[写真]クミコが広島で捧げる

7000人と歌い捧げるクミコ

 歌手のクミコが6日、広島県立総合体育館グリーンアリーナで行われた『​原水爆禁止世界大会2015』​で、「広い河の岸辺」を歌い捧げた。

 『​原水爆禁止世界大会』は1955年から毎年、広島と長崎で毎年交互に行われている。戦後70年の節目となる今年は、広島で開かれた。クミコは5年前に広島で、「原爆の子の像」のモデルとなった佐々木貞子さんを思いしたためた楽曲「INORI~祈り」を歌っている。

 核兵器の無い平和な世界を願う参加者7000人が集う中、被爆2世であるピアニスト好井敏彦氏(香川県原爆被害者の会会長、1945年に胎内被爆)の演奏で歌った。好井氏が弾いたピアノは、昭和13年に製造されたもので、原爆の被害に遭いながらも演奏ができるように修復された。
​​
 クミコが「広い河の岸辺」を広島合唱団と被ばくピアノと共に歌い始めると、ステージスクリーンに歌詞が映し出され、クミコとしては最大規模の7000人の大合唱となった。どんな広い河でも誰かと一緒ならば乗り越えられるという希望の歌「広い河の岸辺」が、集まった7000人によって平和への祈りとなってこだました。

 クミコは「今日は朝起きて、貞子さんの像に行き、ステージが無事にいくようお祈りに行きました。みんなで歌えるのが嬉しかった。何よりも声が重なるのが歌の本質を突くことになると感じた。INORI〜祈り〜という曲と出会い、被爆者と接することができ、70年という節目の年にここで歌う。導かれるようにこうなったと思う」と語った。

 原爆投下から70年、広島に残された傷跡を忘れぬよう、クミコは今後も「広い河の岸辺」を歌い続けていく。

 また、クミコは、つんく♂プロデュースによる初の子守歌作品「うまれてきてくれて ありがとう」(作詩・湯川れい子、作曲・つんく)を9月2日にリリース予定。「この歌も次世代に歌い継ぐ子守唄です。戦後70年、命を繋げていくことを歌う1年になっていくと思います」と力強く語った。

この記事の写真
[写真]クミコが広島で捧げる

記事タグ 


コメントを書く(ユーザー登録不要)