板野友美「自分のなかにないと嘘っぽくなる」芝居の心構え、経験は説得力に
INTERVIEW

板野友美「自分のなかにないと嘘っぽくなる」芝居の心構え、経験は説得力に


記者:木村武雄

撮影:

掲載:19年09月26日

読了時間:約12分

 板野友美が出演した、映画『プリズン13』が12月4日にDVD発売、11月2日に先行レンタルが開始される。同作は、“スタンフォード監獄実験”に基づき、看守と囚人に分かれた12の男女が監獄で7日間過ごす実験を通して人間の本性を描いた。板野は、監獄実験に参加する主人公・マリ(堀田真由)の姉・ユマを演じた。自分にはない男勝りな性格のユマを演じるのは難しかったという板野。その役作りの一助となったのは妹・板野成美の存在。妹・マリとの関係性を実妹に重ねることで強い思いのもとで演じられたという。挑戦だったとも語る本作、彼女はどう向き合ったのか。【取材・撮影=木村武雄】

自分になかった「役」

――出演が決まった当時の心境を教えてください。

 私が演じたユマは監獄実験に参加していないので、どこか客観的な感じではありました。ですが、台本を読み進めていくとその内容がハードで、「これはどうやって撮るんだろう」や「撮るにしてもどこまで撮るんだろう」と全然想像がつかなかったです。それに対して、私たちユマと夫コウキ(前野朋哉)のシーンはホッコリしているので、よい緩和剤になったらいいなと思いました。

――ユマという役柄に対してはどうですか?

 自分としては演じるのがすごく難しかったです。ユマは格闘技のライターで、旦那に対しては強く、男勝りな性格もあって。でも私は身長が高いわけでもなければ、男らしさもないので、どのように演じたらいいのだろうと考えました。役作りのために、格闘技に触れたりもして。マリを相手にボクシングのミット打ちをするシーンがあるのですが、体の線が細くてやわだと「本当にやっているの?」と観ている人が疑問に感じてしまうので、ボクシングの指導を受けて動きを学び、衣装を大きめのサイズにして体格を大きく見せたりと出来るだけ役に近づけました。

――撮影自体はいつ頃だったんですか?

 5月の終わり頃でした。

――では、6月1日にマイナビBLITZ赤坂で開催したワンマンライブ『板野友美 LIVE 2019』の前だったんですね。ライブに向けてダンスレッスンや体力づくりをされていたから、ちょうどよいタイミングでしたね。

 体は良い感じに仕上がっていました(笑)。

――格闘技はもともと観られていたんですか?

 実はこの作品への出演が決まる前に、ボクシングの世界大会が特集される番組にゲストで出演させて頂きました。それまでは触れる機会はなかったのですが、それを観て「ボクシングの迫力に圧倒されてかっこいいな」と思ってそこから興味を持つようになりました。そういう出来事があった後に、この作品の話が来たのでご縁を感じました。

――板野さんはそういう縁ごとが多いですよね。

 そうなんですよ! この前もヨガウェアの撮影をしたのですが、そこでもボクシングをする場面があって。びっくりしましたね!

――そのボクシングもさまになっていましたね。それと輪ゴムを飛ばすシーン。あれはなかなかの腕前でした(笑)。

 すごく練習しました(笑)。うまく飛ばせなくて、親指に当たってしまうんですよ。なので、そのやり方も伝授してもらって、2週間ぐらい練習しました。本編最初にある、マリと姉妹喧嘩をするシーンで、クマのぬいぐるみに輪ゴムを当てるのですが、練習では当たらなかったのに本番ではうまくいって。何事もなく演じていましたが、内心はもう嬉しくて。マリとも「すごいね!」って。

――さすが本番に強いですね。前野さんに当てるシーンもなかなかです(笑)。

 前野さんも「遠慮なくどんどん当てて」と言ってくださったので、遠慮なく当てさせて頂きました! たぶん痛かったと思います(笑)。

板野友美

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