故郷でフリーライブをおこなった布袋寅泰(撮影・山本倫子=Michiko Yamamoto)

故郷でフリーライブをおこなった布袋寅泰(撮影・山本倫子=Michiko Yamamoto)

 ミュージシャンでギタリスト布袋寅泰が3日、初のフリーライブ『【BEAT 3】~Power of Music~ FREE LIVE! 自由の音を聴け』を故郷である群馬・高崎市もてなし広場で開催した。デビュー35周年アニバーサリー・プロジェクトの第3弾となるアクション。最新シングルからBOØWYの曲までアンコールを含め、全10曲を披露し故郷に錦を飾った。布袋は「苦かった思い出もワインのように甘くなってくるもの」と若き日を振り返った。

■ギタリストとして原点の地

 高崎駅から徒歩10分、34度をこえる真夏日の晴れた空の下。会場の高崎市もてなし広場にはイベント全体で2万5千人を超えるオーディエンスが集まった。布袋は、様々な伝説を積み重ねながら、ギタリストとしての夢をスタートした原点の地に帰ってきたのだ。

 思えば、6年間の活動だったBOØWY時代、高崎出身とはゆえ、活動の場を東京へ移していたこともあり、ライブを直に観れた高崎市民は多くは無かったはず。初のフリーライブは故郷に錦を飾るべく、恩返しともいえる高崎での開催となった。

 なお、このフリーライブは高崎市営のレコーディングスタジオTAGO STUDIO TAKASAKIが主催する音楽イベント『TAGO STUDIO TAKASAKI MUSIC FESTIVAL 2016』のスペシャル・ライブとして行われた。同イベントではアマチュア・ミュージシャンのオーディションも開催され、審査員には多胡邦夫、INORAN(LUNA SEA)、香川誠(ROGUE)、中西圭三、ヤガミ・トール(BUCK-TICK)など、高崎に縁のあるアーティストが参加した。

 まだまだ太陽がまぶしい午後16時10分、オープニングは、映画『キル・ビル』のメインテーマとしてお馴染みの世界的ヒット曲「Battle Without Honor or Humanity」でスタートした。ホーンセクションも参加するスペシャル・バンドとともに、芳醇でプロフェッショナルなサウンドが風の街に響きわたる。鳥肌が立つスリリングな瞬間だ。

 バンド・メンバーには9名の精鋭が集結した。黒田晃年(G)、井上富雄(B)、河村"カースケ"智康(Dr)、奥野真哉(Key)、岸利之(Pro)、LOVE(cho)、村田陽一ホーンズ(3名)という、日本ロックシーンを彩ってきた最強の布陣だ。続く、2曲目のインストゥルメンタル・チューン「TRICK ATTACK -Theme of Lupin The Third-」では、軽やかにビートと呼応するギタープレイが昂揚感を煽ってくれる。オーディエンスの熱量の高さが、シーズナリーなロック・サウンドに溶け合うことで、会場が至福な雰囲気へと染まっていく。

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