INKT曲作りの裏側を聞く、個性豊かなバンドの本質に迫る
INTERVIEW

INKT曲作りの裏側を聞く、個性豊かなバンドの本質に迫る


記者:編集部

撮影:写真=INKT初ツアーは何を意味するのか[1]

掲載:15年06月18日

読了時間:約13分

それぞれのバックボーンの上にメロディを成立

写真=INKT初ツアーは何を意味するのか[1]

――kissyさん以外のみなさんそれぞれが、もともとはハードなロックを趣向としていたと伺っていましたが、例えばハードなサウンドを好むmACKAzさんが「Dreamcatcher」のような美しいメロディ、ハーモニーを生み出しているというところなど、いい意味でのギャップ感が印象的に感じられますね。

Kei そういう見方もあるかもしれませんね。でも、みんなそれぞれのバックボーンの上に、メロディを成立させる必要があるということを考えているんじゃないかと思います。作って持ってきた曲を聴くと、メロディを生かす意図も感じられるし、逆にメロディよりもアレンジを生かしてハードコアなことをしたい、というような曲は、今のところ出てきていないし。

――確かにその意図は、曲を聴いただけでも感じられますね。バンドの中では、リズムセクションという位置づけでSASSYさんは一番客観的な視点を持たれているのではと思うのですが、今回のアルバム制作に対して、全体像が見えてきた段階で何か感じられたことはありましたか?

SASSY そうですね…始めに「Wanderlust」「サイサリス」の2曲があって、続いて残りの3曲ができたんですが、これを作っていたのがちょうどライブの時期で、「ライブで欲しいパーツの曲」とか「こういう思いを、今応援してくれているファンに届けたい」と、必要と思っていたイメージが明確にあったので、今の自分たちがしたいこと、伝えたいことが踏襲された5曲になったと思っています。もちろん曲の幅はあるし、フルアルバムだとまたいろんなやり方もあるけど、このアルバムの枠の中で成立するものは、今回作った5曲だったと思っています。

――では「スゴイのができました!」と突拍子もないものというよりは、堅実にステップアップした結果、という感じでしょうか?

SASSY 両方という感じかな? 「Wanderlust」は、自分ができることを限界まで詰め込みました。それを自分のフィルターを通して、打ち出せるものにもなった。「Flower of life」は、曲の世界観の繊細な感じやサビの切ない感じも、リズムパターンやアレンジで「届きそうで届かないもの」みたいな雰囲気を表現できましたしね。「The Gift」と「Dreamcatcher」はコーラスワークで会場と一体になる感じで、リズムもシンプルで分かりやすく。そういうものもできるようになりましたね

――なるほど。逆に「Dreamcatcher」みたいにゆったりした感もあり、聴かせる曲は「どれだけ速く叩けるか」みたいなテクニック的なところよりも、ニュアンスを出すという表現の部分で、ある意味ドラムとしては難しかったのではないでしょうか?

写真=INKT初ツアーは何を意味するのか[5]

SASSY いや、そうでもないですね。多分僕自身がひねくれているんだと思いますが(笑)

KOKI そう、だからSASSYが作る曲って、ヘンタイな曲が多くて(笑)

kissy そういう意味では一番アイデアマンでもある。困ったときにはどうすればいいか、ということを聞くと「こんなのはどう?」みたいなアイデアも出てくるし。

SASSY でも理論は一番ない方だと思うので、一番ミーハーな耳をしているというか。何かの曲の一番おいしいところを組み込んで「こんなのをやったらどうか」とか、一番無理難題を言ってます(笑)

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