Bentham「大事な１年になる」過去最高の自信作　踊らせる音楽へのこだわり

Benthamの代表となるアルバムになった

Bentham

――アルバムタイトルはなぜ『MYNE』なのですか？

辻怜次　もともと僕らは“鉱山”という単語にすごく惹かれていて、それをタイトルにしようと思ったんですけど、“鉱山”を英語で書くと、“MINE”で。それだとどうしても、I、MY、ME、MINE のマインにも受け取れてしまうというか。そっちの方がイメージは強いですし。せっかくだから、もっといい単語がないかなとなっていたときに、この“MYNE”というスペルで“鉱山”と読める言語が一つあったんですよ。それがアフリカーンス語（南アフリカ共和国の公用語の一つ）なんですよ。

――アフリカーンス語！

辻怜次　アフリカーンス語で鉱山という意味もあり、“マイン”と読んで、すごく良いなと。ほかにも“愛”とか“記念”とか“活動している”といった意味もあるんですよ。“掘っても掘っても、まだまだBenthamはいい曲、いいライブがいっぱいあるぜ”という自分たちの魅力が詰まった“鉱山”という意味だけでなく、記念だったり愛だったりという意味もある。このスペルを変えて、あえてマインと読むのは、すごく素敵なんじゃないかと。読み方次第でいくらでも色が変わる。聴き手側が思った通りになって欲しいというか。いろいろな意味合いを込めて「MYNE」にしました。

――改めてアルバムが完成していかがですか？

須田原生　「これからBenthamの代表とされるアルバムになるんじゃないか」くらい自信のあるアルバムになりました。自分たちの想いが加工されずに伝わるといいなと考えていますし、リリース後も自分たちらしく活動していければ、また次につながると思った１枚です。

鈴木敬　やりたいことはそんなに変わっていないのですが、そのとき一番どの色が見えているかみたいな感じで、今回はわりと「cymbidium」を一番出しているんですけれど。10曲聴くと、Benthamがさらによくなっているというか。いろいろな曲のキャラがたつようにアレンジを考えたりしたので、今までを超えて、一番の作品ができたかなと思っています。

辻怜次　今回リード曲が「cymbidium」で、これまでと違ったBenthamも見せながら、内容としてはすごくバラエティに富んで自信を持っておすすめできる一枚になったかなと。自分たちがやっているからというわけではなく、普通にいちリスナーとして客観的に見たときでも、「このアルバム、すごくいいよ」と言えますし。今後の自分たちにとってもいい意味で、もっと上に広がっていけるような作品になったので、すごく満足しています 。

――４月５日からはアルバムリリースを記念したツアーも控えています。

小関竜矢　2018年がすごくライブの調子が良かったというか、自分たちの表現の方向性が見えてきて、お客さんとの距離も近づいてきたと感じています。そういう状態だからこそ、「2019年、いくぞ！」という気持ちがすごくあって。このツアーももちろんそうですし、その他の呼んでいただいたライブやフェスも同様なんですけれど。今後のBenthamをつくる上でとても大事な１年になると思うので、アルバムから気合が入っていますし、ライブもいろいろ試せたら、と思います。

（おわり）