結成10周年への序章となった「SCANDAL TOUR 2016 YELLOW」。東京公演も盛大だった

結成10周年への序章となった「SCANDAL TOUR 2016 YELLOW」。東京公演も盛大だった

 今年10周年を迎えるガールズバンドのSCANDALがニューアルバム『YELLOW』を引っ提げ、国内とアジアでライブハウスツアー去る5月11日に、東京・Zepp Tokyoで『SCANDAL TOUR 2016 YELLOW』を展開。4月13日の宮城県・仙台PITを皮切りに国内21公演、アジア4公演を実施。6月28日には大阪・なんばHatchでファイナルを迎えた。このうち、東京公演は11日、13日、14日と3日間おこなわれ、同アルバムの収録楽曲を中心に、7月27日にリリースされる23枚目シングル「テイクミーアウト」も初披露、アンコール含め全21曲を熱い演奏で届けた。このツアーの東京公演の初日となる11日の模様を以下にレポートする。

インストナンバー「Room No.7」でライブはスタート

 3月にリリースされたニューアルバム『YELLOW』のサウンドを生で体感したいと、会場は超満員の観客で埋め尽くされていた。流れていたBGMが徐々に大きくなってきたかと思うと突如の暗転。高揚感を煽るようなファンキーなオープニングSEが流れ始め、その楽曲をBGMにメンバー4人が登場した。

 アルバムの1曲目を飾るSCANDAL初のインストナンバー「Room No.7」でライブは幕を開けた。アルバム『YELLOW』の持つ世界観を象徴するグルーヴ感あふれるアメリカンロックサウンドに、会場は早くもヒートアップ。MAMI(Gt.Vo)のソリッドなカッティング、TOMOMI(Ba.Vo)の存在感のある骨太なベース、RINA(Dr.Vo)のアタッキーでタイトなリズムに、HARUNA(Vo.Gt)もステージ前方でギターをかき鳴らしながら、“オイ! オイ!!”と腕を高く掲げオーディエンスを煽った。そのステージから放たれるエネルギーに負けじと、リフレクションするオーディエンスも初っ端からパワー全開。

 2曲目は大陸的なスケール感を持つ「Stamp!」へ突入。RINAの叩き出すドッシリとしたドラムサウンドが、楽曲を引っ張っていく。ここから立て続けに1stアルバム『BEST★SCANDAL』から「スペースレンジャー」と「カゲロウ」を演奏。懐かしの楽曲にオーディエンスのテンションが高まっていく。更に、海沿いをドライブしているかのようなサウンドの「Sunday Drive」を披露し、夏の始まりを感じた。

 ピンポーンとチャイムのSEからスカパンク調の「今夜はピザパーティー」を披露。TOMOMIがピック弾きで攻めていく。基本的には指での演奏が多いTOMOMIだが、この楽曲の持つドライブ感を強調するために敢えてピックを選択。立て続けに2ndアルバム『TEMPTATION BOX』に収録されている「Hi-Hi-Hi」へ。この曲でもTOMOMIがピック弾きと、間奏でのレッチリのフリー(編注:米バンドRED HOT CHILLI PEPPERSのベーシスト。超絶スラップ奏法で有名)ばりのスラップでアグレッシブなサウンドを奏でた。続いて、『YELLOW』に収録されている中でも、サイケデリックな匂いを感じる「ヘブンな気分」を演奏。ダーティーなギターサウンドが、楽曲の持つ気怠い雰囲気をプッシュアップしていく。

 「Happy Birthday」では、この日が誕生日の人をお祝いすることに。訪れたファンで誕生日だったオーディエンスは9人。サビの“HAPPY BIRTHDAY! (YEAH!)”のフレーズに合わせ両手を上げるバースデーの人たちに向かって、他のオーディエンスが手をヒラヒラさせる演出が即興でおこなわれた。キラーチューンの「SCANDAL BABY」では4つ打ちのキックに合わせ、会場がロックなライブハウスから、ダンスフロアような空間に変貌していった。オーディエンスは、早くもピークに達したかのような盛り上がりを見せる。

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