たこやきレインボー、2021年のたこ虹は「拳」それぞれの成長に迫る
INTERVIEW

たこやきレインボー

2021年のたこ虹は「拳」それぞれの成長に迫る


記者:村上順一

撮影:

掲載:21年01月30日

読了時間:約10分

 5人組女性アイドルグループのたこやきレインボー(たこ虹)が3月24日、2020年にたこ虹が実施した2本の無観客生配信ライブをパッケージした映像作品『LIVE in the HOUSE '20』をリリースする。収録されたライブはDJにCMJKを迎え、たこ虹の新旧楽曲をリアルタイムメガミックスで披露した『CLUB RAINBOW’20』、ももいろクローバーZのあーりんこと佐々木彩夏が総合演出を務めた生配信ライブSHOW『真夏のホームパーティー・ザ・ワールド』の2公演を映像作品化した。インタビューではこの配信ライブのことを振り返ってもらいながら、ライブに臨む姿勢、これからの課題など5人に話を聞いた。【取材=村上順一】

ネットを活用できた2020年

――昨年の活動の手応えはいかがでした?

堀くるみ 昨年は決まっていたツアーが中止になってしまって、虹家族(ファンの呼称)さんも楽しみにしていたのに申し訳ない気持ちでいっぱいでした。その代わりに私たちが共同生活をしている「たこ虹ハウス」から、素の私たち、ご飯を食べているところを配信したんですけど、それで私たちを新たに知っていただく機会になりました。それを観て、ライブにも初めて来てくれた方もいて、やって良かったなと思いました。私たちもすごく楽しんでやっています。

清井咲希 観てくれた皆さんも5人と一緒に食事をしているみたいで楽しいと言っていただけて。元気になれたという言葉を聞いて、配信でもそう思ってもらえるんだなと思いました。

春名真依 去年は今までとは違った手応えがあった1年でした。これまでは自分たちの目で見えていたところに手応えを感じていたんですけど、ネットの反応とかバーチャルなものに手応えを感じました。コメントで反応を見れたことで、みんなの感情を文字でも知れてより近くなった感覚があったんです。3月にはSNSのトレンドにたこ虹が上がったり、虹家族さんのおかげで急上昇ワードになったりもしたんです。皆さんの行動で、いろんな方に見てもらえる機会が増えたので、すごくチーム一丸となれた1年だったと思います。

根岸可蓮 去年はたこ虹をブラッシュアップしよう、という目標があって、その模様を動画に撮ってアップしていました。あと、共同生活でずっとメンバーと一緒にいたので、今まで知らなかったことも知ることが出来たし、いろんな面でレベルアップに繋がった1年だったと感じています。

――その共同生活はいかがですか。

根岸可蓮 これまでもお仕事の関係で家に帰れない時は、たこ虹ハウスに泊まって一緒に生活していたんですけど、本格的に引っ越しして、私はくーちゃん(堀くるみ)と一緒の部屋なんですけど、くーちゃんの荷物がめちゃくちゃ多いんです。床が紙袋だらけで...。

堀くるみ 私は福袋を買うのが好きなんですけど、個人的に使えるものが入っていなかったので、それをそのまま放置しているのもあったり...。さすがにこれはダメだなと思って、部屋を片付けようと紙袋を開けたら、中からマトリョーシカみたいにまた紙袋が出てきたのは自分でもびっくりしました(笑)。ある程度は捨てたんですけど、まだまだ多いので頑張って掃除したいです。

――お部屋は2-2-1という組み合わせとのことですが、お一人で部屋を使っているのは?

彩木咲良 一人部屋は私です。

――寂しくないですか。

 リビングの隣なので全然寂しくないんです。ふすまで仕切ってあるんですけど、ほとんど繋がっていて、私の部屋というよりもみんなの部屋みたいな感じなんです。寝ようとしてもテレビの音が聞こえてきたりするのが、この部屋の難点なんですけど。

――一人部屋ですけど一人じゃない感覚なんですね。そんな彩木さんはどんな1年でした?

