足立梨花×白洲迅×板野友美「僕まだ」鼎談、リアルさが表れた撮影と音楽
INTERVIEW

足立梨花×白洲迅×板野友美「僕まだ」鼎談、リアルさが表れた撮影と音楽


記者:木村武雄

撮影:

掲載:19年10月17日

読了時間:約7分

 板野友美が初めて作曲した「君に贈るうた」が、現在好評放送中の足立梨花&白洲迅W主演ドラマ『僕はまだ君を愛さないことができる』(FOD・フジテレビ系地上波)のオープニングテーマとして流れている。ドラマは、台湾で放送されアジアで人気を得た『イタズラな恋愛白書』のリメイク。恋人未満の2人が織りなす恋模様に歌で華を添えている。物語も中盤に差し掛かるなか、3人にインタビューをした。【取材=木村武雄】

リアルさを追及した演技、共感を呼ぶ曲

 2011年に台湾で放送されたTVドラマのリメイク。ピュアでリアルな恋模様が反響を呼び、アジアでも人気を集めた。舞台を東京に移し、日本でドラマ化した。仕事に恋に、何事にも一生懸命なヒロイン・御手洗陽(みたらい・よう)役を足立梨花。陽に想いを寄せながらも“親友”として優しく見守る気遣い上手な石田蓮役を白洲迅が務めている。原作以上に共感度も胸キュン度も満点に演じている。

 板野と足立は2007年のほぼ同じ時期にホリプロに入った。年齢も近い。初共演は11年前。当時の印象を、板野は「あだっちーはこの感じのままだった気がする」、対して足立は「私が凄く緊張していたところを、お菓子を出して『食べる?』って言ってくれたのが印象深くて。いつも何か食べているイメージでした」と笑顔で振り返る。

 一方、足立と白洲は過去にも共演経験がある。白洲は今年初めにおみくじで「大吉」を引き当てたが「まだ良いことはないですね…」とポツリ。そんな白洲に足立はすかさず「私と一緒に過ごせた日々が良かったよね?」と返し、「そうです、そうです。足立さんと共演できて本当に良かったです」と慌てた表情。ドラマの関係性がそのまま表れていた。

 アジアでも人気のドラマのリメイクは「プレッシャーがある」という足立と白洲。オリジナルと同様にリアルさを追求することを心がけたといい「監督がその時のリアルな気持ちを大事に撮ってくれる方だった」(足立)、「その現場で起こっている人と人とのやりとりをそのまま切り取っていた」(白洲)。自然体で演じることが出来たという足立は「台湾版とはまた違う良い作品になっているのかなと思います」と自信をのぞかせた。

 そんなリアルさは、板野が歌うオープニングテーマ「君に贈るうた」にも表れている。足立は、印象深かった歌詞を<度重なる御祝儀に 次こそは自分の番だと 言い聞かせてみる>と挙げ、「私自身がリアルに感じていたことでした。同級生は結婚して子供もいて、置いてけぼり感があって…」と自身に重ねつつも、サビでは御手洗陽の姿を思い浮かべたという。

 「陽は、変わりたいと思って変わり続けるけどやっぱり変われない。でもそのなかでもちょっとずつ変えていこうとするみたいな成長もあって。サビに出てくる歌詞『そのままの君でいい』や『そのままの君でいい』『自分のこと認めてあげよう』というのは(石田)蓮が(御手洗)陽に言ってくれるような言葉で、ドラマとも凄く重なるなと思いました」

<サビ歌詞>
うまく生きられなくても
そのままの君でいい
たまには自分のこと認めてあげよう
過去に縛られたりせず今を生きていこう
1度きりの人生 楽しもうよ

 白洲も「蓮のセリフに『自分に嘘をついて生きるなんて』というニュアンスの言葉があって、そういうのがドラマでは何回も出てくるんです。そういう意味合いもちゃんと捉えてくださった歌詞だなと思いました」と語った。

 板野自身は「私が書く歌詞は比喩を使うよりもストレートになりがち。だから今回も私らしくストレートで分かりやすい言葉で表現しようと思いました。人生の波というか、結婚や転職だったり、転機は誰しもが経験することだと思う。自分の人生を自分らしく歩むことは凄く難しいことだし、どれが自分にとって正しいのかは分からないこともある。でも、心のままに人生を歩んでほしい、という思いを歌にしました」。

 また曲調は、台湾版がしっとりとしたバラードに対して明るめのポップナンバー。足立は「ドラマの後半になってくると関係がもつれたり、重いシーンが続いて、気持ち的にも“ウッ”となるようなシーンが出てくる。なので、これくらいポップであってくれた方がみなさんの気持ちが沈みっぱなしにならなくていいと思いました」とし、白洲も「オープニングとして入りやすい、作品として入りやすい曲になっているなと思いました」。

 板野が作曲したことは当初は知らなかったという2人。足立は、歌詞カードを見たときに「作詞にも作曲にも(板野の名前が)書いてあったからびっくりして」と驚いたという。ドラマのタイトルバック撮影中もずっと聴いていたという2人、撮影の後半では自然と歌っていたとも。白洲は「耳に残る曲だなと思って。気付いたら口づさんでいました」とキャッチーなメロディを称えた。

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