中川翔子「2020年も歌い続けていきたい」5年の集大成で見せた新たな夢
INTERVIEW

中川翔子「2020年も歌い続けていきたい」5年の集大成で見せた新たな夢


記者:村上順一

撮影:

掲載:19年12月04日

読了時間:約13分

ネットは自分の生きた証を書ける場所

――「六畳間から、世界へ」はスカイピースさんとのコラボですが、お2人にはどのような印象がありますか。

 YouTuberさんの動画はいろいろ観ているんですが、彼らの動画を観ながら食べるご飯って美味しいし、これだけ体力を回復させてくれるYouTuberさんたちは尊いしありがたいなと思っていて。スカイピースさんって本当に底抜けに明るいし、元気いっぱいで。この間もリツイート数が10万行ったら坊主にするって言って、本当に坊主にしていたのも面白くて(笑)。中高生からも絶大な支持があって憧れでしたし、エネルギーに満ちた彼らとコラボするのは嬉しかったです。あまり男性と歌うことは無かったので面白かったです。

――確かに中川さんが男性と歌っているのは記憶にないです。改めて中川さんにとってインターネットってどのように感じていますか。

 私もネットの黎明期にブログをやらせてもらって、「ああ、居場所があった」と思えたし、そこで綴った夢が実現して。昭和が好きだけど、実際に昭和の時代だったら芸能界入れてなかっただろうし。やっぱりネットは凄いなと思うことばかりで。

――中川さんはネットと相性がいいですよね。

 最近は中学生の子たちと話す機会もあって、彼らもやっぱり自分のアカウント持っていると言っていますから。好きなこととか、自分の生きた証を書ける場所、私は誰かを攻撃したり貶めたりすることじゃなくて美味しいものとか可愛いものとかを「好き!」と褒めることにブログでもTwitterでも心がけていて。そういうくだらないことでも、放った時点で熱を帯びて誰かに届くというのは本当に素晴らしいことです。

 ちゃんと「ネットありがとう」と言えたのは嬉しいです。ここまで、ふざけてるというか、遊んでいる曲って今まで無かったんです。今まではしっとりした曲が多くて、ヒャダインさんのお祭りソングに憧れていたので、そういう成分が出たアルバムにもなりました。<まずは 出欠 男の子!(はーい) >のところは“ヒャダイン節”を感じるし、<個人情報晒して釣っていい ですか!? それはダメ!ダメ! >のところはこれまで声優で培ってきた部分を出そうと思いました。

――新曲でこういう曲が入って来て本当にカラフルな作品になりましたよね。

 そうですね。ずっとレコーディングでも笑っていましたね。<自分が目立つことばっか 考えて>のところはヘビメタ風に歌ったり、ヒャダインさんは私をゲームみたいに操れる天才で不思議な言葉でディレクションしてくれるので。「もっとハピナス(ポケモンのキャラ)味で」とか(笑)。それで分かっちゃうので全然肩の凝らないレコーディングでした。

――2人とのレコーディングはいかがでしたか。

 ☆イ二☆くんは凄く良い子で、純粋でイジられキャラなんですが、歌声が倍音が広がるポップなのでヒャダインさんも「これはモテる声だ!」と言っていて。「もっとこうしていいですか?」とかどんどん積極的に提案する人で勉強にもなりました。一人だけの時とは違う発見もありました。テオくんの時はちょっと打ち合わせで、私が抜けてたらあっという間に終わっていて、レコーディングがめちゃくちゃ早かったのが印象的でした。

――みきとPさんとの「mrcl」はいかがでしたか?

 みきとPさんの声がめちゃくちゃ格好良いんです。すこし抜けてるというか、気だるい感じが良くて。私は真っ直ぐ歌う、真面目過ぎて音符そのまま歌う感じなので、どこかパンチがないので、クセや武器みたいなものが欲しくて。この曲は音符通りに歌うとみきとPさんの声と合わないと思って、もっと出汁、いろんな調味料を試すという感じで、一番歌うのが難しかったです。歌詞も歌うと楽しいんですけど、少し考えて。自転車も乗れればなんてことないんですけど、乗れるまでが難しいといった感じで、今はもう自然に四六時中歌えるんですけど。

――ライブ映えしそうな楽曲ですよね。

 調子に乗ってる感じがすごくいいんです(笑)。明るいし、いい具合に熱っぽくて。この曲をイメージした絵もあるんですけど、肘をかけて自転車に乗って、こういう余裕を持ちたいと憧れていた感じなんです(笑)。

――最後に5年ぶりのアルバムが出来て、今後の目標はいかがですか。

 今年はアルバムが出せたこと、新曲もたくさんできて子どもたちといっぱい歌えて嬉しかったです。来年はツアーとかできたら良いなと思います。リリイベなど始まるまですごく不安なんですけど、まだ行ったことがない土地に行くのは、普段会えない子どもたちとかに会えるのが嬉しくて。だから、いろんな場所で歌いたいなと思っています。その為にも2020年も歌い続けていきたいです。

(おわり)

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