A・ワインハウスについて語る青山テルマ(撮影・小池直也)

A・ワインハウスについて語る青山テルマ(撮影・小池直也)

 シンガーソングライターの青山テルマが7日、東京・角川シネマ新宿でドキュメンタリー映画『AMY エイミー』の公開記念トークイベントに出席した。青山は、27歳でこの世を去ったイギリスの歌姫・エイミー・ワインハウスさんについて、自己の作曲方法などを語った。また、恋愛に関して「絵に描いたような恋愛ってないと思う。その中で二人の世界を作っていくのが好き」とコメントした。

 この映画は、2011年に27歳の若さで急逝した英歌手エイミー・ワインハウスさんのドキュメンタリー。今年で没後5年となる彼女を知る、様々な人物の証言によって彼女の人生の裏側が語られる、という内容。海外では30冠以上の映画賞を受賞し、興行収入は約28億円の大ヒットを記録している。

 今回のトークイベントは、青山がエイミーのファンであるという事から実現した。エイミ―と同じような、キャットアイメイクで登場した青山は「私、結構色んなドキュメンタリーを観るのが好きなんです。今回の映画もディープで、彼女の作品を聴き直しちゃいましたね」と映画の感想を語った。

 青山は自身の曲に関して「結構想像するのが苦手なので、全部実体験じゃないと書けないんです。ハッピーな曲は書くのも苦手で、失恋したり、葛藤がある時の方が曲を書けたりします。フラれちゃったりすると、悲しい反面、“よし”ってなるときはありますね」と自身の作曲について明かした。

 更に、エイミーさんの好きなポイントについて「結構ヒップホップ要素もあって、そこが好きだったりするんですよ。だからジャンルっていうよりも、エイミーのスタイルが確立されている。言葉のフロウとかメロディの当て方も凄い。自分のスタイルがこんな若い頃から持てるってのは尊敬しますね」とリスペクトを表した。

 また、恋愛について話が及ぶと「アーティストって恋愛体質の人が多いと思うんですよ。きっと完璧な恋愛を求めてないというか。私もそうなんですけど、絵に描いたような恋愛ってないと思ってて。だけど、その中で二人の世界を作っていくっていうのが好き。エイミーもそういう愛の情熱があったからこそ、こういう曲が書けたと思う」と、自分とエイミーさんを押し並べて語った。

 エイミーさんが様々な人とコラボレーションしてきたことを受けて、青山も自分の共作経験について「今までで一番緊張したのは、(米歌手)ブライアン・マックナイト。もうテンパっちゃって。『何を食べたら、そんなに上手くなるんですか?』って聞いたら『練習しろ』って言われちゃった(笑)」と告白。会場からは笑いも起きた。

 最後に青山は「周りにエイミーの曲を知らなくても楽しめるんだよ、ってこの映画を勧めていただきたいと思います。ありがとうございました」と挨拶して、イベントは幕を閉じた。(取材・小池直也)

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