メジャー初の全国ツアーを駆け抜けたX4

メジャー初の全国ツアーを駆け抜けたX4

 【ライブレポート】ヴォーカル&ダンスグループ「X4」が11月26日に、東京・品川ステラボールで、全国ツアー『X4 LIVE TOUR 2015 〜Killing Me〜』のファイナル公演を行った。メジャーデビュー後初の全国ツアー。10月21日から全国15カ所を回ってきた。

 X4はYUYA(松下優也)、KODAI、T-MAXからなる関西出身のヴォーカル&ダンスグループ。10月7日にシングル「Killing Me」でメジャーデビューし、そのセールスはiTunes R&Bチャート1位、オリコン週間シングルランキングで10位を記録(デイリー最高位3位)するという、破竹の勢いのスタートを見せた。

 “歌って踊って喋れる脅威のパーフェクトユニット”のメジャー進出ツアー第一弾『X4 LIVE TOUR 2015 〜Killing Me〜』ファイナルアクトとなった東京・品川ステラボールでのパフォーマンスの模様をレポートする。(取材・平吉賢治)

ハイクオリティのダンスでファンを魅了

YUYA/11月26日、東京・品川ステラボール

YUYA/11月26日、東京・品川ステラボール

 X4にとって最大規模のホールライブとなった本公演。彼らの勢いを証明するかのような超満員の大歓声の中、メンバーは「X4」の文字を模したクロス・ストライプが輝くステージへとゆっくり向かう。フォーマルな黒の衣装でキメた3人はメジャーデビューシングル「Killing Me」からライブを走らせ、完成度の高いダンスでファンを魅了した。序盤から「これぞエンターテイメント!」といった空気が弾けたツアー・ラストナイトだ。

 激しいステップからトリッキーなアクション、脅威の身体能力でダンスを披露するX4のパフォーマンスは圧巻。“歌って踊って喋れる脅威のパーフェクトユニット”というX4の魅力。グループの武器でもあるそれらの持ち味を、まずはダンスのキレから魅せてくれた。

 怒濤の勢いで3曲を終え、MCでは人懐っこい喋りが愛くるしいKODAIがコール&レスポンスで煽り、客席をあっという間に温めた。最初のMCから爆笑を誘う軽快なトーク。X4はこのまま、ライブ時間の全てを「トークのみ」で楽しませる事も出来るのだろう。ホールは何とも心地良い空間となり、再びパフォーマンスへとモードチェンジ。

X4、セクシー・モード

KODAI/11月26日、東京・品川ステラボール

KODAI/11月26日、東京・品川ステラボール

 オトナの雰囲気が香る楽曲「Heaven」。ジャズ・クロスオーバーなサウンドとシックなスウィングビートに乗り、X4はセクシーなダンスでオーディエンスを誘惑した。紳士的な「オトナのダンス」のソロを3人で回すセクションにファンは釘付けとなり、ツアー・ラストナイトの極上のショータイムに酔いしれた。

 ホールをオトナな空気に仕上げ、続くバラード調の2曲でホールは更に色っぽく艶やかな空気に。松下優也のソロ曲のセルフカバー「Naked Night」、そして「最後の言葉」を、R&Bのグルーヴ、そして3人の圧倒的なハーモニーの歌唱で、ホールはとろける様な甘い空気に浸った。

軽快な爆笑トークで会場を湧かせる

 「改めましてこんにちは!」。ここで再びトークタイムを挟む。関西弁がリズミックに飛び交うX4のトークは、熟れた芸人も真っ青のキレ味だ。YUYAが「ボケ」、KODAIが「ツッコミ」的な位置でトントンと進みドカンと湧かせる安定感のあるトーク。“歌って踊って喋れる脅威のパーフェクトユニット”そのX4が持つ魅力の「喋り」の部分が存分に楽しめるMCにファンは大満足の様子だった。短すぎず、長すぎず。ちょうど良い絶妙な尺でトークを締めた。そしてMC明けからは1st Album「XVISION」収録曲からの3連発だ。

極上なハーモニーの歌唱力で魅せるX4

T-MAX/11月26日、東京・品川ステラボール

T-MAX/11月26日、東京・品川ステラボール

 切ないメロディで聴かせる楽曲「Raindrop」では甘くて芯のある歌声を、そして「I Don't Know Your Name」ではYUYA、KODAI、T-MAX、それぞれが交わる三重奏のRAPで「X4ヴォーカルの真骨頂」を惜しみなく聴かせてくれた。

 息がピッタリ合ったRAPセクションを終え、シメのパートではアカペラでのハーモニー。繊細で力強い美麗な旋律が混じり合うゴスペル。X4メンバー3人のヴォーカルのみのアカペラコーラスでホールを美しく響かせた。

未発表曲を3曲、新曲「Snow Flakes」“ライブ解禁”

 再度、爆笑関西弁トークで喋り倒すX4。会場は休む間もなく楽しみっぱなしのエンターテイメント空間だ。MC明けは即座にモードを切り替え、親しみのあるJ-Popテイストの未発表曲「薬指」へとショーは進んだ。この緩急はX4の持つ「クセになる魅力」だろう。

 YUYA、KODAIのハーモニーで魅せたヴォーカルを終え、一旦ステージバックに去った瞬間、強烈なダブステップが轟き、「まだまだいけますよ!」と、そのポテンシャルをアピールするT-MAXが登場。フルパワーで豪快なダンスを炸裂させた。ストリートファッションを身に纏ったX4とダンサー2人が回すキレキレのダンス・ソロ回し、ラウドなエレクトロサウンドと共に、X4のエンターテイメント・ショーは最高潮に達した。

 そして公演当日の11月26日より配信開始となった新曲「Snow Flakes」をお披露目。冬にジャストフィットのメロディアスなハウスナンバーで会場中をコール&レスポンスを行き渡らせた。YUYAの「まだ元気残ってる!?」というコールが響き、ラスト「Future, Super Duper, Nova」でX4のパーフェクトなエンターテイメント・ショー本編は締めくくられた。

X4、未来の「武道館公演」へ

11月26日、東京・品川ステラボール

11月26日、東京・品川ステラボール

 YUYA、KODAI、T-MAXそれぞれの名前のコールが鳴り止まない中、「ファイナルが一番やな!」と絶叫し再び姿を現したX4。「LOST GAME」「声にしたなら」「#musicoverdose」の3曲と爆笑トークでアンコールに応え、ツアーファイナルをパーフェクトな大成功に収めた。

 「ツアーが終わるのが寂しいです」と本音を語ったT-MAX。「皆に支えられてこの場に立てているのが幸せです」とストレートに感謝するKODAI。「今回のツアーはみんなのおかげで成功したと思います」と丁寧にファンにお礼を述べるYUYA。最後に「武道館へ行く」という目標、X4の進む未来をファンに伝え「X4 LIVE TOUR 2015 〜Killing Me〜」は締めくくられた。

 ツアーラスト当日に発表されたニューリリース「Snow Flakes」。そしてX4メンバーは、YUYA(松下優也)がミュージカル「花より男子 The Musical」(道明寺司役)、舞台「暁のヨナ」(ハク役)。T-MAX、KODAIは舞台「私のホストちゃん THE FINAL 〜激突!名古屋栄編〜」へ出演。そしてX4は「X4 LIVE TOUR 2016」が予定されているなど、今後の活躍にも期待したい。

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