[写真]カマサミ・コングのDJ復活2

カマサミ・コング。左は2015年のFM COCOLOで。右は1979年のKKUA FMで

 米出身のカマサミ・コングのDJをフィーチャーしたシティポップス/AOR系のコンピレーションCD『PACIFIC OASIS Kamasami Kong DJ Show』が25日にリリースされる。80年代、若者の間でカーステ必須アイテムとなったDJミュージックカセットをCDとして30年ぶりに復活させた作品だ。

 カマサミ・コングは、80年代に活躍したハワイ「KIKI FM局」のDJ(ディスク・ジョッキー)。80年代初頭、西海岸やハワイのFM番組をDJのトークもそのままに収録した海賊盤カセットテープが輸入雑貨店や古着屋で販売され、大学生やサーファーを中心に大流行した。

 このブームはJ-POP界にも飛び火。1980年3月、小林克也のDJをフィーチャーした『COME ALONG/山下達郎』がカセットでリリースされる。続いて角松敏生、杉山清貴、アンルイス、1986オメガトライブらの英語DJトークが入ったミュージック・カセットが発売され、ドライブ・デート全盛のあの頃、1台に1本は必ず積まれていたカーステ必須アイテムだった。

 なかでもKIKI FM/DJのカマサミ・コングはいちばんの人気で、自身の名前を冠した番組がラジオ大阪でスタートしたり、『Surf Break from Sea Breeze/角松敏生(1982)』や『COME ALONG II/山下達郎(1984)』、『DJスペシャル/杉山清貴&オメガトライブ(1984)』等でナビゲートDJを担当するなど、DJミュージックカセット・ブームの中心的な存在となった。

 CD『PACIFIC OASIS Kamasami Kong DJ Show』は、そのカマサミ・コングのDJトークをフィーチャーし、80sの雰囲気をそのままパッケージしたアルバム。CDの1曲目には山下達郎の『Sparkle』の英語カバーが収録されている。

 日本で人気DJとなった頃、コングは自分の番組で日本のポップスを積極的に紹介。なかでも『Sparkle』はハワイでチャート・インする程知られた曲となり、ローカル・バンドのGreenwoodがカバーし1985年にリリースした。

[写真]カマサミ・コングのDJ復活1

PACIFIC OASIS Kamasami Kong DJ Show

 他にもコングがグループ名の名付け親となったオメガトライブや、EPO、寺尾 聰、南 佳孝、杏里といったシティポップス/AOR系の楽曲17曲がコングのナビゲーション・トークに乗せて収められいる。

 現在のNON-STOP DJ MIXの元祖的な存在のこのコンピレーション、若い世代にとっては新鮮な感覚で聴けるだろう。バブル時代を謳歌したアラ40〜50世代にとっては車載必至の感涙アイテムとも言える。

 カマサミ・コングは現在、大阪のFM COCOLOで月曜から木曜に放送されている『PACIFIC OASIS』でナビゲートを担当。CDのタイトルともなった同番組で、80年代と変わらない声を毎朝届けている。

▽CD概要
<タイトル>FM COCOLO presents PACIFIC OASIS Kamasami Kong DJ Show /V.A.<発売日>2015年2月25日<CD>UICZ-8159/2300円+税<発売元>ユニバーサルミュージックUSM JAPAN

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