彩木咲良 ステイホーム期間もあったので、すごくスキルアップのために時間を使えた1年でした。それもあって久々に会えた虹家族さんに「上手くなったね」と言ってもらえて、すごく嬉しかったんです。世間はマイナスな事が多い1年だったかもしれないんですけど、私たちはプラスに変えられたんじゃないかなと思います。

配信ライブに臨む姿勢

たこやきレインボー

――今回リリースされる作品『LIVE in the HOUSE '20』は昨年行った配信ライブからですが、皆さんどんな気持ちで、配信ライブに臨んだのでしょうか。

清井咲希 有観客の時はすごく生感もあって、リハーサルの時よりもアドレナリンが出て、よりすごいことになることもあったんですけど、生配信だと有観客のライブよりも誤魔化しが効かない、少し下手に聴こえてしまうと聞いて、いつも以上に歌を丁寧に歌うことを意識して臨みました。なので、ボイトレにもすごく力を入れました。

堀くるみ 普段のライブでは、目の前にいるお客さんに集中しているので、写真とか見ると私、すごく変な顔をしているんです(笑)。配信だと顔を抜かれることも多いのでそんなわけにはいかないなと思って。歌とかダンスにもう気をつけつつ、どんな風にカメラに映っているのか気にしながらライブをしていました。私、真剣な場面だと眉間に皺が寄ってしまう癖があったので、そうならないように気をつけていたんです。 

――今回の映像作品を見てどうだったんですか。

堀くるみ 自分で言うのもなんなんですけど、すごく成長しているなと思いました。『真夏のホームパーティー・ザ・ワールド』はすごくアイドル感を出したライブだったので、写真を撮っている時と同じくらいキメ顔で臨みました! なので皆さん是非顔を見てください(笑)。

――自信作ですね! 春名さんはどんな意識で臨みましたか。

春名真依 ライブで私は曲中での煽りやコールアンドレスポンスのきっかけを担当することが多いんですけど、有観客ライブではその時の熱量などを感じて、それらを行うんですけど、配信だとそれが感じづらいので、リハーサルで事前に決めて本番に臨んだんです。配信だからできること、やらなければいけないことを追求しました。

――実際やってみていかがでした?

春名真依 私たちがパフォーマンスをしている目の前にモニター置いてもらって、みんなからのコメントを見れるようにしていただいていたんですけど、私が事前に決めていたところでしっかり盛り上がってくれていたのでバッチリでした。リアルタイムでそれが分かったので、ちゃんと届いているというのがわかって嬉しかったです。

――根岸さんはどんな気持ちでライブに臨んでいましたか。

根岸可蓮 配信ライブでは、有観客ライブと同じように臨んではみんなを楽しませることはできない、その場にいる空気というのは伝わらないんじゃないかと思ったので、普通のライブよりも魅せることを意識して丁寧にパフォーマンスしようと心がけていました。『真夏のホームパーティー・ザ・ワールド』では、演技する部分も多かったので、表情がすごく大事なんじゃないかなと思い、丁寧にパフォーマンスしながらも全力でやろうと思いました。

――注目してほしいポイントはありますか。

根岸可蓮 ひとつに絞るのはすごく難しいんですけど、衣装をその場で早着替えしたり、プールで歌ったりしたのでそこは注目してほしいポイントかなと思います。初めての挑戦もありつつ、振り付けを変えた部分もあったり、いつもとは違うライブができたなと思っていてすごく楽しかったです。

――彩木さんは?

彩木咲良 眼力を意識していました。

――眼力ですか?

彩木咲良 はい。カメラを壊すぐらいの勢いで眼力をこめてパフォーマンスしていました(笑)。パソコンやスマートフォンなどいろんな状況で皆さんライブを観ていると思うんですけど、それぞれに届けたいという思いが強かったんです。自分たちだけが盛り上がらないように、みんなと一緒に盛り上がって行くぞ!という気持ちで挑んだので、カメラを見る目に力が入りました。

――お気に入りのパフォーマンスは?

彩木咲良 『真夏のホームパーティー・ザ・ワールド』は、たこ虹ハウスから始まって、そこから違う場面へと切り替わっていくんですけど、虹家族の皆さんはその場でライブをすると思っていた人もいたみたいで、良い意味で期待を裏切れたなと思っています。それはわくわくを感じて頂けたんじゃないかなあと思ったので、おすすめポイントです。

堀くるみ 『真夏のホームパーティー・ザ・ワールド』は、あーりん(佐々木彩夏)がセトリを考えてくれまして、「どっとjpジャパーン!」から「恋のダンジョンUME」まではアメリカをイメージしたパートがなんです。ここにライブの盛り上がりのピークを持ってきたとあーりんは話して下さったんですけど、自分たちがパフォーマンスしていてもまさにその通りで、おすすめポイントです。いろんなタイプの曲がここでは披露していて怒涛の畳み掛けとなっています。この4曲でみんなの表情がすごく変化していくんです。特に「恋のダンジョンUME」のみんなの表情がすごく良いので、是非見てもらいたいです。

清井咲希 『真夏のホームパーティー・ザ・ワールド』のヨーロッパをイメージしたパートが私は好きで、会場は結婚式場だったんですけど、そこのガーデンを借りて当日撮影しました。すごく天気も良くて、太陽のおかげでみんながすごく盛れていたと思います(笑)。あと衣装もパリジェンヌだったりオードリー・ヘプバーンさんのような衣装だったので、いつもより大人っぽい雰囲気でパフォーマンスできました。あと、ガーデンテーブルを使用して皆でお茶をしているシーンだったり、そこも可愛らしくて好きなんです。

堀くるみ ここはほぼワンカットの一発撮りだったので、すごく入念にリハーサルもして臨んだのですが、所々ミスもあると思うんですけど、そういったところにも生っぽさは強く出ていると思うので、Blu-rayでチェックしていただけたらなと思います。

――春名さんの注目ポイントは?

