INTERVIEW

さとうほなみ

「ハチャメチャなところも可愛い」、映画『愛なのに』で一花役


記者:木村武雄

写真:木村武雄

掲載:22年02月24日

読了時間:約3分

 さとうほなみが、瀬戸康史が主演を務める映画『愛なのに』に出演。女子高校生に突然プロポーズされる古本屋の店主・多田浩司(瀬戸康史)から憧れを抱かれる一花を演じた。どのような思いで臨んだのか。【取材・撮影=木村武雄】

 本作は、城定秀夫氏が監督を、今泉力哉氏が脚本を手掛けた。2人がタッグを組むと聞いてさとうは期待を膨らませた。

 「お二人が携わると聞いて面白そうな企画だと思いました。オーディションを受けるため台本を読みましたが、最初は岬と一花の視点で読み進めていたものが、次第に一花へと興味がいって。一花の心情の変化や、やられたらやり返すようなまっすぐな性格は面白いと思いました。一花だけでなく不器用な人たちが交じり合って、そこで交差するものがどう映像化されるんだろうと好奇心と期待感がありました。実際、完成したものを観た時に、城定監督がポップで可愛らしく仕上げていてすごいなと思いました」

 一花は、多田の憧れの女性だが、亮介(中島歩)と婚約中。結婚式の準備に追われる彼女だが、亮介とウェディングプランナーの美樹(向里祐香)が男女の関係になっていることを知らずにいる。

 「一花は裏切られたところから感情の変化は始まります。そこから、自分を好いてくれる(多田)浩司に会ったり。婚約者の亮介への接し方も含めて明確ではないところが面白くて。怒りを感じているのに向けているその矛先がなくなっていたり。自分の感情が分からなくて神父さんにどうしたらいいかを聞くのに心の中ではすでに決めているところもあって。そういう明確ではないところや、真っすぐにそこしか向いていないのにどうしたらいいのかとハチャメチャになっている、そこが面白く可愛いと思います」

さとうほなみ

 様々な感情が入り乱れる一花だが、それでも前向きに捉えて進む。しかしその感情もあることをきっかけに決壊する。その感情に押され思わぬ行動に起こす。印象的なのはその行動に出た後の一花の表情。

 「あの場面は自分を好いてくれてる人を利用してるともとれますが、彼女にとってはすごく幸せな時間だったと思います」

 さとうと言えば、女性特有の感情の機微を繊細に表現する芝居が印象的で、Netflix映画『彼女』での篠田七恵役はその代表例。女性同士の逃避行を描いた同作での難役を様々な感情表現で演じ切った。本作の一花はその度合いに雲泥の差はあるものの貞操観念を超えてしまう。それでも憎めないキャラクターになっているのはさとうの芝居によるところが大きい。

 「憎めなかったですか!? 良かった!(笑)やってることは最低ですが可愛らしく見えるんですよね。それが彼女の良さでもある気がします」

さとうほなみ

 ただ、その原動力になっているのは悲しみや怒り。象徴的なのはベッドでのシーン。悩む彼女が開放される瞬間を、その後ろにあるのは大きな水槽とそこで泳ぐ多くの金魚で表しているようにみえる。「確かに自由になれたということを意味しているように見えます」

 多田を演じる瀬戸康史とは『ルパンの娘』で兄妹役を演じている。「瀬戸さんはお兄ちゃん役で『兄貴!』と呼んでいたので『お兄ちゃんのように慕っていたんだけどな…』」と笑うが、「男女の思いが交差する作品で相手が瀬戸さんで本当に良かったです」と信頼を置く。

 改めてさとうは「人間らしく愛おしい作品に仕上がっていますので、ぜひ観てほしいです」と呼び掛けた。

さとうほなみ

(おわり)

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スタイリング:市野沢祐大(TEN10)

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