三吉彩花と葵わかな(撮影・木村武雄)

 葵わかな、三吉彩花、大黒摩季、草刈民代、保坂知寿、霧矢大夢、佐賀龍彦(LE VELVETS)・TAKE(Skoop On Somebody)、岸谷五朗、寺脇康文が16日、都内でミュージカル「Broadway Musical 『The PROM』 Produced by 地球ゴージャス」の製作発表会に臨んだ。

 2018年にブロードウェイで開幕し、19年にはトニー賞7部門にノミネート。20年12月にはメリル・ストリープ、ニコール・キッドマンの豪華な顔合わせでNetflixで映像化もされた本作を、岸谷五朗・寺脇康文による演劇ユニット・地球ゴージャスが、日本版として初上演する。

 舞台は、アメリカの高校で卒業生のために開かれるダンスパーティ「プロム」。レズビアンの主人公エマが、様々な人たちとの触れ合いにより、“自分らしく生きる”ことを貫こうと奮闘する姿が描かれる。

 初共演の葵わかなと三吉彩花は本作でレズビアンのカップルを演じる。

 葵は、演じる主人公のエマについて「複雑な環境に身を置いている役で、エマは当たり前だと思うことをまわりに理解してもらうのに苦労する。インディアナ州の女子高生が自分の当たり前を貫くためにどうすればいいか成長していくのでエマの強さを表現していきたいです」と意気込んだ。

 エマの恋人・アリッサ役の三吉は、葵とは「初めて本読みして稽古場でお会いした時からリアクションの感じとか醸し出す雰囲気が似ていると、まわりからも言われて、カップルっぽさが出てきたのかなと嬉しい」と喜んだ。

三吉彩花と葵わかな(撮影・木村武雄)

 2人とも演じるのは女子高生。22歳の葵は「アリッサとの恋路は10代らしくどんどん進めていきたいですし、実年齢は上ですが、2人の可愛らしい恋の感じがプロムという目標を目指して見えていったらいいなと思います」

 24歳の三吉は「私も20代前半で落ち着いているよねと周りから言われるので、フレッシュさを頑張って2人で出していきたい。キラキラして、ニコニコして。そういうところは失われかけていたところなので、パンッと出せるようにしたいです」と笑顔で意気込んだ。

 一方、二人をキャスティングした岸谷は「絶妙な2人のバランスが必要だった」とし、フライヤー用の写真を撮影している時に二人の姿をみてガッツポーズをして確信を得たという。

 「エマは可愛らしい子。でも芯が強くないといけない、すこし図々しいしくないとけない。その太さは難しくて、わかなちゃんは可愛いのに、実は芯が強い。芯が強い芝居がニコニコと可愛いのにできる。それは最大のエマの難しいところ」と葵を称えた。

草刈民代、三吉彩花、葵わかな、大黒摩季、保坂知寿。岸谷五朗、佐賀龍彦、霧矢大夢、TAKE、寺脇康文

 また、事務所の後輩の三吉については「いつかドロドロと這いつくばった演技をしてもらいたいと思っていた。今作が初めて舞台。ぐいぐいと毎日、水をもらって成長する木のように伸びている」とし、改めて「2人のバランスがいい」と語っていた。

 劇中では、エマの元に落ちぶれかけたブロードウェイスター4人が現れる。D.D.アレンを、大黒摩季、草刈民代、保坂知寿がトリプルキャストで、アンジー・ディクソンを霧矢大夢が、ホーキンス校長をLE VELVETSの佐賀龍彦、Skoop on SomebodyのTAKEがダブルキャストで演じる。

 そして、バリー・グリックマンを岸谷五朗が、トレント・オリバーを寺脇康文が務める。

 この日は、キャストで劇中歌「目立ちたくないのよ!私」などをダンスと共に披露。伸びやかな葵と、明るさのある三吉の歌声が融合し、青春のきらめきが歌からあふれ出していた。

 「Broadway Musical 『The PROM』 Produced by 地球ゴージャス」は、3月10日から4月13日まで東京・TBS赤坂ACTシアターで、5月9日から16日まで大阪・フェスティバルホールで上演される。

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