『アナと雪の女王』の再来と期待される「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」(C)2014 Marvel. All Rights Reserved)

【写真】ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー映画音楽期待(2014年9月10日)

『アナと雪の女王』の再来と期待される「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」(C)2014 Marvel. All Rights Reserved)

 興行収入250億円を突破し文字通り大ヒットを記録したディズニー映画『アナと雪の女王』。その勢いは主題歌やサウンドトラックにもおよび、音楽関連作品は軒並みセールスランキング上位に。また、このとき話題を集めたのは、映画を見ながら観客が主題歌を合唱する光景、いわゆる上映合唱。「全然違う感動が得られる」「気持ちがいい」と観客から好評を受けて“場”が提供され、これがサントラのヒットにも繋がったとも言われている。その「アナ雪」現象の再来とも目され、期待されている映画がある。9月13日公開の映画『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』。鍵を握るのは劇中歌だ。

 写真・吹き替えを担当した加藤浩次ほか

 ウォルト・ディズニー・スタジオ配給のもと日本では9月13日に公開される、マーベル・スタジオの最新作『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』。8月1日に全米4080館で先行公開され、週末興行収入9430万ドル(約100億円)を記録。8月公開作品ではオープニング興収の新記録を樹立し、全米では2014年公開作のトップムービーになることが期待されている。

 ここで注目したいのは映画音楽だ。カラっとしたノリの良いサウンドが映画の面白さを引き立てていると同時に、70年代の懐かしいヒット曲が挿入歌として使われている。この挿入歌が全米で話題を集めている。劇中歌を収めたサウンドトラックは発売からわずか1週で11万枚のセールスを突破。映画のヒットと共に勢いに乗り、全米ビルボードのアルバムチャートで2週連続首位を獲得した。

 ■ヒットの背景に親の巻き込み

 クリス・プラット演じる主人公のピーター・クイルが肌身離さず持ち歩く、亡き母の形見であるカセットテープ。それには様々な楽曲が収められている。この1つのカセットを持ったまま宇宙に連れ去られたピーターは、言わば音楽だけが地球との唯一のつながりとなる。

 「ウガチャカ、ウガウガ、ウガチャカ、ウガウガ…」のフレーズが耳から離れないブルー・スウェードの『ウガ・チャカ(フックト・オン・ア・フィーリング)』や、10ccの『愛ゆえに(アイム・ノット・イン・ラブ)』、ジャクソン5の『帰ってほしいの(アイ・ウォント・ユー・バック)』などなど。

 サントラヒットの背景には、劇中を流れるこの懐かしの大ヒットナンバーにある。先行上映されている全米では、子供の付き添いで映画を観た親が懐かしの音楽を耳にしてハマってしまう、いわゆる「巻き込まれ型」の現象が起きている。

 「あのころ俺もこいつらみたいに冒険してたな…」。音楽を通して青春時代を懐かしむ親。その楽曲を初めて聴いた子供。互いに耳に残って離れない「ウガチャカ♪ウガウガ♪」のメロディ。映画鑑賞後も思わず口ずさんでしまうこのメロディが、サントラ購入へと向かわせているという。

 ファンタジー映画の「アナ雪」に対して、こちらはアクションムービー。異なるジャンルの映画だが、共通するのは“口ずさんでしまう音楽”だ。国内で大ヒットを記録した「アナ雪」に次ぐ期待の映画「ガーディアンズ」は日本で間もなく公開される。全米でヒットセールスを記録した劇中音楽は日本ではどのような反応となるか、ここも見どころの一つと言えそうだ。  【紀村了】

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【写真】ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー映画音楽期待(2014年9月10日)

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