Shine Fine Movement「自分の武器を作る」悔しさをバネにさらなる高みへ
INTERVIEW

Shine Fine Movement「自分の武器を作る」悔しさをバネにさらなる高みへ


記者:村上順一

撮影:

掲載:18年12月19日

読了時間:約13分

初めて泣いてしまった「雪桜」

――負けてはしまいましたけど、良い経験が出来たみたいですね。さて、3rdシングル「リフレクト」が完成しました。Shine Fine Movementらしい楽曲に仕上がりましたね。

橘莉子 はい。1stシングルの「光クレッシェンド」と2ndシングルの「ルミナス」と同じように光をモチーフにした楽曲です。どんな困難も吸収するのではなく、反射して上にあがっていこうという意味が込められている応援ソングになっています。今までは別れとかネガティブなことをポジティブに変えていく曲だったのですが、背中を押すといいますか「ルミナス」の進化系といった感じに仕上がりました。MVにはピエロが出てくるんですけど、普段人を楽しませる側のピエロを、私達が逆に応援して、明るいところに連れていくというストーリーになっています。

――「リフレクト」で皆さんの好きなフレーズはどこでしょうか。

橘南桜 私は<Don’t Look Back>という歌詞が気に入っています。日本語に訳すと「振り返らないで」という意味なんですけど、私は割とネガティブに考えてしまう方なんです。それもあってこの言葉を初めて見た時のことが印象に残っています。この部分を歌うときは自分に言い聞かせるように歌っています。

橘咲希 私は2番の<絶対に届けるんだ>というところが好きです。1番の<絶対に叶えるんだ>というのは自分に言い聞かせているような感覚があって、でも<絶対に届けるんだ>は相手に叫んで伝えている感じなんです。ライブではバックの音が小さくなって自分たちの声が大きくなるんですけど、それがこの言葉をどうしても伝えたいんだという感じになるので、ライブでも鳥肌が立つくらいカッコいいんです。

羽深芽生 全体を通して自分に歌っているみたいな感覚があります。今にも押しつぶされそうなときでも、頑張ろうと思える前向きな言葉が沢山あります。聴いてくださる皆さんも自分のことだと思って受けとめてくれたら嬉しいです。この曲を歌っていくことで私が変わっていく様子を見てもらって、自分も頑張ろうと思ってもらえたら嬉しいので、好きなフレーズというよりは全部ですね。

橘莉子 サビに原石と意志という“いし”が出てくるんですけど、その中でも<砂の中にある原石(いし)>というのが特に気に入っています。誰もが何かの原石を持っていて、それを如何にして磨いていくかというのがあると思うんです。私は自分に合わないことはやらず、自分に合うものをやっていけばいいというタイプなんです。その原石から見える意志というものを強く感じました。社会人の方に特に聴いて欲しいですし、辛い思いをしている学生にも聴いて欲しいです。

朝比奈るう 私はサビの最後に出てくる<君の中にある意志だけは 少しも揺らいでいないということだろう>がお気に入りの言葉です。というのも、私は流されやすいところがあるので、それもあって意志が強い人というのが素敵だなと憧れがあるんです。なので、この部分がすごく響きました。

――芽生さんは意志が強そうなイメージがありますね。

羽深芽生 意志はありますけど、人の意見も適度に受け入れます。ちょうどいい感じかなと思っています。

橘南桜 私も同じ感じです。意志が頑固なのは莉子だよね。

橘莉子 私は確かに頑固かもしれません。自分より上の立場の人に言われたら言うことは聞きますけど、そうじゃない人に言われると「あなたは黙ってなさい」という感じになってしまいます(笑)。でも、話に説得力があれば誰の言葉でも受け入れます。

――説得力は重要ですね。さて、歌詞は皆さんのこれまでの活動も見えるような、内容でもありますよね。

橘莉子 確かにメンバーに向けて作られている感もあります。前作に収録されている「Shine on The Road」はそれが強く出ていると思います。私はLTGに入る前も含めると5年ぐらいアイドル活動をしてきているんですけど、まだキャリアが2年ぐらいとかだと自分のキャラというものも確立できていないくて迷いもあると思うんです。でもそれを決めるのは自分だし、自分を信じていくしかないんですよね。

