴田俊人(Key)、平陸(Dr)、スティーヴエトウ(Perc)
原田由佳(cho)、光永奏一郎(cho)、AYA(cho)

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