新たな表現を得たアフレコ
――さて今回は映画オリジナルキャラクターのアン警部補の声を演じられました。脚本を読んだ時にどんな風に思いましたか。
すごく切なくて、大人の私にも刺さるような内容で感動しました。プリキュアは、多様性や他者を受け入れるテーマがあって、ユーマちゃんが大好きだけどこの子の為に寂しいことを受け入れるという部分にぐっときました。子離れ親離れではないけれど、そういうところもふと思いましたし、全然違う宇宙人と人間だけれども、お互いを認め合って出来た絆があるのに離れなくてはいけない寂しさとかがぐっときます。
――そのユーマを軸にした関係性はどう感じましたか。
子供たちが見た時に、仲の良かったお友達が転校して離れちゃったとか、そういうのは身近にあるものだと思います。私だったら息子が子離れしたら寂しいなと思ったし、具体的に子供たちが見て自分と照らし合わせて身近に感じられるようなことだなと思う。
――演じる時に意識したことや、監督からお願いされたことは?
とにかくテンションを高く、もうちょっと高めでと。あと、キャラクターがドジでおっちょこちょいなので、おもしろキャラを求められて、手探りで、必死でやらせて頂きました。家では、台本を何度も読みました。キャラクターはこういう感じかなと想像はして用意していましたが、現場で作っていってもらわなくてはと思っていたので、とにかく監督の言う事を体現できるようにと。
――今回一番難しいと感じたアフレコ部分は?
「…」とか、「?」や「!」に声を乗せなくてはいけないところがとても大変でした。台本にも無いのに「アドリブ下さい」と言われたりして、それはアニメーションが動いているとかキックされて受けるところに漏れる声が必要で、バリエーションもないので上坂すみれさん(ユニ/キュアコスモ/怪盗ブルーキャット)がやっているところを見ながら見様見真似で(笑)。
――説得の部分で工夫した点は?
落ち着いてやりました。プリキュアは子供、アン警部補は少し大人のように思っていたので、諭して教えてってあげるみたいな。丁寧に監督は録って下さったと思います。
――舞台の表現方法との違いはありましたか?
舞台は視覚もあるし歌も歌うし、可愛らしいキャラクターに合わせた声を出すのはすごく難しい技術が必要でした。
――今回の経験が今後、ミュージカルにも生かされる?
それはすごく期待しています。


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