純の若い頃を演じた奥平大兼

 フジテレビ系ドラマ『レンアイ漫画家』(毎週よる10・00)の第7話が20日放送され、鈴木亮平演じる清一郎が恋愛にトラウマになった過去が明かされた。その鍵を握ったのが弟の刈部純だった。若い頃の純を演じたのは奥平大兼。日本テレビ系ドラマ『ネメシス』では難事件解決に一役を買ったAI開発者の姫川烝位を演じたが、それとは打って変わる役柄に「ギャップがすごい」という驚きや「やっぱり演技が上手い」という声も聞かれている。※以下ネタバレを含みます。

 ドラマは、鈴木亮平演じる漫画一筋で恋愛が超苦手な少女漫画家・刈部清一郎と、吉岡里帆演じるダメ男ホイホイと呼ばれる崖っぷち女子・久遠あいこの、不器用な2人が繰り広げるミック・ラブストーリー。「恋愛はするものではなく、書くものだ」とする清一郎が恋愛にトラウマになった秘密が第7話で明かされた。

 その引き金となったのがレン(岩田琉聖)の母親・美波(内田理央)。レンには「母親は死んだ」と伝えていたが突如、清一郎の前に現われ言い寄る。「私の事好きでいてくれたよね。清ちゃんと純ちゃんは私の青春で支え、特別な存在。純君もそう思っていた。だから離婚してからも別れられなかった。清ちゃんは違うの?」。しかし清一郎は「帰ってくれ」と突き放す。鍵を握るのは青春時代の3人。当時が回想される。

 実は、清一郎の初恋の相手が美波だった。それを知った純が、優しさから美波と清一郎を繋げようとするも、最終的に自身と結ばれた。喫茶店で清一郎と対峙する純。その横にはお腹が膨らんだ美波。「兄貴ごめん」とか細い声で謝る。清一郎は「好意を寄せているように見えていたが」と問うと美波は「純君の役に立ちたくて…」。純は「俺が頼んだんだ…兄貴が美波の事が好きだったからって。本当にごめん」。清一郎は静かに「幸せになれよ、3人で」と伝える――。

 シーンは現代に戻る。過去に苦しみ酒に酔う清一郎はあいこに打ち明ける。「皆、純が好きだよな。俺とあいつ全然違う。対等じゃない。何をやっても憎めないだろ」。そんな清一郎をあいこは強く抱きしめる――。今後の清一郎がトラウマをどう克服していくか、物語の展開を大きく揺るがす大きなシーンとなった。

 純の若い頃を演じているのが奥平大兼。新人賞を総なめした映画『MOTHE マザー』では母の歪んだ愛情しか知らずに育った17歳の少年を、TBS系ドラマ『恋する母たち』では学年トップの成績を有しながらも自部屋に引き籠る秘密を抱えた少年を好演した。いま注目を集める17歳の逸材だ。

 その奥平が演じた純。学生時代はクラスの人気者で、超が付くほどの女好き。これまでの回想では人気者で明るい一面がクローズアップされていたが、今回の第7話では兄貴思いが仇となってしまい落ち込む姿が映し出されていた。

 現在放送中の日本テレビ系ドラマ『ネメシス』にも出演中の奥平。同ドラマでは17歳にして世界から注目される天才AI開発者を好演。初登場シーンとなった2日放送の第4回では難事件解決に一役を買ったが、クールな姿に放送後には「奥平さんの醸し出す雰囲気がミステリアスで良い」「奥平くんいい仕事しているね」「芝居がうまい!」「姫川さんと風真さんめっちゃいい」と反響の声があがった。

 今回はそれとは全く異なるもの。SNSなどでは「ギャップがすごい」などといった驚きの声とともに、「やっぱり演技がうまい」と改めて演技力を高く評価する声も挙がっている。

 当の本人は「これまで演じてきた役は、自分に自信がなくて前に出るような人物ではありませんでした。僕自身も初対面の人と話すのは得意ではなくて。でも純はそうではないので、現場に入る前から初対面の方と積極的にお話するようにしました」と語っていた。

 デビューしてまだ2年だが、役者としての存在感を放つ奥平。その頭角を現している。

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