黒島結菜(NHK提供)

 黒島結菜が、NHK2022年前期連続テレビ小説『ちむどんどん』のヒロインに決まった。“朝ドラ”第106作ふるさと沖縄の料理に夢をかけたヒロインと支えあう兄妹たちの姿を描く。

 2022年は、沖縄本土復帰50年。復帰以来、多くの沖縄の若者たちが、本土へと仕事や夢を追いかけて渡っていった。家族と別れ、食べ慣れた郷土の料理を思い――。コロナ禍に見舞われ、かつてなく“孤独・孤立”が問われる今の時代にこそ遠く離れ、会えなくても、心はつながって支えあう美しい家族と、ふるさとの物語を全国に届ける。羽原大介氏の脚本によるオリジナル作品となる。

 復帰前の沖縄「やんばる」地方で生まれ育ち、復帰とともに東京で働き始めるヒロイン。遠く離れても家族の絆に励まされながら、ふるさとの「食」に自分らしい生き方を見いだし、やがて沖縄料理の店を開くことに。

 ヒロインは、四人兄妹の次女で、兄、姉、妹がいる。四人はそれぞれに異なる道を歩み、気持ちが離れるときも訪れる。それでもふるさと・沖縄の味が、思い出が、四人の心をつなぐ。困難や挫折に見舞われ、誰かが心折れそうなときには、互いに身を削り、支え合っていく。

 時代を超えどんな逆境の中でも、世界でいちばん美しいもの――それは家族。傷つきながら、励まし合いながら大人への階段をのぼっていく四兄妹のドラマはきっと、今を生きるすべての家族の物語。

黒島結菜(NHK提供)

役柄:比嘉暢子(ひが・のぶこ)

 沖縄本島北部、「やんばる地方」のひなびた村の農家に生まれ育つ。四人兄妹の次女で、兄、姉、妹がいる。幼い頃からのんきでマイペース だが、いさぎよくまっすぐで喜怒哀楽のはっきりした性格。運動が大の得意。食べること、おいしいものをこよなく愛している。小学生の頃に父を亡くし、働く母を支えるために一家の「料理担当」に。一度だけ食べた西洋料理のきらびやかな魅力にとりつかれ、やがて料理人を目指して東京へと旅立っていく。

黒島結菜(NHK提供)

執筆にあたって、作者・羽原大介

 前回(マッサン)が北海道、今回が沖縄、日本最北端と最南端の朝ドラを担当させていただくことになりました。前回はウイスキー、今回は沖縄料理です。

 沖縄の『復帰50年』と言われた時は身構えたけど、1972年前後の沖縄を改めて学び、取材を重ねるうちに、プレッシャーはモチベーションへと変わりました。いつの時代、どこにいても、人々がその環境で精いっぱい生きる姿は同じと思えたからです。

 このドラマが放送される頃、世の中がどうなっているか全く予想できません。けれ どたとえどんな激動の時代でも、人は食べ、学び、働き、遊び、恋をして、夢を見て、挫折して、じたばたもがき、明るい明日を信じて眠ります。

 毎朝ドラマを見て下さる皆さんが、『今はちょっとしんどくても、コツコツやってれば明日はきっといい日になる』、そう思ってもらえる物語を、信頼するスタッフや出演者の皆さんと共に、じたばたと紡いで行ければと思っています。

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