歌う緑川狂平(撮影・武裕康)

歌う緑川狂平(撮影・武裕康)

 男装ユニット・風男塾の初期メンバーである緑川狂平(みどりかわ・きょうへい)の卒業公演が5日、東京・nicofarreで開催された。

 『風男塾×ニコファーレ 緑川狂平卒業公演「縁~enishi~」』と題された今回の公演には全国から3500人の応募があり、抽選で当選した260人がケットをゲット。発売シングル8作品連続TOP10(オリコンウィークリーチャート)入りし、今も記録更新中の男装ユニット・風男塾。2008年9月のデビュー以来、初期メンバーとして活動し続けてきた緑川狂平の卒業公演。ニコニコ生放送でも卒業公演の模様がリアルタイムで配信された。会場とネットで見守れながらの卒業公演となった。アンコール含め、約2時間、全15曲を披露した。最後は「みんなが大好きです!!」と笑顔で、恥ずかしそうにステージを後にし、7年半に及ぶ活動に幕を下ろした。

 会場内が彼のイメージカラーである緑色のペンライトで埋め尽くされる中、緑川狂平が登場!この季節にピッタリな春ソング「桜のYELL」で卒業の幕を開ける。序盤から抑えきれない感情が伝わって歓声が鳴り止まない。狂平は「今日は俺が歌いたい曲をたくさん歌いたいと思います!!」と叫んだ。狂平を取り囲み目を合わせるメンバー達の表情は、笑顔と優しさに満ち溢れていた。

 公演は狂平の思い出の曲を中心に新旧織り交ぜて歌われた。見守るファンたちも、今の風男塾の6名と、各曲、その当時の狂平の姿やメンバーの姿をクロスオーバーさせながら聴いているような雰囲気でライブは進む。「デビュー以来、あっという間の8年、たくさんの想い出が詰まった8年。」と狂平が言うように、メンバー全員そんな思い出を噛みしめながら歌う。

 本編終盤、メンバーひとりひとりが狂平に言葉を送る。涙目で全員がメッセージを読み上げた後「それぞれの人生もあり、夢もあるのはわかっている..でもこの先も一緒にできないかな?ダメかな?」と今日で終わる緑川狂平をまだ受け入れたくないメンバーたちの姿が印象的だった。

ステージで肩を組む風男塾(撮影・武裕康)

ステージで肩を組む風男塾(撮影・武裕康)

 風男塾で積み重ねた思い出は決して消えることはないけど、“2.5次元”で生き続けていた「緑川狂平」は今日をもって、もう今後は会う事は出来ないという現実をファンもメンバーも噛みしめながら、狂平にとってもラストシングルとなった最新シングル「友達と呼べる君へ」を歌唱。観客のペンライトが緑色一色となる。歌い終えた後「詞がこんなにも、深く響いたことはないよ」と顔をくしゃくしゃにする各メンバー。「これからもずっと友達」と約束を交わして本編が終了。

 アンコールが鳴りやまない中、狂平をイメージしたエメラルドグリーンのTシャツ姿でメンバーが登場。プロデューサーでもある、ミュージシャンで芸人のはなわも駆け付け、10年前初めて出会った時のエピソードと、はなむけの言葉、そしてメンバーのカラーである6色の花束を贈った。「七色の鳥」「いい男」を歌い終えて、アンコールは一旦終了したが、まだアンコールが鳴りやまない。

 Wアンコールの歓声が鳴り止まない中、再度狂平がステージに登場。今までの活動を自分自身の記憶に焼き付けるように、1つ1つの出来事を思い出し噛みしめながら、メンバーに伝えたいこと、ファンへの感謝の想いを語る。「2.5次元という風男塾の世界で、緑川狂平として精一杯真剣に活動して、みんなと向き合ってきて、お別れの瞬間を迎えた今、自分は緑川狂平として確かにこの世に生きている、と感じています。2.5次元から3次元に引っ張ってきてくれてありがとう!!」とコメントし、「絆」で全15曲を歌い切る。

 他のメンバーがステージを先に去る中、一人残った狂平は大きく深呼吸したあと「みんなが大好きです!!」と笑顔で、恥ずかしそうにステージを後にした。こうして7年半に及ぶ、風男塾の緑川狂平は幕を閉じた。

セットリスト

M1.桜のYELL
M2.17’s ☆STAR
M3.かざみどり
M4.男装レボリューション
M5.チェンメン天国
M6.TOMORROW
M7.キミのものがたり
M8.風にのって
M9.ラブメッセンジャー
M10.同じ時代に生まれた若者たち
M11.下を向いて帰ろう
M12.友達と呼べる君へ

< ENCORE 1 >
en1.七色の鳥
en2.いい男
< ENCORE 2 >
en3.絆

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