ジャニーズ所属グループのうち、今年のNHK紅白歌合戦に出場するグループにスポットをあて、今年の活動を振り返る連載。今回は嵐。

 嵐・第一章の締めくくりを、ファンとともに華々しく迎えるはずだった2020年。だが、予想だにしなかった新型コロナウイルスの流行により、放送スペシャルナビゲーターを務めることが決まっている『東京オリンピック・パラリンピック』の延期や、7年ぶりの開催となる『アラフェス2020 at 国立競技場』が配信に変更されるなど、想像通りには行かない事態に。しかし、そんななかでも彼らは、どうしたらもっとファンに寄り添えるのか…を常に考え、さまざまなアクションを起こしていた。2020年は、5人の“ファンファーストの精神”を強く感じた1年間だった。

 コロナ禍における自粛期間真っ只中の4月には、公式Instagramにて、5人が日替わりで日常をアップしていく『INSTAGRAM STORY TAKEOVER』をスタート。公式YouTubeでは、外で遊ぶことができない子どもたちや、その親たちのために、紙芝居を読み聞かせる特別動画も配信された。

 また、昨年で一区切りを迎えていたチャリティーイベント『嵐のワクワク学校オンライン』も復活開校。メンバーそれぞれが先生となり、「“新型コロナウイルス”を知ろう」、「今こそ感謝を伝えよう」などコロナ禍において役立つ授業を行った。同イベントのTwitter公式アカウントでは、授業を聞いた“生徒”たちのツイートに、5人の“先生”がコメントをつけて引用リツイートをするなど、嵐との繋がりを感じられるイベントとなった。

 デビュー日の11月3日には、およそ3年ぶりとなるオリジナルアルバム『This is 嵐』をリリース。同日に、延期となっていた『アラフェス2020 at国立競技場』の配信ライブを開催した。その配信にも、彼らの、“ファンを喜ばせたい”という想いが詰め込まれていたように感じる。ライブ前の正午から始まったファンクラブ会員向けの企画『生配信だョ嵐会』では、『Gの嵐!』や、『嵐の宿題くん』(ともに日本テレビ系)でお馴染みだった「相葉すごろく」や、「智のカレー作ってみよう」、「This is 嵐」のセルフライナーノーツなど、配信だからこそ楽しめるコンテンツでファンを楽しませていた。

 そして、活動休止直前の年末は、『ミュージックステーション』(テレビ朝日系)で、嵐まるごと1間特集が組まれたり、『VS嵐』(フジテレビ系)『嵐にしやがれ』(日本テレビ系)の最終回が4時間生放送されたりと、“5人の嵐”をたっぷりと堪能できるラストスパートに。30日に放送される『第62回輝く! 日本レコード大賞』(TBS系)では、音楽文化の発展に貢献したとして、新設の「特別栄誉賞」を受賞した5人。思い描いていたラストイヤーとは違うものになったのかもしれないが、ファンに沢山の喜びをもたらしてくれたことは間違いないだろう。

 そんな彼らは、大晦日に有料配信されるオンラインライブ『This is 嵐 LIVE 2020.12.31』をもって、活動休止に入る。国民的アイドルとして、ファンのみならず、沢山の人々に勇気や活力を与えてきた嵐。最後の1日は、“ファンだけの嵐”として、第一章を締め括る。21年間、ずっと変わらずにいてくれた5人の嵐に、“いつか笑ってまた再会”できることを願って。【かなぴす】

筆者紹介

かなぴす メディア学科卒のライター。19歳の頃から109ブランドにてアパレル店員を経験。大学時代は学生記者としての活動行っていた。エンタメとファッションが大好き。ツイッターは@kanawink

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