米津玄師が4日、日本テレビ『news zero』のテーマ曲として書き下ろした楽曲のタイトルが、「ゆめうつつ」に決定した事が発表された。楽曲は、今夜23時からの放送で初公開となる。

 昨年12月24日放送の『news zero』では、激動の一年を振り返りつつ、来たる2021年に向けてどのような思いでテーマ曲を制作しているのかについて、米津玄師のインタビューが放送された。現代社会に対し、「本当は白と黒だとか善と悪だとか、そういう単純な対立に回収できるようなものではない、いろんなグラデーションがあるはず」という思いを元に、制作されるテーマ曲は、「夢と現実の間を反復する」曲になると伝えられていた。

 最新アルバム「STRAY SHEEP」が150万枚を超える大ヒットとなり、2020年の年間ランキングでは、28冠となる首位を獲得。報道番組のテーマ曲を手がけるのは初の試みとなり、新たな年の幕開けにどのような楽曲を響かせるのか。

米津玄師 インタビュー一部書き起こし

 今回の曲に関していうと「夢と現実の間を反復する」っていう曲にしたいなと思っていて。
現実の、ある意味虚しい出来事だったり、怒りを感じるような事だったり、見渡してみるとそういうものがいくらでもころがっている。残酷なまでの「現実」と、そこから対極にある「安らかな夢の中」、その夢と現実の間を反復しながら生きていくというのが、自分にとってはものすごく大事なんじゃないかという風に思っていて。

 夜のニュースを見てそのあと眠りにつくじゃないですか。どういう風に眠りにつくかは人によって違うと思いますけど、少なくとも自分は「安らかな空間」というものが生きていく上で必要不可欠だった人間なので、自分と同じような人間もいくらかいるだろうと。共感してもらえたらありがたいかなと思います。

news zero」 有働由美子メインキャスター コメント

 米津さんの作る曲には、表に文字として現れる歌詞のその奥に、いつも深い意味と、想い、そして祈りが、込められていると感じています。

 今年コロナのさなか、インタビューさせていただいたとき、ご自分の心にこれほど逃げずに向き合う方がいるのかと少し驚きました。だからこそなのか、米津さんから生まれてくる言葉は、悲しいことを語るときもなにか祈りのように聞こえる気がしています。

 私たちが日々伝えているニュースは、表は、現象と見えますが、そのひとつひとつに幾人もの物語りが存在し、いろんな思いが交錯して、発生しています。

 悲しいニュースも許しがたいニュースも嬉しいニュースも。

 米津さんが作ってくださる曲、聞かせていただくのが楽しみで仕方ありませんし、毎晩どんな辛いニュースが並んでも、最後には米津さんの曲が待っていると思うと、心穏やかになれる気がします。
米津さんの曲と一緒に、「news zero」もまた一歩前に進めればと思います。

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