the peggies・北澤ゆうほ「スタンドバイミー」に込めた“人との繋がり”への想い
INTERVIEW

the peggies・北澤ゆうほ「スタンドバイミー」に込めた“人との繋がり”への想い


記者:平吉賢治

撮影:

掲載:19年06月21日

読了時間:約13分

「曲が届いている」実感が持てるワンマンツアー

北澤ゆうほ

――バンド史上最も衝撃的だった出来事は?

 高校生のときにもうライブハウスにいっぱい出て、「バンドをやってくんだな」と私はずっと思っていたんですけど、メンバーが20歳になった年の大晦日に3人で飲んでて、「実は私は就職するつもりだ」と大貫みくに言われて。私はすっかり就職せずにみんなバンド一本だと思って勘違いしてて。改めて確認することすらしていなかったんです。

 だから「就職するつもりなんだ」って言われたときにヤバいなと思って、ちゃんと就職しなくても「この人について行けば大丈夫だ」と、私がまだ思われていないんだなってショックを受けました。そのときに初めてメンバーが「ついて行く」という風に旨を張って言えるようなブレインでなければなと思いました。「みんなが卒業する22歳までに音楽が仕事になっていなければ考えようか」と、それまで待ってくれという風に言いました。それで次の年にはレーベルが決まったので、良かったんですけど、私的には衝撃でしたね…。

――ライブをやる上で最も大事にしていることは?

 歌をちゃんと届けるということを一番大事にしています。ライブだと聴き取れなかったりすることがあるのが現実だと思うんですけど、ちゃんと歌詞が一文字一文字聴こえるように歌おうと、ボーカルとしてそう思っています。ライブなので音源とは違うニュアンスで表現できたらいいなとも思うし、何より私達の曲って「こういうことがありました」という一方的な表現というよりは、「こういうことあるよね」とか「しんどいよね」とか、「こういうとき嬉しいよね」って語りかけられるような曲が多いかなと思っているので、来てくれた方々との一体感は大事にしたいです。みんなで一緒に歌ったりとか、演奏している私達を観るだけではなく、音楽を共有するという空間になるといいなって思います。

――対バンしたいバンドはいますか?

 同年代だとSaucy Dogです。たぶん私達と同じで、歌を届けたいという意思が強いんじゃないかなと思うんです。そういうところで戦ってみたいなという気持ちがあります。

――対バンは戦いなんですね?

 そうだと思います(笑)。

――ワンマンツアー『the peggies 全国ツアー2019 Hell like Heaven trip』はどんな感触ですか? (取材時はファイナル公演直前)

 残りはファイナルだけなんですけど、今までにないくらいのやりがいや手応えを感じています。それが何故こんなに達成感に繋がっているのかというと、やっぱりお客さんとの一体感が今までとは比べ物にならないくらい凄く感じられるんです。2月に出したアルバム『Hell like Heaven』の楽曲がお客さんとの繋がりを感じられることが多かったんだなと、実際に演奏してみんなで歌いながら感じました。今までにないくらい良いツアーになっていて、自分達がライブバンドとして自信が持てるようなツアーになっていると感じています。「曲が届いている」と凄く実感が持てるツアーです。

(おわり)

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