つるうちはな「悩んでいくことを祝福」心を“サルベージ”する音楽の秘密

童貞男子と私を一体化させて書いた「あの子の裸を見たくない」

――５曲目「あの子の裸を見たくない」は男性目線？

　これは私のなかにある気持ちです。私は女の子と一緒に温泉に入れなくて。女の子が好き過ぎて女の子の裸を見たくないんです。

――１人称が「僕」ですが？

　これは、私が女目線で歌っちゃうと意味がわからないじゃないですか？　整合性もとれないと思って、この気持ちは何だろうなとTwitterに書いたら「お前の中に童貞男子がいる」って男性に言われて「そうかも」と。少年漫画の『BOYS BE…』くらいがちょうどいいと。

――懐かしいです（笑）。

　グラビア写真集とか一時メチャクチャ集めていたんですけど、ヌードじゃなくてグラビアがいいんです。何か着ているほうが好きで、そういう気持ちを書いた時に「それ、曲にしなよ」って、Twitterを見た友達に言われて、そうしようと。それをポップスにしようと思うと、けっこう地下アイドルの子がセクシー女優になったというという話もあるので、私もそれは見たくないし、でもちょっと興味があるみたいな気持ちを憑依させて、童貞男子と私を一体化させて書いた感覚があります。

――凄いところから入った曲ですね。

　ちなみにきっかけはセクシー女優さんなんです。画像でその女優さんを見て「カワイイ！」と思って、調べてたらうっかりサンプル動画を再生して精神が崩壊した後につぶやいたんです。「観てしまった！」と…。

――MVでセクシー女優さんが出演されていたので、何か関係性があるのかと思ったのですが、そういうことですか？

　セクシー女優のアイドルグループのマシュマロ3Dというグループがいるんですけど、そこのグループに「あ・い・う・え・お兄ちゃん」という曲を書き下ろしています。そこらへんからAV業界のちょっとした楽曲提供の仕事とかも頂けて、倉多まおちゃんに曲を書いているんです。そのときに超仲良くなって、倉多さんが私の「あいゆうえにい」という曲をカラオケで歌ってると言ってくれて、「嬉しい！　じゃあMVに出てほしい」みたいな感じでトントンと。

――友情出演みたいな感じで。人と人との繋がりですね。

　「あの子の裸を見たくない」を作った後にきっかけになった女優さんと会える機会があったんですけど、「好き過ぎて会いたくない」って私が言って、CDと手紙だけ渡してほしいと人に頼んで（笑）。

――完全にファンですね（笑）。

　そうですよ！　大好きなんです。そうしたらご本人からリプライが来てフォローされて、「『ぶっちぎって光』って凄い曲ですね。ここの歌詞が特にグッときました」とメッセージを頂きました。それで「私のことを書いた曲があるということで、是非聴かせてください」と言って頂けたんですけど、まだ送れてないんです…。

――是非、ご本人にも聴いて頂きたいですね。

　そして、いずれ対談をさせて頂きたいです！