予想がつかない期待感、対バンツアーで赤い公園の魅力に迫る
ツアーラスト・対バンゲストは「LEGO BIG MORL」
暗転したLIQUIDROOMフロア。エレクトロビートが響き渡る中、颯爽と登場したのは今回の対バンゲストである「LEGO BIG MORL」。ギター・タナカヒロキが神妙に奏でる幻想的なトレモロサウンドが場内に響き渡り、「http://KOIKI/NAMAIKI/EKOHI-KI.com/」最終公演がスタートした。
力強いビートを叩き出すアサカワヒロのドラムプレイ、キックの強拍を掴んで放さない様なグルーヴィーなベースのヤマモトシンタロウ。そして、LEGO BIG MORLのサウンドキャラクターを決定付ける伝家宝刀のディレイギター。ボーカルのカナタタケヒロは、その勢いのあるサウンド上でギターをかき鳴らし、立て続けに2曲を真っすぐに歌った。
「生命の限りを音に」という主題。次曲で演奏する楽曲のテーマと、その音に込める想いをMCでシリアスに述べるカナタ(Vo.Gt)。「鼓動の使える数が決まってしまった世界の話—」ハウスビートに乗るループフレーズはまさしく生命の鼓動として表現され音となり、ダンスビートのアッパーチューンながらも、美しくも貴重な生命のかたちは優しく柔らかいサウンドとして聴衆に届き、楽曲の世界観は鮮明に伝わってきた。
MCで「赤い公園」の個人的ファンでもあると語ったタナカヒロキ(Gt)。人懐っこい関西弁で赤い公園との馴れ初めやバンドとしての関係をポップな口調で喋り、オーディエンスを揉みほぐす。勢いあるサウンドで場内を圧倒し、少しシリアス気味であった会場の雰囲気にアットホームな空気がプラスされ、LIQUIDROOMはいよいよ温まってきた。
後半では絶妙なギターアンサンブル、 バンドの呼吸を感じる抜群のグルーヴ。ギターを優雅に振りかざすクールでスピーディーなステージング。LEGO BIG MORLの芯を感じる「ブレの無い」ライブでオーディエンスを圧倒した。
ラストはバンドとオーディエンスが一体となり、「Show me rainbow after the rain」のフレーズをシンガロング。フレーズ通りに七色に変化するライトに包まれ、美しく光が集められた中、ギターと右手を高らかに上げLEGO BIG MORLライブは終了。約50分で彼らにより完全に温められた状態で、LIQUIDROOMライブを赤い公園へとステージを繋いだ。