撮影=ポッター平井

 NMB48の新公演「なんばらえてぃー」が12月30日、NMB48劇場にて初日を迎えました。出演メンバーは、李始燕・坂田心咲・佐月愛果・塩月希依音(副キャプテン)・新澤菜央・隅野和奏・出口結菜(キャプテン)・原かれん・平山真衣・前田令子の10名(五十音順)。彼女たちはどんなステージを届けたのか。初日公演の模様をレポートします!

【取材・文・撮影=ポッター平井】

『青春念仏』初披露!塩月希依音「この公演の名物にしていきたい!」

 昨年9月に行われたNMB48結成12周年ライブにて、新公演プレゼン企画を実施。青春要素満載の「なんばSCHOOL」、歌に重点を置いた「なんばSING」、バラエティーに特化した「なんばCOMEDY」の3パターンが提示され、ファン投票の結果、「なんばCOMEDY」に決定。あれから3ヶ月。その完成形が今回の「なんばらえてぃー」公演だ。

 開演前。通常は出演メンバーの一人が影アナで注意事項などを伝えるが、今回は7期生の芳野心咲と、8期研究生の龍本弥生がステージ上でアナウンスをする「前説」スタイル。後に「中説」も担当する2人の役割は「なんばらちゃん」と呼ばれることに。

 ステージの幕が開くと、『Be happy』(センター:平山真衣/振付:加藤夕夏)と、『ジャンジャン』(センター:前田令子)をフルサイズで初披露!更に『ウッホウッホホ』では、公演キャプテンの出口がゴリラ役を演じ、会場を盛り上げた。ちなみに、ゴリラ役のメンバーは日替わりになるらしい。

撮影=ポッター平井

 自己紹介では坂田の発案で、なんばらえてぃー公演に賭ける意気込みコメントも。塩月は「皆さんに来ていただく度にウホウホしてもらえる公演にしたい!」、平山は「この公演のセンターに命を賭けることを誓います!」、隅野は「私は難波のNGなしアイドルです!どっからでもかかって来い!」、新澤は「私はバラエティーメンバーとしてはちょっとかわいすぎると思うので、しよみん(李始燕)みたいに変人になりきろうと思います!」などと、早速それぞれの個性が溢れ出す。

 続いて、ユニットコーナーへ。塩月・坂田・隅野の“さ行のティーントリオ”(私が勝手に命名)は『Glory days』をフレッシュに披露。センターを務めた塩月は「ユニット1曲目から雰囲気をガラッと変えられたと思う」と満足げだ。前田と平山は『ハートの独占権』をかわいくもコミカルにパフォーマンス。間奏のセリフ部分では「バラエティーのお仕事、お待ちしています!」とアピールした。ラストは出口・原・新澤・佐月・李が色鮮やかな衣装で『Good Timing』を届けた。

 公演センターの平山が「各チームのいいところを持ち寄って、この公演をもっと良くしていくための討論会をします!」と提案。原チームMの坂田は「チームMは多種多様な生物が多いです。この公演では、あざとキャラの新澤氏、“第2の渋谷凪咲”と呼ばれる平山氏、くそバカ真面目な坂田氏(=自分)がいるので、一味加えた力を発揮していきたい」。前田は「チームMは動物園。飼育員は私だけで、14対1でやらせてもらっています。最終兵器の鵜野みずき氏もいます(笑)」。塩月も「チームMは放し飼い状態。自由な感じを取り入れたい」などとキャラの強さを主張。貞野チームNの平山は「ボスの石田優美氏がいらっしゃいますから無敵です!チームNのメンバーに逆らったら、どうなるか知りませんよ」と脅しのようなアピールをすれば、佐月チームBIIの隅野は「チームBⅡは<フレッシュ!元気に!>がモットー。中途半端に足を伸ばしている奴がいたら、それはアカンで!と厳しく指導しつつも、フレッシュにやっていこうと思います」と、厳しさとフレッシュさを取り入れ、最強の公演にすることを誓った。

撮影=ポッター平井

撮影=ポッター平井

 再び全員でのパフォーマンスでは、『女子高生はやめられない』(センター:出口)、『小池』(センター:新澤)、『青春念仏』(センター:塩月/振付:日下このみ)、『僕だけのSecret time』(Wセンター:平山・前田)を4曲続けて披露。中でも注目は『青春念仏』。新澤が「小嶋チームBⅡ時代の眠りに眠っていた曲を初披露させていただきました!オリメンの希依音ちゃんがセンターをしてくれました」などと曲紹介。塩月は「この曲の振付は卒業生の日下このみさんです!すごくコミカルで、なんばらえてぃーにピッタリな振付にしていただいたので、この公演の名物と言ってもらえるような曲にしていきたい」と意気込んだ。

