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 ディズニー&ピクサーの最新作で、“ときどきレッサーパンダになってしまう女の子”を描く『私ときどきレッサーパンダ』が現在、ディズニー公式動画配信サービス「Disney+」で独占配信中だ。本作の監督を務めるのは、アカデミー賞短編アニメーション賞受賞歴も誇るピクサーの新鋭ドミー・シー。劇中は、“モフモフなレッサーパンダ”に変身してしまったメイの愛らしくもコミカルな様子が描かれているが、シー監督は本作の重要なテーマである“思春期”を表現するうえで、レッサーパンダを<赤くて可愛く、そして少しおっちょこちょいに>描く必要があったと語った。

 本作が初の長編アニメーション監督作品となるドミー・シーは、新たな“もしも”の世界に込めたテーマについて「アニメーションは、いろんなテーマを漫画っぽく、カラフルに表現して語ることができるのよ。本作でいうと”思春期”を楽しく、興味をそそるような方法で表現したいと思ったの」と、誰もが経験する“思春期の悩みや葛藤”を反映させていたことを語った。

 母親の前での“真面目で頑張り屋ないい子”と、友達の前の“好きなことに夢中な等身大の女の子”、<自分らしさ>に葛藤する主人公のメイが、ある日の出来事をきっかけに感情をコントロールできなくなってしまい、モフモフなレッサーパンダに変身してしまう!? そんなイマジネーション溢れる物語が描かれる本作。

 シー監督が語るには、レッサーパンダ・メイは様々な試行錯誤を経て、劇中の愛らしい姿に行き着いたようで「(作品に込めた)テーマについて考えていたらレッサーパンダの姿が浮かんできたの。その後、情熱や恥ずかしさなどの感情を表す”赤い姿”が浮かんだの。レッサーパンダはとても可愛いから最高のコンビネーションだと思ったわ。あとは、レッサーパンダを少しだけおっちょこちょいにしたわ。いろんなものにぶつかるほど彼女がこの作品のテーマのいい例えになるの」と、“思春期”を描くうえで、欠かせなかった要素について明かしている。

 突然の変身に困惑するメイの、部屋の物を壊したり、街へ出て騒ぎを起こしたりなど失敗を重ねてしまう様子や、クラスメイトにからかわれて恥ずかしがったり、厳しい母に少しだけ反抗したりする様子を、“赤くておっちょこちょいな可愛いレッサーパンダ”で見事に表現していたのだ。

 そして、『トイ・ストーリー3』『トイ・ストーリー4』『インサイド・ヘッド』などを手掛けたアニメーターのパティ・キムも「レッサーパンダに変身した彼女は動揺してうまく世界に溶け込めないの。メイは物語を通じて、どう行動するのかなど自分について多くを学び成長していく。そんなドタバタな様子の彼女を表現するのはとても楽しかったし、観てほしいわ」と、ピクサー最新作で描かれる少女の成長物語に太鼓判を押した。

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