STU48連載企画
〜こんな時代こそ、アイドルが必要だ。〜

福田朱里


記者:木村武雄

掲載:21年01月20日

読了時間:約9分

 STU48が2月17日に6thシングル「独り言で語るくらいなら」を発売する。穏やかな大海原を爽やかな風を帆に受け、ゆっくりと進んできた彼女たち。更なる活躍が期待される今年は日本武道館公演も実現させ、いよいよ彼女たちが先頭を切る大航海時代の幕開けを感じさせる。その最初のシングルで示すのはこれまでの雰囲気とは異なる楽曲だ。選抜メンバー16人はどのような思いで臨んだのか。16人全員のインタビューを16日間連載する。

日本武道館のステージに立つ福田朱里

福田朱里
 可愛らしいルックスだが、大らかさがある。取材中はずっと笑顔だ。

 「明るい性格と言いますか、素をさらけ出してギャーギャーしています(笑)そういうのが好きな方にウケているのかもしれないです(笑)…でも…私には秀でたものがないんです」

 これまでの活動を「ファンの皆様のおかげでギリギリ何とかやって来られたと思います」と振り返る。

 1期生のオーディションはSHOWROOMでも行われた。

 「きっと今までのオーディションのように自分の才能や力で戦うものだったら受かっていなかったと思います。特に秀でたものがあるわけではないので、ファンの方が応援してくれたおかげで注目されて、自信も持てるようになりました。STU48に入れたのもファンの皆さんの力でした」

 福田は、2018年6月開催の『AKB48 世界選抜総選挙×SHOWROOMイベント』に参加。48グループの中から2位に選ばれた。「1位になれなかったのは悔しいけど、それによって注目して頂けて、メインで歌う曲も出来たのは嬉しいです」

 モデルの仕事にも興味がある。昨年開催された『第30回 マイナビ 東京ガールズコレクション 2020 SPRING/SUMMER』では、蜷川実花がプロデュースするステージにAKB48グループの一人としてランウェイを歩いた。ファッション誌『bis』にも誌面のビューティ企画を載った。それもSHOWROOMが絡んだコラボ企画だった。

 「ファンの皆さんのおかげです」

 秀でたものはない――というが、ファンに応援してもらえることも一つの秀でたものといえる。

 昨年1月に、新設の副キャプテンに就任した。前キャプテンの岡田奈々から指名を受け「大変なことになったと思いました」。新キャプテンの今村美月とこれから舵を取るという時にコロナ禍。「副キャプテンらしい活動ができなくて悔しい思いをしました」

 だが、今村と、このような状況でもできることはないかと考えた。メンバーと面談し今の心境を伝え、コロナが明けた後の展望も話し合った。積極的にコミュニケーションを取った。コロナによるステイホーム期間中に気持ちが下がってしまうメンバーもいたが、近くで寄り添うことが出来た。

 手を取り合う今村とは仲も良い。キャプテンと副キャプテンとして「メンバーである私達にしかできないことをしたい。メンバーのやりたいことを運営側に伝えられるようになりたい」と誓い合った。

 物事を調べるタイプで、過去には『STU48 イ申テレビ』の学力テストで、「『勝手に!四国観光大使」ユニットリーダーなので足を引っ張るわけにはいかない」と1位を獲ったこともある。このコロナ禍も「リモートでの活動は物足りない所も多かったが、地方や海外に住んでいるファンの方には見てもらいやすくなったので今後もうまく取り入れていきたいなと思いました」と前向きだ。

 そんな今年の目標は、年末に紛失した再発防止にと「クレジットカードを無くさない」。彼女らしく明るく微笑んで答えるが、「『瀬戸内PR部隊』に入れてもらえたので、定期公演が始まったら頑張って東京からSTU48にお客さんを引っ張って来られるようなきっかけを作りたい」とも掲げた。

 ロック好きともあって「広島にライブハウスがあるので、3軒ぐらい貸し切ってサーキットフェスをSTU48でやってみたいです。広島をその日、STU48の色に染めたい」とのコロナ後の展望も語った。

 出身は香川ともあってうどん好き、そして猫好き。部屋にはSHOWROOMに愛された彼女らしく、ギフトアイテム「くま」のぬいぐるみもある。助けられているファンに感謝をと、太陽のような明るさで元気を与え続ける。

こんな時代だからこそ「アイドル」としてできることは何か。

 オンラインイベントが増えているからこそ、普段イベントに参加しづらい地方や海外の方と沢山コミュニケーションがとれることです。実際にSNSの更新頻度を増やしましたし、SNSでの挨拶の部分「おはよう」などを「Good morning!」と英語にしてみたりして少しでも色んな方に親しみを持ってもらえるように考えています。

写真のエピソード

福田朱里が提供した写真

 香川出身なので年越しそばならぬ、年明けうどんを食べました!母がかまぼこを猫型に切ってくれました。

6thシングル「独り言で語るくらいなら」インタビュー

――新曲の印象と、それをどう捉え、臨みましたか。または自身と重ねた点があるとしたら?

