デイヴィッド・フォスター「今の音楽が最低だなんて思わない」『ベストヒットUSA』で音楽シーンを語る
INTERVIEW

デイヴィッド・フォスター「今の音楽が最低だなんて思わない」『ベストヒットUSA』で音楽シーンを語る


記者:編集部

撮影:

掲載:19年02月04日

読了時間:約5分

EW&Fの名曲は、デイヴィッド・フォスターの即興演奏から生まれた

「ベストヒットUSA」

――さて、「After The Love Has Gone」についての話をしよう。世紀のラブソングであり、失われた愛を歌ったアース・ウインド & ファイアーの名曲だ。

 ある時、モータウン・レコードのベリー・ゴーディ・ジュニアに制作中の別の曲を聴かせたんだ。あまり出来が良くなくて、彼はイラついていたよ。それで私は嘘をついた。「実はもっと曲があるんだ」ベリー・ゴーディは「どんなの?」と聞いてきた。それでピアノに向かい座った。するといきなり降りてきたんだ! あの曲がね。ベリーは「今の曲は何だ!?」と反応した。それは私が即興で作ったサビだったんだ。そのあと友人にこの曲をアース・ウインド & ファイアーに聴かせるように言われた。彼女はモーリス・ホワイトと私を会わせたんだが、モーリスに曲を聴かせる時は凄く緊張したよ。でも結果、彼がレコーディングしたいと言い出し、私の胸は高鳴った。「本当に? いつレコーディングする?」と聞くと「今夜だ」と言う。それがアース・ウインド & ファイアーとの素晴らしい関係の始まりさ。このアルバム(79年『I Am』)のほとんどの曲を共作したんだ。

――今日知ったんだけど、この曲はアース・ウインド & ファイアーのコンサートで最も多く演奏された曲なんだそうだよ。彼らに愛された曲なんだね。2位は「September」ということだよ。

 それは驚きだ!「September」も名曲だね

私は「今の音楽が最低だなんて思わない」

――あなたはビルボードのチャートを見て、最近の音楽のトレンドをどう思う?

 私はこう思うんだ。どの時代にも良い音楽と悪い音楽がある。1920年代だって30年代だってそうさ。50年代にはジェリー・リー・ルイスやエルビス・プレスリーの素晴らしい音楽があった。だが同時にくだらない音楽もあった。60年代も一緒だね。2018年も同じ。悪い音楽もあれば偉大な音楽もある。例えばアリアナ・グランデの新曲は最高だ。

――「God Is A Woman」だね

 そう。それからドレイクは凄いし、ジャスティン・ビーバーの前作も最高だった。私は今の音楽のファンだ。くだらない音楽はどの時代にもある。「今の音楽は最低だ」なんて思わない。今の音楽は素晴らしい。あなたもそう思うだろ?

――そう思うよ。残念ながら時間がなくなってきてしまった。今日はありがとう!

 今度きみのレストランに行くよ

――とんかつやね!

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