神はサイコロを振らないが18日、「夜永唄」のリリックビデオのYouTube再生回数が1千万回を突破した。

神はサイコロを振らない

 「神はサイコロを振らない」というロックバンドの名前を広く世間に知らしめた代表曲「夜永唄」。この楽曲はライブシーンのど真ん中で勢いに乗ってきた彼らが2019年5月にリリースしたミニアルバム『ラムダに対する見解』に収録されたロックバラードだが、今年に入りTikTokを中心としたSNSユーザーの間で話題になり、じわじわとZ世代にとってのマスターピースとなっていった。

 そんな「夜永唄」のYouTubeで公開されているLyric Videoの再生数が、7月18日18時10分ごろ「1,000万回」の大台を突破した。動画タイトル内にリリックビデオと銘打って投稿された日本人アーティストのリリックビデオの中でYouTubeの再生回数が1,000万回を超えた動画は、2017年7月公開のBUMP OF CHICKEN『記念撮影』以来2作目の快挙となる。(Virgin Music調べ)

 Lyric Videoとして公開される作品も、メディアアートやタイポグラフィを活かしたきらびやかな演出が施されることが多い中で、「夜永唄」のLyric Videoに関しては、暗闇の中二つの灯りが静かに揺れ、その間に歌詞が一行ずつ現れては消え、また現れては消えを繰り返すシンプルな構成となっている。

 そこから見えてくるのは、この「夜永唄」のLyric Videoが、聴く者の心情や思い出を素直に投影できるクリエイティブになり得たということではないだろうか。

 楽曲のリスナーがそれぞれに抱く切ないエピソードや、現在この世界を取り巻く大きな問題から、大切な人に会うことができないという痛切な気持ちを、「夜永唄」の歌詞に重ね合わせる上で、大きな役割を担う映像となっているのかもしれない。

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