 壮大な印象な曲だなと思いました。AKB48グループっぽくない曲で、STU48の曲は1stシングル「暗闇」からそうですが、「恋愛」という感じではなくて、「人生とは」「夢とは」「希望とは」という感じなので、今回もそういう壮大な人生観を語った曲だなと思いました。それと、4拍子と3拍子が交錯している曲なので大人向けの曲で難しいだなと思いました。STU48の曲はアイドルファン以外の方に聞いてもらってもウケが良いと思います。今回の曲もそうだと思います。

――そのなかで印象に残っている歌詞は?

 「ブツブツ呟いてたって_誰が耳を傾けるんだ?」という歌詞です。確かに、と思いました。やっぱり声を挙げないと。文句ばっかり言っていたら誰も聞いてくれませんし。

――レコーディングの秘話、自身が担当した歌唱パートはいかがでしたか。

 四拍子と三拍子が入り乱れていて今までで一番難しかったです。いつも以上に言葉をはっきりと堂々と歌うように心がけてレコーディングしました。歌詞の文字数も結構多くて、聴いている人が誰もが歌詞を見て聴いているわけではないと思いますので、しっかり歌わないといけないと届かないと思いました。

――振付はどうでしたか。

 今回も辻本知彦先生に付けて頂くということで、この少し変わった曲調にどんな振りをつけてくださるのかと楽しみでした。ある意味アイドルらしくない、独特な振り付けで、STU48にしかできない世界観を表現出来たのかなとおもいます。

――MVの撮影はどうでしたか?

 初めてのスタジオ撮影でいつもとは少し違う雰囲気でした。日が暮れたり潮が満ちたりするのを気にしなくて良いのがよかったです。

――この楽曲に、MVに、歌詞に、これまでのSTU48にないものがあるとしたら?

 初めて2期研究生が16人選抜にはいっての新曲なので、新たなSTU48の幕開けという感覚があります。

 前作「思い出せる恋をしよう」が2期研究生も含めて全員選抜で、2期研究生が自分たちも当事者であるという意識を持ったと思います。1期生やドラフト3期生がただの先輩ではなく、仲間且つライバルということを意識したシングルになってくれたらいいんじゃないでしょうか。どんどん下克上が起きて2期研究生が1期生・ドラフト3期生を一気に抜くこともある。なので、1期生・ドラフト3期生も負けないようにしようと思う場面もこれから多く出てくると思います。実際、私も2期研究生が入ってくれたおかげでエネルギーをもらえています。

――池田裕楽さんが『第3回AKB48グループ歌唱力No.1決定戦』が優勝しましたね。

 AKB48グループは夢があるなって。凄すぎてこれがAKB48グループでしょ!って思いました。STU48もそうなりたいなと思います。やりたいことをやれるグループになれたら。自分の一番楽しい時期、可愛い時期をアイドルに生きると決めてきている子たちなので意思は強いと思います。それを発揮できる場所にしたいです。

――ご自身にとってこの曲はどういうものになりそうですか?

 コロナ禍の中、発売が決まったシングルなので、この曲を聞くと今のもどかしさや生きづらさを思い出すような曲になるのではないかと思います。でも、そんな中メンバー同士支え合ったり、ファンの方と交流したりしたことが思い出されて自分自身を励ましてくれる曲になりそうです。

 ◇

日本武道館のステージに立つ福田朱里

 2021年1月15日、STU48初の日本武道館コンサートが行われた。憧れのステージでアンコールを含め全22曲を披露した。夢舞台に立ったのは1期生・ドラフト3期生。そして、6thシングルの選抜に入った2期研究生、高雄さやか、原田清花が一部参加した。

――日本武道館コンサートを振り返っていかがですか。

 この感じ…久し振りだ!と思いました。「Overture」のとき、ファンの方のペンライトが大きなモニターに映って「あぁ人がいる!!」と嬉しくなって最高に楽しかったです!! 実は…イヤモニを初めて付けたんですよ!「かっこいいなー」ってテンションが上がったけど、扱いが難しかったです(笑)。ステージで印象に残っているのは、「STU48」の歌詞を日本武道館バージョンに替えて歌ったところです。「瀬戸内からようやくここにやって来た!!」という気持ちになりました。

 やっぱり大舞台なので緊張して、特に岡田奈々さんの生誕祭のくだりの進行を任されていたので「そこは絶対失敗できない」とドキドキしました。新曲も初披露させて頂きましたが、アイドルらしくない、ある意味STU48らしい楽曲なので、表情の作り方などを意識して踊りました。海外活動ユニットも印象的でした。「サングラスと打ち明け話」は、海を感じさせるフレッシュな可愛い楽曲で、実際にサングラスをかけていたので驚かれたんじゃないかなと思います。

 また、「勝手に!四国観光大使」の曲「海の色を知っているか?」をオリジナル衣装で披露できたのが嬉しかったです。課外活動ブロック唯一のバラード曲だったのでいいクッションになったのではないかと思います。

 改めて日本武道館コンサートという4年前には想像もしていなかった景色が今ここにあることに感動しました。ということは、今はまだ夢だと思っていることでも「諦めなければ叶うんじゃないか!」という希望にもなりました。

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