映画『キャラクター』菅田&Fukase(C)2021映画「キャラクター」製作委員会

 菅田将暉が、来年6月公開の映画『キャラクター』で主演する。共演にはFukase(SEKAI NO OWARI)。Fukaseは本作で演技に初挑戦する。

 「20世紀少年」「MASTERキートン」をはじめ、浦沢直樹作品を数多く手掛けてきたストーリー共同制作者・長崎尚志、『告白』(10年)『君の名は。』(16年)など実写からアニメーションまで大ヒット映画を企画してきた川村元気、そして『信長協奏曲』(16年)『約束のネバーランド』(20年12月18日公開)など超話題作を生み続けるプロデューサー・村瀬健、日本エンターテインメント界切ってのヒットメーカー3人が10年の歳月をかけて、練りに練り上げた企画がついに実写映画としてそのベールを脱ぐ。

もしも売れない漫画家が殺人犯の顔を見てしまったら?
しかも、その顔を“キャラクター”化して漫画を描いて売れてしまったとしたら??

 そんなアイデアを基軸に、登場人物(キャラクター)それぞれが幾重にも交錯する物語を描いたダークエンターテインメント、映画『キャラクター』が来年6月、劇場公開する。

 スケッチに向かった先で、一家殺人現場に遭遇し犯人を目撃してしまう主人公・山城圭吾(やましろけいご)を演じるのは、第41回日本アカデミー賞最優秀主演男優賞を始めとする各映画賞を総なめし、若手屈指の演技派俳優として活躍が目覚しい菅田将暉。お人好しな性格ゆえに、人の悪を描けず苦悩する才能のない漫画家が、殺人事件の犯人と出会ったことで運命に翻弄されていく姿を、確かな演技力で繊細に演じる。

 そして山城と出会い運命を狂わす天才的な殺人鬼・両角(モロズミ)を演じるのは、本作が俳優デビューとなるSEKAI NO OWARIのボーカル・Fukase。来年10周年のアニバーサリーを迎えるSEKAI NO OWARI。アーティストとして多くの人を魅了してきた彼が俳優として、全てが謎に包まれる両角を、独特の存在感と美しさで熱演。

 『世界から猫が消えたなら』(16年)、『帝一の國』(17年)、『恋は雨上がりのように』(18年)など、精緻な人間模様を描くことに定評がある永井聡が監督としてメガホンを取る。

 主演を務める菅田は、本作出演に際して永井監督とのタッグに心躍る一方で、「悩みながらの現場だった」と振り返る。「オリジナル脚本で【キャラクター】という題材。キャラクターとは“個性”でありその人の“生き様”。今とても重要なテーマだと思い向き合った」と本作撮影に臨んだ気持ちを明かした。一方、本作が俳優としての初芝居となるFukaseも「オファーを頂いた時は正直とても悩みました」と出演に向けての思いを吐露、狂気に満ちた殺人鬼という難役に1年間以上の長い時間をかけて準備して挑戦した。俳優としてはもちろん、自ら作詞作曲も手掛け音楽アーティストとしても活躍する菅田は、本作で俳優デビューを飾るFukaseとの共演について、佇まいが俳優部すぎて驚いたと言う。「物作りと向き合うFukaseさんはとてもかっこよく、少し儚げで美しかった」と話しており、映画と音楽のまさにトップランナーである2人の夢の競演は本作の最大の魅力だ。

 そして完全オリジナルストーリーを構築した原案・脚本の長崎は撮影現場で菅田の姿を見かけて「20代の浦沢直樹氏に似ている」と驚いたそう。菅田から漫画家の動作を学んだと聞き、「才能のある役者は乗り移るのだろうか」と、菅田の役作りに圧倒された様子だ。また「天使のような声を持つ少年というイメージ」を持っていたFukaseが殺人犯・両角を演じると聞き、最初は理解できなかったという。「だが、映像を観て納得した。非現実的なキャラクターの行動が、逆にリアルな恐怖を生み出し、作品をグレードアップさせている」とFukaseの起用に太鼓判を押している。

映画『キャラクター』ティザービジュアル

菅田将暉(山城圭吾役)コメント

映画「キャラクター」。久々の永井組に心躍りました。
が、前回よりも悩みながらの現場でした。
オリジナル脚本で「キャラクター」という題材。
キャラクターとは「個性」でありその人の「生き様」。
今とても重要なテーマだと思い向き合っていきました。
そんな中、SEKAI NO OWARIのFukaseさんが出演します。
現場での佇まいが俳優部すぎて驚きました。
初映画だと聞いてましたが、全然そんな感じはなく、むしろ学ぶところだらけでした。
そしてやっぱり物作りと向き合うFukaseさんはとてもかっこよく、
少し儚げで美しかったです。きっとびっくりすると思います。僕自身完成が楽しみです。

Fukase(SEKAI NO OWARI)両角役:コメント

オファーを頂いた時は正直とても悩みました。果たして自分に務まるのか、ご迷惑をかけてしまうのではないかと。しかし、1年間以上の長い時間をかけて準備することができたので、撮影が始まると程よい緊張感の中非常に楽しく過ごさせて頂いてクランクアップを迎えた時には涙が溢れそうになりました。

原案・脚本 長崎尚志:コメント

この映画の実現には、実に十年を費やした。設定はあまり変わっていないが、最初の原案の主人公は女刑事だった。手直しを加え続けたが、プロジェクト自体がなかなか進まない。そろそろ小説にでも切り替えようと考えていた矢先、本気で映画化を考えるとの連絡。半信半疑だった。本当なんだと思ったのは、撮影が始まってからだった。

菅田将暉さんは主人公のイメージ通りと、はなから満足していたが、撮影現場でまさかの驚きがあった。なんと二十代の浦沢直樹氏に似ている……聞けばマンガ家の動作を学ぼうと『漫勉』を研究したとか。だからなのか? 才能のある役者は乗り移るのだろうか。

両角役がFukaseさんと告げられた時は、正直理解不能だった。彼のイメージは、天使のような声を持つ少年。え、その人が殺人鬼?

だが映像を観て納得した。非現実的なキャラクターの行動が、逆にリアルな恐怖を生み出し、作品をグレードアップさせている。

『キャラクター』は、創作者の心の闇を描いた作品だ。だがそれ以上に、展開の読めないドキドキ感――観る人の想像を超えるエンターテインメントであることを約束しよう!

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