WEAVERに聞く、内側に宿すサウンドの源流とは
INTERVIEW

WEAVERに聞く、内側に宿すサウンドの源流とは


記者:平吉賢治

撮影:[写真]WEAVERに聞くサウンドの源流とは(1)

掲載:15年10月06日

読了時間:約12分

WEAVERを通じてあらゆる音楽を

[写真]WEAVERに聞くサウンドの源流とは(8)

哲学に興味をもっていると語った河邉 徹(撮影・紀村了)

――留学を経て、WEAVERを通じて、現地の様々な音楽を伝えていくって、素晴らしい事ですね

奥野 でもやっぱり僕らのファンに限らず、J-POPシーンのファンの方ってそれ以外の音楽に触れる機会が少ないんじゃないかなと思います。洋楽が嫌いとかという訳ではなく。だからさっき言ってたシンセのアレンジが「こんな音楽もあるんだ」と受け入れてくれるという感じは結構あると思うんです。WEAVERはポップな曲もやるけど、音楽のディープな部分もやると、そういう音楽の広さを知ってもらえる入り口にもなれたら良いなって思います。

河邉 前回のツアーではCOLD PLAYの曲や、今回の夏フェスではファレル・ウィリアムスの楽曲なんかをマッシュアップしてやったりしまして、それをきっかけにその曲を知って好きになったという声を聞くと、WEAVER以外の音楽も好きになったという事は凄く良い事だなと。

――WEAVERを通じてファンの音楽の幅が広がって行くという事は何だか壮大で素晴らしいですね

杉本 それが目的という訳ではないですけど、そうなったら凄く良いなと思いますね。

――演奏面について、もう少しディープに聞かせて下さい。奥野さん、6弦ベースでの技巧プレイなどがお好きな印象があるのですが

奥野 もともと5弦ベースを弾いていたのですが、それはギターが居ない中でどう表現していくかというのが僕たちの一つの課題でもあったので、リズミックな中でスケール感のあるものを、上モノのメロディもあるアレンジも、と考えている中でギターみたいなアレンジも出来るというところで、1つ上の方の弦を増やした5弦ベースを使い始めたんです。でも、ライヴアレンジなんかをしていくうちにジャズやフュージョンのアレンジなんかにインスピレーションを受けて、6弦だとこういうアレンジも出来るなぁと。そこから6弦を使い始めました。あと、僕らのシングル曲なんかはストリングスがけっこう入ってたりとかするので、6弦あるといろいろ出来るなと思いました。

――6弦ベースで、低音域のプレイもリズミックなプレイも、そしてギターの役割やストリングスアレンジに応じた和音のアプローチやオブリなどもこなすという訳ですね

奥野 WEAVERの編成が僕のプレイスタイルを作ってくれたなと思います。

――納得です。決め手の一言をありがとうございます。そして河邉さんのドラムプレイ、アクセントに肝があるなと感じます。例えば前シングル「くちづけDiamond」では基本4つ打ちの楽曲なのに、サビでガラっとビートのアクセントが変わったりと

河邉 そうなんです。一聴してだと分からないかもしれないんですけど、実は複雑でして。この曲から迎えたアレンジャーの河野圭さんがまるで4人目のメンバーみたいな形でスタジオで練っていまして。ドラムのひとつひとつのプレイも「一聴してわからないけど良く聴くと複雑」な事になってるのも面白いんじゃないかなんていうアイデアを試したり。河野さんとの出会いやロンドン留学もそうですけど、表現の幅が増えていって、そんな中でドラム叩いていて凄く楽しいですね。

――少し変わったビートやリズムが好きというのはありますか

河邉 他の人と少し違ったプレイが自分のアイディンティティにもなりますしね。一番好きなのは結構フリーに演奏するライヴアレンジがグルーヴィーで楽しいなって思います。

影響を受けているもの

[写真]WEAVERに聞くサウンドの源流とは(2)

新曲への思いを語る杉本雄治(撮影・紀村了)

――普段はどういった音楽を聴かれるのですか

河邉 やっぱり一番聴くのは歌モノですかね。メンバーの2人は特に洋楽が好きなんですけど、僕は日本語の歌が好きですね。歌モノの後ろで叩いているスタジオミュージシャンのプレイとか好きです。あと、最近Dirty Loopsのライヴを観たりして。ああいう技巧的なのも好きですね。