 本編ラストは、関西弁の歌詞が印象的な『ホンマにサンキュー』(センター:平山)で締め括った。

撮影=ポッター平井

佐月愛果Presentsコーナーで最も活躍したメンバーは…

 芳野と龍本による中説の後、アンコール1曲目は、初期から歌い継がれているコメディソング『なんでやねん、アイドル』。原と隅野がWセンターを務め、イントロでは「年末とかけまして、玉手箱ととく、その心は…あけたら年(とし)をとるでしょう!」と、謎かけも大成功!気合いの入ったパフォーマンスで魅了した。

撮影=ポッター平井

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 続いて、この公演の目玉ともいえる、日替わりプレゼンツ企画がスタート!毎回一人のメンバーが考案した企画が展開されるこのコーナーの初回は、<佐月愛果Presents なんばらえてぃー劇団 制作発表会!>。佐月と前田が記者となり、他の8名は劇団員として、どんな舞台なのかを答えるという設定だが、8名はこの場で初めて演目と配役を知り、自分が演じたい役を選ばなければならない。前田から演目が『浦島太郎』で、配役が「浦島太郎」、「カメ」、「カメをいじめる子ども」、「おと姫様」、「魚」の5つと発表され、相談なしで自分がやりたい役をホワイトボードに記入して、一斉にオープン。その結果、李が「うらない市タロット」(浦島太郎ではない)と、いきなり変化球を投げたかと思えば、塩月・平山・隅野が「カメ」、坂田が「カメをいじめる子ども」、原・新澤が「おと姫様」と、バランスが悪すぎる配役になってしまうのは想定内だったが、出口が「石ころ」とリストにはない役を勝手に作るという想定外の事態に。しかし、こんなハチャメチャな展開になっても、華麗に捌(さば)いてみせた前田の手腕は、マグロの解体師のようだった。佐月が今回最も活躍したメンバー「MVM(Most Valuable Member)」に前田を選んだのも全員納得だろう。前田は他のMCでもメンバーのコメントをさりげなくフォローするなど頼もしすぎた。サッカー日本代表の長友選手が観ていたら、「ブラボー!」と叫んでいたはずだ。

 『好きだ虫』(センター:平山)、『北川謙二』(センター:前田)、『ワロタピ―ポー』(センター:平山)と、バラエティー色の濃いシングル表題曲を3曲続けて披露した後、公演副キャプテンの塩月が「世界一のアイドルを目指して、ギネスに挑戦したいと思います!」と、今後の公演内で、ファンから募集した案をもとにギネス記録に挑むことを明かした。

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 そして、公演キャプテンの出口が「私たちなりにお笑いと真剣に向き合いつつ、この公演を通して、皆さんにパワーや笑顔を届けられる公演にしていきたい」と決意表明。更に、2022年最後の劇場公演になったことを受けて、「NMB48劇場は私たちメンバーにとって原点であり、ホームであり、勉強する場所であり、とても大事な場所です。2023年もこのNMB48劇場を守りつつ、全員が成長していきたいと思っています」と抱負を語った。

 最後に全員で手つなぎ挨拶をして、メンバーが舞台袖へハケていく。出口と塩月がステージに残り、出口が「(この公演で)これからも色々なことをやっていこうと思っていますし、メンバーも日替わりになると思うので、毎回が新公演みたいな感覚で楽しんでいただけたらと思います。ぜひまた遊びに来て下さい!」とアピール。塩月が「よいお年を~」と、笑顔で挨拶。なんばらえてぃー公演初日の幕を下ろした。

撮影=ポッター平井

 終演後、出口と塩月に感想を語ってもらったコメント動画も要チェック!

 今後のこの公演で、メンバーPresents企画やギネス記録に挑戦するコーナーなどで新たな才能が発掘されることに期待したい。

<新公演「なんばらえてぃー」初日セットリスト>
overture
M1 Be happy
M2 ジャンジャン
M3 ウッホウッホホ
~MC
M4 Glory days(塩月・坂田・隅野)
M5 ハートの独占権(平山・前田)
M6 Good Timing(出口・原・新澤・佐月・李)
~MC
M7 女子高生はやめられない
M8 小池
M9 青春念仏
M10 僕だけのSecret time
~MC
M11 ホンマにサンキュー
アンコール
EN1(M12) なんでやねん、アイドル
~佐月愛果Presents企画コーナー
EN2(M13) 好きだ虫
EN3(M14) 北川謙二
EN4(M15) ワロタピ―ポー
~MC

Photos

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