スカートの澤部渡が19日、都内でおこなわれた、大泉洋主演映画『そらのレストラン』(25日公開)公開記念ミニライブ&トークショーに登場。同映画で主題歌「君がいるなら」を歌う澤部がミニライブとメガホンを取った深川栄洋監督とのトークセッションをおこなった。深川監督は、澤部の曲について「時間を推し進めるような風を吹かせる力がある」とその魅力を語った。

 『そらのレストラン』は、『しあわせのパン』、『ぶどうのなみだ』と大泉洋が地元の北海道を舞台にした“北海道映画”シリーズの第3弾。北海道・せたな町で酪農を営む、大泉演じる主人公の亘理(わたる)がせたな町のおいしいものを発信する1日限定のレストランを開く為に、地元の仲間たちとともに奮闘する物語。主題歌「君がいるなら」、挿入歌「花束にかえて」をスカートが歌う。

深川監督

 深川監督はスカートの起用について「『PARKS パークス』という映画で劇中歌『離れて暮らす二人のために』を歌っているのを知っていて、この人の歌は映画の場面を一瞬で変える、時間を推し進めるような風を吹かせる力のあるものだなと思っていて。映画に勝手にスカートさんの曲をアテレコしてみていたんです(笑)」と既にイメージが出来上がっていた様子。

 澤部は「『時間を推し進める』という監督からの言葉がとても印象的でそこを意識して制作しました。メロディーの置き方とかコードチェンジがゆったりしているとか考えて」と監督からの言葉を受けて楽曲を制作したと言う。

スカート・澤部渡

 さらに深川監督は「最初は『花束にかえて』を主題歌として頂いていたのですが、『君がいるなら』も良くて。1曲で考えていたのですが、逆にしてどちらも使用させていただきました」と舞台裏を明かす。

 そして、イベントでは澤部がアコースティックギターの弾き語りで「君がいるなら」を披露。爽やかなメロディーを響かせた。続けて「花束にかえて」を歌唱。ストロークとともに静かな歌い出しで、サビではファルセットも聴かせ、観衆も静かにその歌声に聴き入っていた。

 深川監督は「素晴らしい! こんなに近くで聴かせてもらって感動しました。映画館でのイベントでも歌ってもらったのですが、その時は身体が波打つように力強い歌唱で身体自体が楽器なんだなと思いました。今日はすごく丁寧に歌われていて、また違った魅力を感じました」と絶賛。

スカート・澤部渡

 最後に映画の魅力について、澤部は「広大な自然をスクリーンで観れる快楽が最大の魅力だと思います。僕は東京で育ったので、こんなにまじまじと大自然を見ることもなくて。最初はモニターで観るのですが、映画館のスクリーンでこの作品を初めて観た時にすごく感動しました」と語る。

 深川監督は「せたな町は北海道の西南の端に位置していて、農業をするにはとても厳しい環境なんです。だから頭を使って農業をしなくてはいけなくて、有機栽培もいち早く取り入れたそうです。そういう今までライトの当たらなかったところに、ライトを当てることが僕の仕事かなとも思っています。是非映画を観て、一度せたな町を訪れてみて欲しい」と呼びかけた。【取材・撮影=松尾模糊】

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