Nulbarich「無限の世界は僕たちの想像の世界にもある」音楽で伝える想い
INTERVIEW

Nulbarich「無限の世界は僕たちの想像の世界にもある」音楽で伝える想い


記者:榑林史章

撮影:

掲載:19年11月07日

読了時間:約10分

Nulbarichの思い描く想像の世界を聴いて欲しい

――音源をライブで聴く楽しみもあるけど、ライブはライブでしか聴けないものを楽しむのもいいですよね。

 Nulbarichが他のバンドと違うのは、ライブごとにバンドのメンバーが入れ替わることなんです。ギターは3人いて、ライブごとにローテーションして、メンバーが1人変わるだけで全体のグルーヴがまったく違うものになります。だからNulbarichのライブは、音源の再現性よりもその日のメンバーで起きる化学反応を、みんなで楽しむ場というイメージです。同じ曲でもアレンジがまったく変わったりパターンを変えてきたり、メンバー同士でそれをやり合う感じがあって。

――セッションっぽいですね。ライブでもギターソロがすごく長い日があって、それに対してお客さんが歓声を送っていたのは良いなと思いました。

 嬉しいですね、一つひとつの音を聴いてくれている感じがあって。そういう反応があるのが嬉しくて、バンドメンバーもそこにやりがいを感じてくれています。

――今回のミニアルバムは、そういうライブに近いのかもしれないですね。

 そうですね。「Get Ready」のようにライブで映えそうな曲もあるし、でも逆に6曲目の「Rock Me Now」は、ライブでどうやろうかな? と思っていて。タイトルは「アゲて行こう」みたいな意味で、歌詞は「キミの中にあるパンクを見せてよ」と、ロックなことを歌っているんですけど。トラックはけっこうエディットしてあるから、ライブで完全再現するのは不可能な曲なんです。でも、それだけにライブでどう化けるのか自分でも今から楽しみです。

――「Outro(The Message Part.1)」は、「Part.1」と付いていますけど。

 もともと突発的な衝動で、急遽入れようと思ったんです。アルバムの締めくくりを、次のスタートに繋がるものにしたいと思っていて。いずれPart.2も作りたいなと。

――ところで、ロゴのデザインが変わったようですね。ここには何か意図が?

 前のロゴを使わないというわけではないんですけど、12月1日にさいたまスーパーアリーナで開催するライブに向けて、モチベーションを上げて行こうかなと。フレッシュな気持ちで、さいたまに臨みたいと思って変えてみました。これはあまり気づかれないんですけど、もともとのロゴにあったキャラクター=ナルバリくんのフェイスペイントの形があしらわれているんです。

――ロゴもそうですけど、『2ND GALAXY』のジャケットも可愛いですよね。

 子ども部屋の壁紙が宇宙で、無邪気に宇宙を夢みる少年をジャケットで表現していただきました。『2ND GALAXY』というタイトルは2番目の宇宙という意味で、それぞれの人の頭の中にある想像の世界を比喩して、『2ND GALAXY』という言葉で表現しました。宇宙の無限の世界は、僕たちの想像の世界にもある。僕たちNulbarichの思い描く想像の世界を聴いて欲しいという気持ちで、『2ND GALAXY』とタイトルを付けました。

――お話にもありましたが、12月1日にさいたまスーパーアリーナで『Nulbarich ONE MAN LIVE -A STORY- at SAITAMA SUPER ARENA』を開催されます。そこに向けて、今はどんな感じですか?

 まだ見えきっていませんけど、この『2ND GALAXY』はたまアリに向かうために作った作品だし、たまアリの先にあるものは置いといて、まずはそこに立つことを意識しています。

――正直、武道館よりもすごく大きいじゃないですか。不安がないことはないのでは?

 埋まれば良いなと思うし、埋まるか埋まらないかは、確かに不安ではあります。でも、どう頑張っても自分でどうにか出来ることではないですよね。僕たちはそこに立って、良い演奏をすることが仕事だから。

――たまアリというのは、Nulbarichが望んだことだったわけですよね?

 スタッフも含めてですね。武道館が終わった後に、もっと大きなステージでNulbarichが演奏しているビジョンが見えたので、もっと大きなところでという話しはしていました。それに、アーティストとして活動している限り、誰でもたまアリで出来るチャンスがあるなら、単純にやってみたいじゃないですか。決して無謀とも思ってはいないし、そこに向けて全力で挑戦するだけです。絶対に後悔はさせないので、たくさんの人に来ていただけたら嬉しいです。

(おわり)

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