SixTONESの5thシングル「マスカラ」が8月11日にリリースされ、表題曲の「マスカラ」は、常田大希(King Gnu/millennium parade)による提供曲。ボーカリストとしての進化を感じられる楽曲で、常田からSixTONESへの“最高の挑戦状”のような1曲だ。そこで本稿では、「マスカラ」をはじめとした収録曲の魅力を分析していきたいと思う。

“常田節”炸裂の「マスカラ」は、6人への最高の挑戦状に

「マスカラ」初回盤Bジャケ写

 SixTONESが楽曲をリリースするたび、「こんな引き出しがあったなんて…」と思わされているような気がする。だが、今回もそう思わずにはいられない。

 思えば彼らは、YOSHIKI(X JAPAN)プロデュースのデビュー曲「Imitation Rain」から、常に“最高の挑戦状”を受け取ってきたように思う。制作者から送られた挑戦状を自分たちのフィルターに通し、”SixTONES色”に染めてきた。

 変拍子や転調をふんだんに盛り込み、“常田節”が炸裂している「マスカラ」も、とにかく歌いこなすのが難しい楽曲だ。

同曲を『THE MUSIC DAY』(日本テレビ系)で初披露した時に伝わってきたのが、「アイドルの概念を塗り替えていく」という強い気迫。アーティスト活動だけでなく、俳優業やバラエティ番組への出演……アイドルとして多忙を極めるなかで、ここまで毎回スキルを上げてくる裏には、血の滲むような努力があるはずだ。

 常田とSixTONESのアーティストとしての魂がぶつかり合う「マスカラ」。こちらも、一種の覚悟を持って聴かなければならないと感じる。

今だからこそ聴きたいエールソング「フィギュア」

「マスカラ」通常盤初回仕様スリーブケース

 「フィギュア」は、ボカロPであり自身もアーティストとして活躍している気鋭のコンポーザー“くじら”による楽曲提供。全編アニメーションによるリリックMVは、1stアルバム『1ST』収録曲「うやむや」以来で、今作も“えむめろ”がアニメーションを担当している。

 「うやむや」で初めてボカロテイストに挑戦した時にも大きな衝撃が走ったが、「フィギュア」を聴いたときに、“SixTONESらしい”と感じたことにも驚かされた。“新境地”だったはずのボカロテイストが、いつの間にか彼らのジャンルに加わっていたのだ。

 歌詞には、“うまくいくことばかりでない世の中でも、個性を大事にし、どんな時も自分らしくあろう”というメッセージが込められており、今だからこそ胸に響くエールソングに仕上がっている。

 5thシングル収録曲は、そのほかにも、別れてしまった大切な人への未練を歌った「Make Up」(※初回盤A収録)や、メンバーの繊細な歌声と田中樹のラップが美しい化学反応を起こす「Lost City」(※通常盤収録)、4thシングル「僕が僕じゃないみたいだ」(※通常盤収録)のDramatic Rearrangeなど盛りだくさん。

 リリースのたびに、さまざまな引き出しを開けていくSixTONES。次回はどのような表情を見せてくれるのだろうか。今から期待が募る。【菜本かな】

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