工藤美桜&尾碕真花

 工藤美桜、尾碕真花、枝優花監督が先日、都内で行われたMBSドラマフィル枠『コールミー・バイ・ノーネーム』完成披露トークイベントに登壇した。

 斜線堂有紀さんによる傑作小説を、枝優花監督で実写ドラマ化。「魔進戦隊キラメイジャー」、尾碕は「騎士竜戦隊リュウソウジャー」で、それぞれ1期違いのスーパー戦隊シリーズでピンクを演じて大きな注目を集めたコンビ。本作がともに初主演となる2人が、切なさ迸るガールズラブミステリーに挑む。

 琴葉との出会いから初めて恋を知り、翻弄されていく大学生・世次愛役に工藤美桜。名前を変え、自らの“宿命”と戦いながら生きるミステリアスで美しい大学生・古橋琴葉役に、尾碕真花が務める。

 撮影現場の雰囲気や、撮影時のエピソードを聞かれると、尾碕は「シリアスなシーンを撮っているとは思えない現場の空気感で、和気あいあいとしていたので、切り替えをしながら撮影ができて楽しかったです。重いシーンを撮っても引きずられなかったのでありがたかったです」といい、どのように切り替えていたのか追求された尾碕は「古橋琴葉になるとしゃべらない、真花はしゃべるみたいな、そういう切り替えでした」と返答。

 これに、枝監督から「工藤ちゃんはシーンの前は割と1人でいたけど、(尾碕は)ずっとワーキャーしてたよね」と明かされると、尾碕は「現場が楽しくて、みんなとしゃべっている時間で自分のパワーをチャージすると言いますか、しんどいシーンを朝から晩まで集中を切らさず撮り続けるのって体力がいるなと思ったので、逆に“今は尾碕”って戻っていたかもしれないです」とその理由を説明した。

 さらに、ここは褒められたいというポイントを聞かれると、工藤は「苦手な海で撮影したシーンを頑張ったこと」と答え、「私自身、水が苦手ということもあって、その不安もあったんですけど、そのシーンの本読みをしたときもボロ泣きで(笑)、何も伝えられなくて、本読みの段階でそうだったから実際私は当日ちゃんと琴葉に伝えられるんだろうかって思っていたんですが、みなさまの支えがありまして、無事に乗り越えられたなと思います」と感謝すると、そんな工藤を見ていた尾碕は「本当に大変そうで、水が苦手で“ううっ…”ってなってる状態と、(役の)めぐちが重なって、尾碕も動かされたし、琴葉のお芝居も美桜ちゃんの姿で変わって、“頑張れ!”って思っていました」と笑顔で語った。

 同じ質問に、尾碕は“頑張らないと”と気合いを入れた最終話(8話)を挙げ「琴葉の本心が見えるシーンで、1回目、2回目は全然できなくて、私自身のお芝居が琴葉とリンクしなくて、そのシーンは印象的でしたし、頑張ったなという日になりました」と振り返り、枝監督も2人が挙げたシーンに納得し「そこに対して2人が気負っているのもわかっていたので、それをどうやってカバーしていくか話し合ったりしたんですけど、ずっと晴れだったのに工藤ちゃんの海のシーンだけ雨で、工藤ちゃんも追い込まれていたけど、我々スタッフも追い込まれていて、現場を知らない編集さんからも『海は大変だったでしょ』って(笑)。素材から出てたって言われましたし、編集助手の子たちは8話のラストがよかったって言っていたので、ちゃんと伝わるんだなって思って、このドラマは大丈夫だって思いました」と安堵の表情を浮かべた。

 イベントでは、工藤と尾碕がお互いにあだ名をつけ合い、枝監督も2人にあだ名をつける企画が行われ、尾碕に“シーフード姫”というあだ名をつけた工藤は「2人とも食べることが好きなんですけど、『いま何食べたい?』って聞くと、毎回『白子』って返ってきたり、『牡蠣が食べたい』とか『つぶ貝食べたい』とか、貝が好きみたいで、いつもシーフードが出てくるなというのと、姫というのは、真花ちゃんが『お姫様になりたい』って言っていたのが印象的だったので、お姫様にしてあげました」と説明し、尾碕は「お姫様になりたいという私の希望までかなえてくれてうれしいです」と喜んだ。

 一方、工藤に“ふわふわ軸”というあだ名をつけた尾碕は「話していてもふわふわしていて、柔らかい印象がるんですけど、自分の軸がしっかりしているというか、考えとかがしっかりあるイメージなので、ふわふわだけじゃなくて軸がしっかりしているんだということで、“ふわふわ軸”にしました」と語り、工藤は「理由を聞くとうれしいです」と声を弾ませた。

 そして、江田監督は工藤に“泣き虫頑固”とあだ名をつけ「すぐ泣くんですよ。ずっと泣いていて、本番以外も泣いているので本番撮れないんじゃないかと思って心配していたんですけど、心配する必要がなくてずっと泣けるから、逆にすごいなと思いましたし、ふわふわしているようで頑固だし、負けず嫌いだし、きついことを言ったら泣いちゃうけど頑張って食らいついてくる感じがいいなと思いました」と話し、尾碕に“おしゃべりチワワ”とあだ名をつけると「とにかくずっとしゃべっていて元気。チワワって小型犬でギャンギャン言ってるけど、ちょっとビビりだからギャンギャン言うじゃないですか。(尾碕も)意外とビビりなところがあって、そういうところがかわいいなと思ってこれにしました」とコメント。これを聞いた2人は納得していた。

 さらに、工藤と尾碕がお互いを想って書いたラブレターを披露する一幕もあり、工藤が「真花ちゃんは潔く、物事をしっかり伝えられる頼もしさがあって“かっこいい”と思う面と、話してみるとかわいいものが好きだったり、よく笑うし、お茶目な面もあって、一緒にいればいるほど真花ちゃんのことをもっと知りたいな、好きだなって感じていました」「初主演という大きな作品で一緒にいてくれたのが真花ちゃんでよかったなって心から思います」などと読み上げると、尾碕は「うれしいです。こんなに人から思っていただけるってうれしいなと思います。今はホワホワな気持ちです」と感激。

 一方、尾碕が「連日ハードな撮影が続いていた中、美桜ちゃんはずっとにこやかで癒しの存在でした」「中盤あたりから、私のシーンでカットが掛かるたびに『かわいい』『きれい』と言ってくれるから、それを真に受けて、“美桜ちゃんがいうならきれいなのか私”って思ってバクバクおやつやご飯を食べてしまっていました(笑)」「集中力のない私をずっと隣で支えて、めぐちでいてくれてありがとう」などと読み上げると、工藤は「真花ちゃんの言葉にたくさん支えられてきたのでうれしいです。ありがとう」と目を輝かせた。加えてサプライズで枝監督から2人への手紙も披露され、2人を喜ばせた。

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