FABLED NUMBER「音源とライブがイーブンになれるものを」ライブバンドとしての矜持
INTERVIEW

FABLED NUMBER「音源とライブがイーブンになれるものを」ライブバンドとしての矜持


記者:村上順一

撮影:

掲載:19年01月19日

読了時間:約14分

フロントマンとしての苦悩

Eita(撮影=村上順一)

――ライブバージョン楽しみです。さて、今回はEitaさんお一人のインタビューということもあって、ボーカリスト、フロントマンとしての苦悩みたいなのもお聞きしたいなと。

 苦悩ですか(笑)。うーん、バンドで演奏している時よりも、どちらかといえばMCなどの喋るところにプレッシャーを感じているかもしれません。そこはライブをするに当たってすごく大事な部分で、完全に任せられているというのもあって。ライブの出来栄えというのは演奏もそうなんですけど、100点を目指していく中で、演奏で80点が取れたとします。さらに良いMCが出来たらプラス20点でライブの印象はもっと良くなると思うんです。

――確かに。逆のパターンもありますから。

 そうなんです。演奏が100点でも、MCのせいで80点に落としてしまうこともあると思います。だったら喋らない方が良いんじゃないかという話にもなってくると思うんですけど、それはバンドとしての人間味という部分では、自分は違うかなと感じていて。

――私はMCを聞きたい派ですね。

 ですよね。実は一度、僕らもMCはなしでも良いんじゃないかという話は出ました。でも、やっぱりあった方が良いだろうと。

――ライブを拝見させていただいて、ライブ後半でEitaさんが熱く話す場面がありますけど、あれがあるかないかで全然ライブの印象は変わると思います。

 あそこへの持って行き方は、長年ライブをして出来た流れでもあるし、不動の流れになっていると思うんです。Eitaというキャラがいつも同じキャラクターになれるのが一番だと思うんですけど、どういうキャラクターにしたら良いのかというのは、未だに悩んでることの一つかもしれないです。

――キャラクターですか。

 そうなんです。やっぱりたいちゃんという兄弟が側にいるということで、自分の良いところも悪いところも全部知っているということもあって、キャラクターを作るとしてもどこか何とも言えない照れ感もあって(笑)。

――私も兄弟がいるので、何となくわかります。

 それが良くも悪くもバンドのブランディングに影響を与えている部分もあります。例えば対バンしたビレッジマンズストアの水野ギイ君とか、オメでたい頭でなによりの赤飯君とか、彼らにはキャラクターがしっかりとあるじゃないですか。その中で自分ってどうなんだろう? と思ってしまって。以前はMCも英語でしかやらなかったり、尖った感じというのがあったんですけど、大きなところでライブをしていく中で「これではいけないんじゃないか」と考えだして、今に至っているんですけど、何が正解なのかわからなくなって…。それが今の悩みどころでもあるんですけど。

――そこは今も模索中なんですね。ちなみにメンバーからはボーカリストとしての要望みたいなものってありますか。

 あまりないです。任せられているのかもしれないですけど、言いたいけど言えないこともあるんじゃないかなと(笑)。ライブに関しては上手く引っ張っていけている感じもあるので、言われないかな。

――あればTaichiさんは絶対言ってくれると思いますし。

 そうですね。バンドを引っ張る力という意味では、たいちゃんもそうなので。例えばスリーピースバンドで力の分散がハッキリしていて、出せる音も限られているとかだったら話は変わって来るんですけど、6人いるので、どこまで僕が引っ張っていけるのかというのはあります。

――今話を聞いて、MCの重要性を改めて感じました。

 ライブでMCを楽しみに来てる人もいると思うので、そこも頑張っていきたいです。

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