春名真依 ハワイパートで初めてお腹を出しました。8年間一度も見せたことはなかったんですけど、ここで初めて解放しました(笑)。ハワイパートはメンバーも半袖だったり、短パンだったりしたので、この日のためにみんな身体を絞ってきました。レッスンをしっかりやって、夕食もサラダとかで頑張ってきたので、是非注目してほしいところです。

2021年のたこ虹は「拳」

たこやきレインボー

――さて、結成から9年目に突入した皆さんそれぞれ、どんな課題がありますか。

堀くるみ 私は油断しているとき、足の姿勢がすごく悪い事に最近気づいたんです。踊っている時でもガニ股で仁王立ちしていたり、座っている時でも膝が開いていたりしていて...。色んなアイドルを観ていて、自分のそういうところに目が行くようになって、直さなきゃいけないなと思っています。昔はそれも関西らしくていいかなと思っていたんですけど、自分はアイドルだということを今まで以上に自覚して頑張りたいと思っています。

清井咲希 私はもっと大人っぽくなりたいなと思っています。19歳から20歳になる時に「大人っぽくなります」と、お話ししていたんですけど、あまり実行出来ていなくて、今年こそは落ち着いたところも見せられたらなと思っています。ママからももっと落ち着きなさいとよく言われるんです。なので課題は女性らしさです。

春名真依 私は魅せるパフォーマンスを追求していきたいと思っています。私自身、アイドルが大好きでMVとかライブ映像を沢山見るんですけど、一つでも良いパートやパフォーマンスがあると、その映像を何度も見てしまうんです。去年の配信ライブをやってみて、自分の魅せ方のレパートリーを増やすことが大事だなと思って、それをたこ虹で自ら作り出せるようにしていきたいと思っています。普段のライブだったら全体を観ていただけるんですけど、配信だとカメラに映ってるところしか見えないので、一人ひとりのパフォーマンスが重要だなと思いました。それを今年の課題として頑張っていきたいです。

根岸可蓮 私はアニメがすごく好きなので、それに関する仕事をしてみたいなと思っています。なので今はその知識を増やしたい、アニメとか漫画をもっとたくさん見て、いろんなことを喋れるようになれたらいいなと思っています。自分の好きなことでお仕事が増えたら嬉しいです。

――おすすめ作品は?

根岸可蓮 最近だと『怪物事変』はおすすめです。平成の作品だったら『無職転生〜異世界行ったら本気だす〜』です。もう出だしから引き込まれた神アニメ候補の作品なんです。あと『呪術廻戦』も続きが始まりましたし、今期は観たい作品が沢山あって時間が足りないです(笑)。

彩木咲良 私はダンスとかパフォーマンスのスキルを上げていきたいと思っています。最近は私も周りを見る余裕が出てきて、自分がダンスが苦手なことに1年前くらいに気付いたんです。4人ともみんなダンスがすごい上手なので、本当にこのままでは危険だなと思って...。それでスタジオが空いてる日は借りて、みんなに追いつきたいと今練習しているところで、指先とか細かいところをしっかり決めたいなと思っています。

堀くるみ 咲良は曲のイメージを落とし込むのが上手いと思っていたんですけど、ダンスが苦手だと感じていたのは、今話を聞いてそんなふうに思っていたんだと驚きました。最近咲良がInstagramにダンスしている動画をあげているんですけど、すごく格好よかったです。

――2021年はダンスにも注目ですね。ファンの皆さんへメッセージをお願いします。

堀くるみ  2020年は虹家族さんたちも大変な1年だったと思います。この先、不安なこともまだ増えると思うんですけど、私たちがその日常に刺激を与える、明日も頑張ろうと思ってもらえるものを、配信ライブや映像作品、SNSを通して届けられたらなと思っているので、下を向かずに一緒に前を向いてこれからも歩いて行きたいです。

――そのを意気込みを漢字一文字で例えるならば?

堀くるみ 「拳」です! 私達が皆さんの心をつかむという意味、いま人類に立ちはだかっている壁をぶち壊すという意味も込めて、2021年のたこ虹は「拳」で行きたいと思うので、皆さんよろしくお願いします!

(おわり)

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