――杉本さん、Dirty Loopsはいかがですか

杉本 いいですよね。Dirty Loopsは聴いていてドキドキしますね。ライヴは3人で観に行ったんです。ピアノトリオでもああいう表現は出来るんじゃないかなとか思いました。

――3人のお好きな音楽はそこまでバラバラではなく、共通しているのはやはり歌がしっかりしているのが好きなんですね

奥野 主旋律がしっかりしている事が大事かと。

――内向的な音楽を最も好きなのは杉本さんでしょうか

杉本 昔からそういうのは自分のフィーリングにしっくりくるものはありますね。サウンド的な部分で言ったら「余韻」とか「隙間」であったりとか。そっちに耳がいく人間なんです。だからJAMES BLAKEであったりエックスエックスだったり、そういったサウンドを自分もやりたいと湧いてくるモノはあります。それら巧いポップさのバランスって究極だと思います。そういうのを創っていけたら面白いなと思いますね。

――これから新たに取り入れていきたい音楽性はありますか

杉本 メンバー3人とも色んな楽器を演奏したいなと思います。サウンド面で探っていきたいなと。ピアノを軸にやっているんですけど、僕の歌ってロックというよりR&B寄りというか、そういう所があるので、もう少しR&Bテイストの楽曲ですとか、80'sも好きなのでその周辺のエレポップなんかも取り入れると面白いかなと。

――そのアプローチは今後かなり楽しみですね。あと音楽以外に、好きなカルチャー、趣味などを各々に聞きたいです

奥野 映画を観るのは好きですね。映画って総合エンターテイメントと言いますか、視覚も音楽もその他全てが合わさって作られている作品ですよね。だから昔から音楽をやる身として「映画で使われている音楽の輝き方」に憧れるものがあります。

――一番好きな映画は

奥野 「アルマゲドン」ですね。ベタベタなの好きなんです(笑)。「インディペンデンスデイ」とかも。

――ゆくゆくは映画音楽制作も視野に?

[写真]WEAVERに聞くサウンドの源流とは(3)

バンドへの思いを述べる奥野翔太(撮影・紀村了)

河邉 3人で映画とろうか(笑)

――音楽以外で杉本さんのお好きなカルチャーや趣味は

杉本 音楽は仕事ではありますけど趣味という部分もあったりして、何をしていても音楽に繋がる頭があって。職業病ですかね。映画とか観ていても「あ、このフレーズいい」とかに繋げたりして。運動が好きで昔から続けています。ストレッチですね。

――趣味がストレッチ

杉本 ええ。あの筋が伸びていく感じが…中学からずっと続けているんでストレッチやらないと一日が終わらない感じしますね。ちょっと煮詰まった時にバッティングセンターなんかも行きます。120km/hとか打ちますね。

――河邉さんはどうでしょうか

河邉 やっぱ言葉に関する事、哲学関連の事好きですね。論理の塊の学問だから、議論とかで「これこれ、こうだから、こうです」みたいなのに心奪われますね。

――論法に心奪われると

[写真]WEAVERに聞くサウンドの源流とは(4)

ロンドン留学について語る河邉 徹(撮影・紀村了)

河邉 「人って何で生きてる?」とか、「幸せって?」とか答えが出ない事を、抽象的ではなく「これこれこうでこうだからこうですよ」というのが言える、誰もが信じられる論理が出来たとしたら、それって世界を救える事に繋がるんじゃないかなって。そういう言葉、哲学って心惹かれるなって思います。

――哲学なんかもやはり歌詞に反映していたりしますか

河邉 歌詞によりますが、曲によっては自分の経験を歌詞にも生かされていて、誰かを共感させられたらなっててところはあります。

――3人の音楽以外の興味深いバックボーンをありがとうございました。最後に、全国ホールツアーに向けて意気込みをお願いします

杉本 今年はたくさんライヴやっていて、春にはライヴハウスツアー、夏は野外フェスをやらせてもらってきたんですけど、僕らが今一番見せたい場所というのはホールでの曲の世界観だと思ってるんです。その為にこの春では地方へたくさんライヴハウスを回って皆さんに僕たちから音楽を届けに行って。そこで、もし僕たちの音楽が気に入ってくれたら、今度はホールで僕たちが見せたい景色を観てくれたら良いなぁという思いで一つのストーリー、コンセプトをもって活動をしていたというのがあるんです。何よりも今自分たちが自身を持って「今だからこそ伝えられる曲の良さ」というのをライヴで出来ると思うので、是非ライヴに来てもらってそれを感じてもらえたらなと思います。

(おわり)

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