コアラモード.「バラエティに富んだことをやっていく」新たな魅力出す年に
INTERVIEW

コアラモード.「バラエティに富んだことをやっていく」新たな魅力出す年に


記者:村上順一

撮影:

掲載:19年03月04日

読了時間:約12分

みんなで「カンパイ!」なんてやってもらえたら

小幡康裕

――「カンパイ!」はこの春にピッタリで、この曲も大切な記憶というテーマにリンクしますね。

あんにゅ 以前からデモとしてずっと置いてあった曲なんですけど、少し歌詞を書き直しました。この曲を作ったきっかけが、中学生のときの友人に向けて書こうと思って作った曲です。学生の頃にずっと一緒にいて、卒業して急に会わなくなって、でも節目節目でまた会って「みんな最近どうしてるの?」とか「彼氏ができたらしいよ」とか「就職したんだ」とか、そういう話をして。不思議と、みんな大人になってもこのメンバーで集まると学生の頃みたいに急にはしゃぎ出すというのがありまして。

――その瞬間、時間が戻ったような感覚がありますよね。

あんにゅ そうなんです。タイムスリップしたかのような気持ちになる、この関係ってありがたいなと思いました。嬉しいことがあったらみんなで盛大に乾杯して。ずっとこの関係は変わらないでいて欲しいなという思いを歌にしました。特に2番の歌詞は歌いながら自分でウルッときます。<制服を揺らす 春風にそっと>と言った瞬間に、自分が通っていた中学校の入学してすぐの春の風がふわっと吹いてくるイメージが湧いて。<果てしない未来がそこにあって>という歌詞は特に悩まずに自然に書いたままなんです。想いが溢れてきて書けた歌詞です。

――「カンパイ!」ということですが、あんにゅさんはお酒を飲まれるのですか?

あんにゅ 私はこの歌詞にもあるようにお酒が飲めるようになった、くらいですね。すぐ酔っぱらってしまうのでたくさんは飲まないです。

――想いが溢れてきて書けた歌詞とのことですが、こういうのは珍しい?

あんにゅ ときどきあるんですけど、滅多にないですね。2年に一回くらいです(笑)。

小幡康裕 僕はメロディとアレンジはわりとガーッと書くタイプなんですけど、歌詞は締切りのギリギリまで悩みます。試行錯誤して、このメロディだったら、説明的に意味を伝えることを優先するのか、そのメロディとの親和性、音としての楽しさを優先するのかみたいなことをいつも考えています。その選択、ジャッジが曲によるんです。

あんにゅ 「カンパイ!」に関しては誰に向けて書いているとはっきり見えているのが大きいです。対象があるかどうかということで曲作りが変わっていると思います。TikTokで「さくらぼっち」がまた一花咲いたので、この「カンパイ!」も10代の子たちにも届いてほしいなと思いながら作った感じはあります。みんなで「カンパイ!」なんてやってもらえたらいいなと思って。

――「カンパイ!」のサウンド面でこだわった部分は?

小幡康裕 実はデモが昔からあって、イントロのフレーズだったりどんな楽器が入るかということも含めて、そのときのアレンジからさほど変わっていないんです。そのアレンジからドラムとベース、ギターを弾き直したくらいです。改めて聴いたときに、このままでコアラモード.の原点の良さが出ているなと思ったので、大きく変えることはなかったんです。

――演奏しているメンバーは「ビューティフルデイズ」と一緒ですか?

小幡康裕 「カンパイ!」は全部僕が演奏させていただきました。「ビューティフルデイズ」で起きたレコーディング・マジックのようなことは起こり辛いですけど、この作り方が原点です。レコーディングは大変ですけど、一番コアラモード.らしいかもしれないですし。

――またご自身でマイクを立てて?

小幡康裕 それは今回はエンジニアさんがついてもらって立ててもらいました。でも、「ビューティフルデイズ」のアコギは僕がマイクを立てて録りました。全て録り終わった後にアコギを足したくなってしまって。

この記事の写真

記事タグ 

コメントを書く(ユーザー登録不要)

関連する記事