――「リフレクト」にもそういう意味での意志も含まれていますね。さて、「シンクロ」は今までになかった曲調でライブでも盛り上がりそうですね。お気に入りポイントはありますか。

朝比奈るう 咲希ちゃんが歌っている箇所なんですけど、<季節外れ花火 狂い咲きのようだけれど>と2番の<千花模様 Wanna Be 色褪せないようだけれど>のところの歌い方がすごく好きなんです。レコーディングを見ていたんですけど、アレンジされた感じになっていて、気に入ってしまいました。

――あと<To Be With You!!!>もインパクトがありますよね。

橘南桜 そこは自分も歌っているということもありお気に入りです。あなたと一緒にいるというのはメンバー同士もそうですし、ファンの皆さんとの絆とも取れます。いろんな捉え方が出来る言葉が私は好きなので、先程の<Don’t Look Back>にも通じるものがあります。

――今日は南桜さん英語推しですね(笑)。レコーディングについてお聞きします。私の中でShine Fine Movementのレコーディングは誰かが涙するイメージがあるんですけど、今回は無事に録れましたか?

羽深芽生 今回は私が「雪桜」という曲のレコーディングで泣いてしまいました…。出だしの<子どものように無邪気な顔 傷つけても知らんぷり>という歌詞は、年下の人と色々あって切ない感じが描かれているのかなということもあって、大人っぽい感じで歌って欲しいという要望があったんです。今作の4曲の中で「雪桜」は私の得意な部類の曲なんですけど、何故かこの日は気持ちが入らなくて…。ミュージカルをやっていた時とは歌やリズムなどで違う要求をされて、自分の表現との間で葛藤もありました。最初のこの一行が本当に上手く歌えない、納得が自分で出来なかったんです。何回もやり直しているうちにいっぱいいっぱいになってしまって、泣いてしまいました。

橘咲希 私達も今、初めて聞きました。

羽深芽生 <子どものように無邪気な顔 傷つけても知らんぷり>は最初に録る予定だったんですけど、結局最後に回しました。他のパートを録っているうちに、気持ちも入ってきて自分も納得する歌が録れました。この部分は自分の中でも印象的なものになったと思います。皆さんにもいろいろ感じて聴いていただけたら嬉しいです。

――これは心して聴かなければいけませんね。芽生さん以外はみんなスムーズに?

朝比奈るう 私は喉の調子が悪くて泣いてしまいました。実は引っ越しをしてから体調があまり良くなくて…。風邪も1カ月に一度はひいていたし、アレルギー性の肺炎(過敏性肺炎)に掛かって咳が止まらなくなったりして。そのレコーディングの前日に風邪にかかってしまい、39度近く熱も出てしまいました。音を伸ばすところとか不安定で、それもあって泣いてしまって。

――確か、前作「ルミナス」の時も喉の調子が悪かったと言ってましたよね? カレーを奢ってもらって復活したと。

橘咲希 その時はたまたま私も一緒にいたのでカレーを奢ってもらって嬉しかった記憶があります(笑)。

橘南桜 そうそう。私もその時いた!

朝比奈るう 2回連続で調子が悪かったということで(笑)。

――環境の変化にまだ慣れていないんでしょうね。さて、前回「Love Magic」という曲で咲希さんが歌詞の意味がわからないと言っていたのが衝撃的だったのですが、今回はいかがでした?

橘咲希 今回は特に難しい言葉はなかったので大丈夫でした(笑)。

橘莉子 やっぱりわかりやすい言葉のほうが、伝わりやすいというのもあります。楽曲が難しい分、わかりやすい歌詞にしていただけたので感情も入れやすかったですし、聴いていただく方にもイメージがしやすかったと思っています。

――とは言っても、渋い言葉も「雪桜」とか出てきますよね。

橘莉子 そうですね。Janne Da Arcのkiyoさんに作っていただいた曲ということもあると思います。

――kiyoさんからアドバイスもいただいたり?

橘莉子 アドバイスもありますけど、差し入れのお菓子が美味しかったです(笑)。

橘南桜 kiyoさんからいただいた山椒のお煎餅がめちゃくちゃ美味しくて、5枚も食べちゃいました。いままで山椒自体食べたことがなかったんですけど、山椒の魅力に気づきました(笑)。

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