ちゃんみな「日本語は変幻自在」旋律と言葉で綴るハタチの大事な感情
INTERVIEW

ちゃんみな「日本語は変幻自在」旋律と言葉で綴るハタチの大事な感情


記者:小池直也

撮影:

掲載:19年06月28日

読了時間:約10分

 ラッパー/シンガーのちゃんみなが8月7日、2ndフルアルバム『Never Grow Up』をリリースする。デビュー作『未成年』から約2年半ぶりとなる今作は、成人した彼女の日常や葛藤をありのままの言葉で描き出した作品だ。昨年9月以降のコンスタントな新曲発表、東阪ワンマンツアー『THE PRINCESS PROJECT 3』の成功と順調にキャリアを積み重ねる、ちゃんみなが今作に込めた意図とは。インタビューでは、日本語、韓国語、英語を巧みに操るトリリンガルでもある彼女に日本語の可能性やアジアの音楽についての話題も交えながら話を聞いた。【取材=小池直也/撮影=村上順一】

ジャケットはわかりやすく言うと「成り上がり」

ちゃんみな

――『未成年』から2年が経過しましたが、心境の変化はありましたか。

 20歳になったくらいで、あまり変化はないです。

――今年2月にシングル「I'm a Pop」をリリースした反応はいかがでしたか?

 反応とかは全然気にしないタイプなんですよ。曲に対してもリリースしてしまったら、もう次に向かってます。出したら次にいきたいという感じなので、過去作を振り返ったりはしません。

――新作のタイトル『Never Grow Up』の意図について教えてください。

 大人になりたくない、よりも『子ども心を忘れないままでいたい』という意味です。『未成年』のときから、20歳1発目のアルバムは『Never Grow Up』と決めていました。というのも17歳、18歳のときに「大人にならない」って決めてしまったら、よくない気がしたんです。

 「20歳になるまで経験を積んで、このままの心で人生を生きたいって思える人間になろう」と目標を立てて、ここまできました。この言葉を20歳のタイミングで自分に対して言えたらいいな、とずっと思っていて。

――例えばどんな経験ですか。

『Never Grow Up』通常盤

 幼少期や、ダンスをしていたとき、人間関係や恋愛だったりとか、全てにおいての経験ですね。ちょっと無茶なことを多めにやって生きてきましたけど(笑)、これからもいろいろな経験をしたいというのは変わってないです。

――光が七色に反射する幻影的なアートワークも印象的でした。こちらもなにか意図が?

 デビュー当時から『Never Grow Up』は、レインボーのアートワークにしたいと考えていました。「生まれ持ったものじゃない」という意味を込めて、手の形にデザインしてもらった王冠を表しています。もともと王冠がある人が、これをしたら変じゃないですか。わかりやすく言えば「成り上がり」ですね。ダンスの振りでこういうのが流行っていた時期があって、そこからインスピレーションをもらいました。

――衣装は夏らしく露出が多いものになっていますね。

 たしか「脱いじゃおっか?」みたいな感じだったと思います(笑)。私自身は最近、きれいめな服を着るようになりました。昔はパーカーに大好きなNIKEの靴で遊びに行ってましたけど、最近はロングスカートをはいたりしてます。

――アルバム制作におけるコンセプトなどはありましたか?

 全曲で共通するのは、私が大事にしている人や感情に向けて書いてる曲をセレクトしていることです。あとは「こういう感情だったら、こういう感じ」とか。全部フィーリングなので計画的には作ってないです。常日頃から作曲はしていて、歌詞が入ってないだけのストック曲がいくつもあるんですよ。あとは気分に合わせて、メロディに歌詞をはめていった感じ。

 デモを自分で作る曲もありますし、プロデューサーさんと一緒に作った曲もあります。今作も1stから一緒にやっている、Ryosuke“Dr.R”SakaiさんやJIGGさんにプロデュースをお願いしました。ずっと昔からやってもらっている方なので、一言ったらわかる感じなんです。

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