リンダ三世、日本のブラジルから日本の活躍を願う

トレーニングを終えたままの恰好で取材に応じたリンダ3世。ブラジル国旗を囲み日本の勝利を願った

 サッカーW杯ブラジル大会が幕を開けた。開幕戦を勝利で飾った開催国ブラジルの活躍に、日本のブラジルと称される群馬県大泉町でも熱気に沸いた。この大泉町や隣接する太田市の在日ブラジル人コミュニティから生まれたアイドルグループ「リンダ3世」もこの試合は興奮したようだ。あすはいよいよ日本代表の初戦。ブラジル出身、群馬在住の彼女らも日本の勝利を願っている。

 リンダ3世は、群馬県在住の日系ブラジル人の女性5人からなるブラジリアンガールズグループ。平均年齢は14・5歳で、昨年4月にデビュー。ブラジル音楽を取り入れた“B-POP”とダンスをウリにしている。

 無名のグループながらもミュージックビデオのユーチューブ再生数は10万回を超え、視聴者の3割がブラジルの現地ファンだとか。デビュー年に開催された『TOKYO IDOL FESTIVAL』や『東京ガールズコレクション』に出演。更には読売テレビ系『朝生ワイド!す・またん!/ZIP!』にも取り上げられるなど、注目されている。

 気温32度まで上がった14日の群馬県太田市。記者は、リンダ3世がトレーニングしているというスタジオを訪れた。スラッとしたスタイルのシオリ(15)とサユリ(15)の双子姉妹、真面目が取り柄のムツミ(13)、おっとり系のサクラ(13)、リーダーながらもヤンチャなナオミ(14)が「こんにちは!」と元気よく出迎えてくれた。

 開会式とブラジル戦をテレビで観戦したというシオリは「最高に良かった!すごかった!眠かったけど…ちゃんと学校には行きましたよ」と興奮冷めやらぬ様子で語った。

 サクラ以外はブラジル生まれ。双子のシオリとサユリは6歳で、ムツミは4歳、ナオミは生後8カ月で日本に来た。以来、日本で暮らしている。好きな食べ物も豚汁や雑煮、茶わん蒸しなどと日本ぽい。

 それでもどっちを応援する?という問いにサクラとナオミは声を張り上げて「ブラジル」を選んだ。シオリとサユリは本田圭佑選手のファンで日本を応援している。ムツミは遠慮がちに「両方」と答えた。

 理想は、ブラジルも日本も両国が活躍すること。「あすは日本の初戦・コートジボワール戦だけど、どっちが勝つかな」という質問にメンバーは迷いなく「日本」と答えた。”日本のブラジル”から両チームの活躍を祈っている。

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