<取材雑感>三代目JSB・ELLYの機敏さ

カメラマンの要望に笑顔で応える三代目JSB今市隆二とELLY

 【取材雑感】有線音楽放送で今年最も流れたヒット曲に、三代目 J Soul Brothers from EXILE TRIBEの「R.Y.U.S.E.I.」が選ばれた。昨年6月にシングルとして発売された楽曲だが人気は根強く、この日までに、58週にわたってランクインした。7日の表彰式に出席した今市隆二は「この曲で僕らを知ってもらえた」と語っており、まさに彼らの顔ともいえる曲だ。

 ところで、この表彰式には、三代目JSBから前記の今市隆二とELLYが出席した。あくまでも小生の私見だが、クールで強面の印象を持っていた。しかし、この表彰式でその考えは一変。彼らの言動からピュアさや優しさを感じたのである。

 表彰式が始まる数分前に会場に入るのを見た。会釈するように頭を下げて颯爽と廊下を抜けた。本番が始まり、いよいよJ-POP1位の発表。司会者が「三代目JSB」と読み上げ、今市とELLYを呼び込む。2人は記念盾を受け取るとそれぞれ受賞の喜びを語った。

 ここで人柄が表れたのはELLYだった。表彰されたことについて「嬉しい」とクールに述べていたが、やがて笑みをこぼしてこう語った。「自分のお母さんが美容室やっていて、有線はいつも流れていた。自分もそこで育ったので受賞出来てとても嬉しい」。公の場で親のことを言うのは少々照れくさいものだが、表情を緩めて語るその姿から心優しさを感じた。

 そして、表彰式を終えた後の記者向けフォトセッションでも彼の優しさに触れるのであった。小生の右隣にいた女性カメラマンが「こちらをお願いします」とポーズを求めて2人に声をかけた。そんなときに何かの拍子でカメラレンズを落としてしまった。しかし、撮影できるわずかな時間を逃すまいと彼女はシャッターを切り続けた。

 そうしたなか意外にもカメラを拾ったのはELLYだった。素早い動きでステージを降りるとサッとレンズを拾い上げ、その女性に渡した。頭を下げる彼女に「大丈夫だよ」と声を投げかけるように笑顔をみせた。驚いたのはこうした彼の優しさだけではない。身体能力の高さにも驚いた。

 ステージの高さは10センチほど。ELLYとカメラレンズの距離は3メートルほどだが、忍者のように素早い動きでサッとやってのけた。その時間ほんの数秒。そして、彼の動きからはスポーツに必要な体のバネを感じたのであった。

 そんなELLYの姿に、今市は「俺も気になっていた」と笑顔で声をかけていた。今や飛ぶ鳥も落とす勢いの三代目JSB。そうした優しさやピュアさも人気を集めている一つの要因なのだろうと感じたのであった。(取材・木村陽仁)

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