松本裕士さんサプライズ登場に涙を浮かべる今井翼

 今井翼、塚本高史、JUON、塚本連平監督が15日、都内で『TELL ME ~hideと見た景色~』完成披露上映会に登壇した。上映会にはhideの弟である松本裕士氏がサプライズ登場し、今井翼と初対面した。

 映画はhide、裕士兄弟の子供時代ではじまり、hideの急逝後、弟でマネージャーの裕士が兄の遺志を継いでhideの音楽を世に届けるためI.N.A.(Spread Beaver)ら仲間たちと奔走する姿を描く。 主人公hideの弟で駆け出しのマネージャー・松本裕士(ひろし)役を務めるのは今作で映画初主演を果たした今井翼。hideの共同プロデューサー I.N.A.役には、hideのドキュメンタリー映画『JUNK STORY』(15)でナレーションを務めた塚本高史。hide役を演じるのは、ロックバンドFUZZY CONTROLのギター&ヴォーカル、そしてソロでも活動するロックギタリストのJUON。監督・脚本は、『今日も嫌がらせ弁当』(19)の塚本連平氏が務めた。

 完成披露上映会では「hideの遺した音楽や芸術を、こうして世の中に語り継いでくれることに感謝します」と、X JAPAN・YOSHIKIからのメッセージが届けられた。今井はこのメッセージに「hideさんはもちろんなんですけど、僕はX時代からYOSHIKIさんも大好きなので、(hideさんの)一番近くでたくさんの時間を共にしたYOSHIKIさんから、このような言葉をいただけて感無量です」とコメント。

 トークセッションでは今井翼、塚本高史、JUON、塚本連平監督の4人で、この作品に臨んだ心境や、撮影の舞台裏などを語った。

 サプライズゲストとして、hideさんの実弟である松本裕士さんが登場。裕士さんから今井に花束が贈られた。今井と初対面となった裕士さんは「感謝しかないです。本当に大変だったと思います。やっとお会いできました」と、感無量の様子。

サプライズ登場した松本裕士さんから花束を受け取る今井翼(C)2022「TELL ME 」製作委員会

 それを受けて今井は、「なかなかお会いする機会がなくて、僕は裕士さんの書いた『兄弟 追憶のhide』という本を読んで自分なりに準備して、監督に支えていただきながら、いろんな役者さんと共にこの撮影を歩み抜くことが出来ました。この役を演じるというのはすごく難しくて複雑で...。当時裕士さんが抱かれた気持ちとかを考えれば考えるほど「これでいいのか」と不安になったりしたんですけど、自分なりに裕士さんが当時感じた思いをどこまで描けたかはわからないけど、丁寧に演じたいと思いでやったので、今日お会いできたことはもちろんなんですけど、このようなお言葉をかけていただいて、この作品に巡り会えて良かったなと思います」と、裕士さんを演じた自分と重ね、涙を浮かべた。

 裕士さんは「試写で拝見させていただいて、忘れかけてた思い出が沢山蘇って、もう初めから終わりまでずっと号泣でした」と、この作品を観た感想を述べた。

 最後に今井は「この作品はヒデさんが遺した大切なものを守り抜くというテーマで描いています。音楽を通じてヒデさんを近くに感じながら、この空間の中で皆さんそれぞれの思いで過ごしていただけたらと思います。この役をいただけたこと、この作品に巡り会えたことに感謝しています」と締めくくった。映画『TELL ME ~hideと見た景色~』は7月8日に全国公開される。【村上順一】

左からJUON、今井翼、塚本高史、塚本連平監督(C)2022「TELL ME 」製作委員会

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