今が一番結束が強い
――今作で「置行堀行進曲」は唯一の書き下ろし曲ですね。
もも 1曲は新曲を入れようということで、ベストアルバムありきの曲でした。 最初は「おいてけぼり」というタイトルだったのですが、私から「おいてけぼりマーチ」か「置行堀行進曲」はどうかと提案して、今の曲名になっています。小春ちゃんは過去に向かって前進みたいな人なんですよね。ちょっとネガティブなんだけど、テンポがいいみたいな感じの曲。
小春 令和一発目の新曲なんですけど、昭和っていうか大正の匂いがしますね(笑)。新元号になって初の新曲だという気持ちがありますし、出してきた曲たちを振り返ってから出す1曲目にふさわしいと思ってます。直前にレコーディングして収録しました。
――ところで先日『チャラン・ポ・ランタン2019ツアー「脱走」』と追加公演の『脱走の果て』を終えられましたが、いかがでしたか。
もも この10年やってきたなかで一番ライブ感がありますし、今の熱が出し切れているという実感があります。私たちもお客さんも今までで断トツの盛りあがりでした。あと、この10年で今が一番私と小春ちゃんと仲良しなんですよ。
小春 プロフェッショナルを求めるがゆえにバチバチなった瞬間がありましたね。
もも 敵対視してるみたいな時期もあったよね。そのときは息苦しかったですけど、やっぱり相方である以前に姉妹なんですよ。姉なので。そういう関係性もあるから、ただの相方じゃない。生まれた時からずっと一緒ですから、比較もされてました。小春ちゃんも小春ちゃんで妹ばっかりみたいなところもあったと思います。
小春 お互いにやめられない関係性なんだと感じてます。
もも だからこその信頼関係もありつつ、今が一番結束が強いですよ。
――ライブはお互いの関係が重要だと感じますか。
もも バチバチやってるときは見ていれば気付いたと思いますよ。そういう演奏もよさがあるのかもしれないですね。でも今は自分たちがやってきたこと、やってることを踏まえて「これがやりたい」という想いが強いし楽しいです。フジロックも決まりましたし、1人でも多くの人に見てほしいですね。初めて見る人に、今の私たちをどう思ってもらえるんだろうと考えるとゾクゾクします。
――最後に今後チャレンジしたいことなどあれば教えてください。
小春 書き下ろしのアルバムをやってみたいですね。コンセプトアルバムというか、聴くミュージカルみたいな作品。絵本付きのCDとかも作りたい。
もも あとは大きな場所でライブしたいですね。サーカスのパフォーマーと組むライブを大きくしていければいいなと思ってます。さいたまスーパーアリーナも目標ですけど、まずは武道館かな。同じ学校出身だったOKAMOTO'Sも武道館公演を大成功させましたし、私たちもやりたいです。
(おわり)